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妖精界の騒乱
28話 暗闇の世界でエルトロンと出会う
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「アガパンサ様、そのような酷い事はどうかお止めください.....」
ニルバナさんが悲しそうな顔でアガパンサに語り掛ける。
「なぜ、ニルバナが?私の探知に反応しないなんて..........ここまで侵入を許すなんてありえない.....」
アガパンサは心底驚いているようだ。そうか、アガパンサは探知魔法を使えるのか。だから大勢の龍に僕を襲わせたり、ピンポイントで僕の前に現れることができたんだな。納得。
「めぐ君、無事でよかったぁ」
白いもこもこのコートを着た母さんが安心したように呟く。
「二人とも無事だったのか.........本当に良かった!二人が消えた時は焦ったよ。それにしても、よくここにいるって分かったな」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
妖精族の隠れ住む洞窟出発時 ニルバナ視点
「エスペラルゴさんからふわふわのコートを貸してもらえたし、さあ、しゅっぱーつ!」
ルーティアさんは片手のグーを高々に上げている。
「ルーティアさんとはまた会いたいのぉ。あなたとおると青春を取り戻せそうじゃ。ぜひ、このじじいの元へ戻ってきてくだされ。その時は、ルピナスの観光名所を案内いたしますぞ」
スケベな族長が、無い顎髭を触る仕草をしながら言っている。
「吹雪が止んだらいいけどね......」
私は呆れながら呟いた。
「ウソ!?大変よ!!いつのまにかアガパンサ様がメグルさんと一緒にいる。多分、場所はアガパンサ様の私邸」
再度、出発前に探知魔法を試みたアテナが驚きを露わにしてる。
私もあまりに急な事なので動揺を隠しきれない。
大勢の龍による襲撃を切り抜けたの!?それは本当に良かった..........でも、今はアガパンサ様と一緒にいる.......それはもっと危険かもしれない。
「ええ!?めぐ君、もうアガパンサ様の所に着いちゃったの?..............龍なのにお家があるの?」
ルーティアさんが身を屈めてアテナに聴く。
「アガパンサ様はこの妖精界における龍種の代表になるほどのお方です。人間に姿を変えることなど造作も無いことで、普段は人間の姿をしています。それで........状況から考えるとアガパンサ様の方がメグルさんに接近したのかもしれません!これは早く行く必要があると思います!」
それにしても、どうしたらいいのだろう?
メグルさんの所までどれだけ急いでも2時間はかかる距離よ。
「どうしようどうしよう.........」
ルーティアさんが狼狽えて右往左往している。
その時.......ルーティアさんが私とアテナの肩に触れた瞬間だった。
フッ.....
気が付いたらアガパンサ様の私邸の前にいたのだ。
「え??ここ....は、アガパンサ様の私邸.......どう...して?」
私は混乱の極致にいた。
「ウソでしょ.........」
とアテナも呆然自失で呟いている。
「私達が妖精族の所に突然ワープしちゃったのも、これと同じことが起こったのかしら?一体どういうこと?」
ルーティアさんも側頭部に人差し指をつけ眼を瞑り、うむむむ...と考え込んでいる。
私達と同様に混乱しているようだ。
あまりにも不可解すぎる現象だけど........今は、メグルさんの所に行かなくちゃ!!
