輪廻を終える方法~無限進化と創造神の法則~

たぶり

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マルフィに起きた大異変

65話 ファンネルとフェリシア

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 土竜に宿った女性はどうなったのかな....
 まさか、あたしの消滅黒球ダークブレイザーで魂ごと......

 両手を胸に当て、土竜の消滅跡を震えながら眺める。
 ”勝手に”発動された闇魔法によって通路の地面や壁が球状に抉れている。

 その時、あたしの深紅色のジャケットの裾を何かがひっぱった。
 ムスカリ君だ。

 「モグラさんは天国に行けたみたいだよ。元気だして.....」
 そう言ってあたしの足に抱き着く。

 ムスカリ君の言葉で少し救われた。

 その言葉により、少し落ち着きを取り戻した直後.......

 土竜に宿った女性の魂はグランディに流れ着くのではないか?
 という思いが湧いてきた。

 これは周さんによる情報だろうか。

 「ありがとう。励ましてくれたんだね」
 そう言って、あたしは抱きついたムスカリ君の後頭部をよしよしと撫でる。


 可愛いムスカリ君のためにも、ここで留まっているわけにはいかない。
 あたしの中の”何か”がいかに狂暴であろうとも、それは、あたしじゃない。
 飲み込まれてたまるか。
 
 
 あたしはムスカリ君を背負い、先に進むことにした。

 

 ザッザッザ......

 茶色の光沢のある岩石が続く空洞を、あたしは周囲を警戒しつつ進んでいく。
 ここは先ほどよりも狭く、大型トラック一台分ほどの幅の空洞である。

 壁を見ると、オパールのような虹色の輝きを持つ岩がちらほら見える。
 先ほどよりも美しい石が多くなってきたように感じる。

 あれ?進むほどに.....空洞が、通路みたいに整えられた感じになっていくような。

 あ!!
 壁をよく見ると、何か人工的な模様が描かれてる。
 三角と四角を合わせた幾何学模様のようなものに......壁画もあった!
 
 座禅を組んだ人型の頭の中に街があり、その人型を囲むようにトゲが向けられている。
 丸い球体の上に建物や人がおり、丸い球体の中は空洞になっていて、こちらにも建物や人が描かれている。
 
 よく分からないが、何か意味ありげな壁画だ。

 壁画を通り過ぎると、通路は緩やかなカーブになっていた。

 あたしがそこを曲がっていくと......



 それは目の前に姿を現した。

 通路の先に、煌びやかな神殿が見える。

 パルテノン神殿のような支柱が多く並んでいて、全体が白く輝く石材で出来ているらしい。

 あたしは神殿に近づくため、神殿のある大空洞に入った。

 すると、そこには神殿だけではなく、古代の街らしきものがそのまま存在していることが分かった。街全体の幅はおよそ1キロメートルに渡るだろう。
 大空洞はそれらをすっぽりと納めている。ピラミッドの時と同様だ。

 街の家々をみると、屋根がドーム状になってるものもあれば、三角のものもある。
 家は石材で出来ているようだが、みすぼらしくは無い。
 
 それどころか、アースの建物よりも美しいかもしれない。

 レンガのような石材にも様々な形があるようで、それらをパズルのように組み合わせている。
 中には球状のレンガもあり、色もそれぞれが微妙に違う。まるでステンドグラスである。
 薄い赤、黄、オレンジ、茶色などを上手に組み合わせている。
 洗練されたデザインだ。

 
 普通、洞窟の中にこんな街は存在しない。
 古代の人の意識を元に、マルフィに出現したのかな......

 
 感心しつつ美しい街並みを眺めていたあたしは、前回、ピラミッドの時に襲われた事を思い出した。

 慌てて周囲を警戒する。

 しかし、辺りには人も魔物も居ないようだ.........いないのだが......
 

 神殿の中から何か光が漏れている。

 空気中の何に反射してるのか分からないが、いくつもの光の帯が神殿の中から漏れている。

 先を急ぐべきなのだろうが、心の内側の何かがあの光の源へ向えとあたしを突き動かす。
 もはやそれは自分の意志のように感じられ、抗いあらがようのない衝動だった。

 神殿の柱の間を通り抜けていくと、すぐそこには部屋があった。
 部屋は7~8畳ほどで、それほど大きくは無い。

 ただ、中央には光のオーブのようなものが浮かんでいる。
 その大きさは直径で1メートルほどだ。
 

 あたしの意志に関わらず、足は勝手にオーブに近づいていく。
 そして、オーブに手を近づけた。


 ・・・・・・・

 ザザァ.....ザザァ