・・・・・・・・・・・・・・
「ニルバナ、アテナ、あなた達までも私の事を酷い存在として扱うのね。あなた達は純粋だから分からないかもしれないけど、今やってることはあなた達のためでもあるのよ」
「ええ!?それってどういう.........」
ニルバナは顔を青ざめながらアガパンサに聴く。
「アガパンサは妖精族が人間や他の動物に転生した時のため、人間の心格とやらを狂った自然現象で高めるために龍達や妖精族に仕事を放棄させたらしい!!」
さっき聴いた話を要約してニルバナともう一人の妖精さんに伝えた。
パッチリ二重の彼女はどうやらアテナと言うらしい。
「で、でも、アガパンサ様は以前言っておられたじゃないですか?人間は進歩において一進一退を繰り返しているように見えてもその実体は大きく成長している。だから辛抱強く見守ることが大切........って」
紺色の艶のある髪を揺らし、泣きそうな顔でアテナが疑問を投げかける。
「ええ、言ったわね。私もそう思っていた。でも、以前は見えていた《人間の実体の進歩》が突然見えなくなったの。それ以来、人間の醜さや愚かさに圧倒されるようになったわ。以前、私が評価していた人間の進歩の方が幻だったみたい。私の発言で誤解させた件については二人にお詫びするわ。ごめんなさい」
細く形の良い眉を顰めながら苦悩したように言う。
「いえ、私は、以前アガパンサ様のおっしゃっていた事は正しいと信じています!ここにいるメグルさんもルーティアさんもアース出身のお方です。二人は暗闇のアースにおいても闇に染まる事無く、力強く善性を保っておられました。二人とも実体に近づき、美しい姿になっているのは良い証拠だと思います」
ニルバナさんは必死にアガパンサに語り掛ける。
「あなたは純粋で可愛いわね、ニルバナ。人間の善性は美しいように見えても必ず他の誰かを苦しめるようになっているのよ。愛国心も過ぎれば他の国を見下し戦争を引き起こすように.....成長してるように見えても、そこの二人だっていつかそうするわ。そこにいるエルトロンだって過去そうしていたのだから!」
アガパンサは僕の事を指さし、逆にニルバナに訴えかける。
「え?メグルさんが...........あのエルトロン??」
何やらニルバナさんが動揺している。アテナさんも同じ様子。エルトロンって僕が読んでいた《アースの歴史》というタイトルの本に載っていた人間の名前だ.....メルシア人類解放局の総司令官だったらしいが。
「そうよ。今も続く争いの元を作った大悪人ね。自分が犯した過去の罪を直視できず、アース生活の中で野田周っていう人格を作って閉じこもっているようだけど...........私が引きずり出してやるわ!!」
アガパンサからダイヤモンドダストのように輝くオーラが爆発的に溢れだし、僕を襲った。
何のモーションも無く、アガパンサはただ立ってこちらを見ていただけだ。
「うわ!!?」
僕は応接間の壁へと吹き飛び、大の字に押し付けられる。ぐぅ........何ていう力なんだ!!
う、動けない........
「メグルさん!!お願い.....やめて....アガパンサ様!!」
「めぐ君!!?どうしたらいいの!?」
「アガパンサ様!どうかお止めください!!」
ニルバナさんが僕を助けるべく突進していったようだが、何らかの障壁を張っているのかアガパンサには近づけない。
う!?何だか手が冷たく痛くなってきた!!僕には痛覚無効があるんじゃなかったのか?グアァ!!痛い、痛い!!!こんな異常な痛みはアースでも経験したことが無い。や、やめてくれーー!!
「ほらほら、もう野田周は限界よ。早く現れなさい!エルトロン」
やめてくれ!本当に死んじまう。全身に痛みが回ってきた......やめろよ。お....おい、やめ.....てくれ...
もうダメかと思った瞬間......急に視界が暗転した。
そこは真っ暗な空間だった。地面も存在しない感じがする。ただただ空中で静止しているような気がする。さっきまで全身を襲ってきていた痛みも無い。僕は死んだのだろうか?
ん!?目の前には深紅色の髪、中性的な顔立ちかつ柔和な表情をした美男子が立っている。華奢で繊細そうな体つきをしている。王子様、という印象が当てはまる。服装はパール色にルビー色の刺繍、僕と同様だ。
ていうか、いつからそこにいた?
「野田周君、はじめまして。直接的に会うのは初めてですね。僕がエルトロンです」
「はぁ、僕は野田周です....」
「さて、時間もあまり残されていないので単刀直入に話します。周君は自分が狂暴な人物だったとして、そのことに耐えられますか?」
え?なに、その質問?自分は穏和な人間に決まっている。自分は自分だ。それって自分が別の人間になるのを耐えられるかって話だろうか?
「う~ん、ちょっとそれは分からないですね。でも、耐えるも何も、受け入れるしかないんじゃないでしょうか?」
「あはは、周君らしい答えだ。まだ詳しくは話せませんが、僕はとある事情により一つの世界を壊滅させました。その時に、僕は狂暴な人格になるカルマを課せられることになりました。人格とはその人間が世界に対して取ってきた行動の反映です。競争心が強い人間は世界に対して競争を仕掛けているし、奉仕精神の強い人間は世界に対して奉仕的行動をとっています。僕は世界に対し、狂暴になるだけの行動をしたということです」
それにしては、目の前の人物が少しも狂暴そうに見えないのだが。
「カルマっていうのは一体なんですか?」
「カルマというのは《世界との乖離幅》のことです。
人間は本来、世界と一心同体です。しかし、同時に自由意思を併せ持つ存在。その自由意思は世界を大切にすることもできれば、自己の利益を大切にすることもできる。世界に反した行動をとった分だけ自我は分厚くなり、カルマは大きくなります。世界を大切にした分だけ、意識は世界そのものに近づきカルマは小さくなります」
なるほど!これは分かりやすい。だけど.......何だか腑に落ちない。
「分かりやすい説明をありがとうございます。ただ、世界を大切にするのが良いだけなら人間に自由意思は必要ないのではないでしょうか?そうすれば、アースの人間達の歴史にあるように争いなど起こらずに済んだと思うのですが」
「とっても良い質問です。僕はこれを聴いて、周君は自身の狂暴性をも飼いならせると確信できました。そして、過去の自分、すなわちエルトロンのした事も許せると思います」
・・・・・・・・・・・・・・
「クソ女がぁ!!いつまでも図に乗ってるんじゃねえぞォオ!!」
俺は怒号を発しながら、目を覚ましたらしい。
目の前には自身のものと見られる深紅色のオーラの障壁のようなものが出現し、アガパンサの狂暴な冷気の青いオーラを防いでいた。
ニルバナさんが悲しそうな顔でアガパンサに語り掛ける。
「なぜ、ニルバナが?私の探知に反応しないなんて..........ここまで侵入を許すなんてありえない.....」
アガパンサは心底驚いているようだ。そうか、アガパンサは探知魔法を使えるのか。だから大勢の龍に僕を襲わせたり、ピンポイントで僕の前に現れることができたんだな。納得。
「めぐ君、無事でよかったぁ」
白いもこもこのコートを着た母さんが安心したように呟く。
「二人とも無事だったのか.........本当に良かった!二人が消えた時は焦ったよ。それにしても、よくここにいるって分かったな」
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「エスペラルゴさんからふわふわのコートを貸してもらえたし、さあ、しゅっぱーつ!」
ルーティアさんは片手のグーを高々に上げている。
「ルーティアさんとはまた会いたいのぉ。あなたとおると青春を取り戻せそうじゃ。ぜひ、このじじいの元へ戻ってきてくだされ。その時は、ルピナスの観光名所を案内いたしますぞ」
スケベな族長が、無い顎髭を触る仕草をしながら言っている。
「吹雪が止んだらいいけどね......」
私は呆れながら呟いた。
「ウソ!?大変よ!!いつのまにかアガパンサ様がメグルさんと一緒にいる。多分、場所はアガパンサ様の私邸」
再度、出発前に探知魔法を試みたアテナが驚きを露わにしてる。
私もあまりに急な事なので動揺を隠しきれない。
大勢の龍による襲撃を切り抜けたの!?それは本当に良かった..........でも、今はアガパンサ様と一緒にいる.......それはもっと危険かもしれない。
「ええ!?めぐ君、もうアガパンサ様の所に着いちゃったの?..............龍なのにお家があるの?」
ルーティアさんが身を屈めてアテナに聴く。
「アガパンサ様はこの妖精界における龍種の代表になるほどのお方です。人間に姿を変えることなど造作も無いことで、普段は人間の姿をしています。それで........状況から考えるとアガパンサ様の方がメグルさんに接近したのかもしれません!これは早く行く必要があると思います!」
それにしても、どうしたらいいのだろう?
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「どうしようどうしよう.........」
ルーティアさんが狼狽えて右往左往している。
その時.......ルーティアさんが私とアテナの肩に触れた瞬間だった。
フッ.....
気が付いたらアガパンサ様の私邸の前にいたのだ。
「え??ここ....は、アガパンサ様の私邸.......どう...して?」
私は混乱の極致にいた。
「ウソでしょ.........」
とアテナも呆然自失で呟いている。
「私達が妖精族の所に突然ワープしちゃったのも、これと同じことが起こったのかしら?一体どういうこと?」
ルーティアさんも側頭部に人差し指をつけ眼を瞑り、うむむむ...と考え込んでいる。
私達と同様に混乱しているようだ。
あまりにも不可解すぎる現象だけど........今は、メグルさんの所に行かなくちゃ!!
・・・・・・・・・・・・・・
「ニルバナ、アテナ、あなた達までも私の事を酷い存在として扱うのね。あなた達は純粋だから分からないかもしれないけど、今やってることはあなた達のためでもあるのよ」
「ええ!?それってどういう.........」
ニルバナは顔を青ざめながらアガパンサに聴く。
「アガパンサは妖精族が人間や他の動物に転生した時のため、人間の心格とやらを狂った自然現象で高めるために龍達や妖精族に仕事を放棄させたらしい!!」
さっき聴いた話を要約してニルバナともう一人の妖精さんに伝えた。
パッチリ二重の彼女はどうやらアテナと言うらしい。
「で、でも、アガパンサ様は以前言っておられたじゃないですか?人間は進歩において一進一退を繰り返しているように見えてもその実体は大きく成長している。だから辛抱強く見守ることが大切........って」
紺色の艶のある髪を揺らし、泣きそうな顔でアテナが疑問を投げかける。
「ええ、言ったわね。私もそう思っていた。でも、以前は見えていた《人間の実体の進歩》が突然見えなくなったの。それ以来、人間の醜さや愚かさに圧倒されるようになったわ。以前、私が評価していた人間の進歩の方が幻だったみたい。私の発言で誤解させた件については二人にお詫びするわ。ごめんなさい」
細く形の良い眉を顰めながら苦悩したように言う。
「いえ、私は、以前アガパンサ様のおっしゃっていた事は正しいと信じています!ここにいるメグルさんもルーティアさんもアース出身のお方です。二人は暗闇のアースにおいても闇に染まる事無く、力強く善性を保っておられました。二人とも実体に近づき、美しい姿になっているのは良い証拠だと思います」
ニルバナさんは必死にアガパンサに語り掛ける。
「あなたは純粋で可愛いわね、ニルバナ。人間の善性は美しいように見えても必ず他の誰かを苦しめるようになっているのよ。愛国心も過ぎれば他の国を見下し戦争を引き起こすように.....成長してるように見えても、そこの二人だっていつかそうするわ。そこにいるエルトロンだって過去そうしていたのだから!」
アガパンサは僕の事を指さし、逆にニルバナに訴えかける。
「え?メグルさんが...........あのエルトロン??」
何やらニルバナさんが動揺している。アテナさんも同じ様子。エルトロンって僕が読んでいた《アースの歴史》というタイトルの本に載っていた人間の名前だ.....メルシア人類解放局の総司令官だったらしいが。
「そうよ。今も続く争いの元を作った大悪人ね。自分が犯した過去の罪を直視できず、アース生活の中で野田周っていう人格を作って閉じこもっているようだけど...........私が引きずり出してやるわ!!」
アガパンサからダイヤモンドダストのように輝くオーラが爆発的に溢れだし、僕を襲った。
何のモーションも無く、アガパンサはただ立ってこちらを見ていただけだ。
「うわ!!?」
僕は応接間の壁へと吹き飛び、大の字に押し付けられる。ぐぅ........何ていう力なんだ!!
う、動けない........
「メグルさん!!お願い.....やめて....アガパンサ様!!」
「めぐ君!!?どうしたらいいの!?」
「アガパンサ様!どうかお止めください!!」
ニルバナさんが僕を助けるべく突進していったようだが、何らかの障壁を張っているのかアガパンサには近づけない。
う!?何だか手が冷たく痛くなってきた!!僕には痛覚無効があるんじゃなかったのか?グアァ!!痛い、痛い!!!こんな異常な痛みはアースでも経験したことが無い。や、やめてくれーー!!
「ほらほら、もう野田周は限界よ。早く現れなさい!エルトロン」
やめてくれ!本当に死んじまう。全身に痛みが回ってきた......やめろよ。お....おい、やめ.....てくれ...
もうダメかと思った瞬間......急に視界が暗転した。
そこは真っ暗な空間だった。地面も存在しない感じがする。ただただ空中で静止しているような気がする。さっきまで全身を襲ってきていた痛みも無い。僕は死んだのだろうか?
ん!?目の前には深紅色の髪、中性的な顔立ちかつ柔和な表情をした美男子が立っている。華奢で繊細そうな体つきをしている。王子様、という印象が当てはまる。服装はパール色にルビー色の刺繍、僕と同様だ。
ていうか、いつからそこにいた?
「野田周君、はじめまして。直接的に会うのは初めてですね。僕がエルトロンです」
「はぁ、僕は野田周です....」
「さて、時間もあまり残されていないので単刀直入に話します。周君は自分が狂暴な人物だったとして、そのことに耐えられますか?」
え?なに、その質問?自分は穏和な人間に決まっている。自分は自分だ。それって自分が別の人間になるのを耐えられるかって話だろうか?
「う~ん、ちょっとそれは分からないですね。でも、耐えるも何も、受け入れるしかないんじゃないでしょうか?」
「あはは、周君らしい答えだ。まだ詳しくは話せませんが、僕はとある事情により一つの世界を壊滅させました。その時に、僕は狂暴な人格になるカルマを課せられることになりました。人格とはその人間が世界に対して取ってきた行動の反映です。競争心が強い人間は世界に対して競争を仕掛けているし、奉仕精神の強い人間は世界に対して奉仕的行動をとっています。僕は世界に対し、狂暴になるだけの行動をしたということです」
それにしては、目の前の人物が少しも狂暴そうに見えないのだが。
「カルマっていうのは一体なんですか?」
「カルマというのは《世界との乖離幅》のことです。
人間は本来、世界と一心同体です。しかし、同時に自由意思を併せ持つ存在。その自由意思は世界を大切にすることもできれば、自己の利益を大切にすることもできる。世界に反した行動をとった分だけ自我は分厚くなり、カルマは大きくなります。世界を大切にした分だけ、意識は世界そのものに近づきカルマは小さくなります」
なるほど!これは分かりやすい。だけど.......何だか腑に落ちない。
「分かりやすい説明をありがとうございます。ただ、世界を大切にするのが良いだけなら人間に自由意思は必要ないのではないでしょうか?そうすれば、アースの人間達の歴史にあるように争いなど起こらずに済んだと思うのですが」
「とっても良い質問です。僕はこれを聴いて、周君は自身の狂暴性をも飼いならせると確信できました。そして、過去の自分、すなわちエルトロンのした事も許せると思います」
・・・・・・・・・・・・・・
「クソ女がぁ!!いつまでも図に乗ってるんじゃねえぞォオ!!」
俺は怒号を発しながら、目を覚ましたらしい。
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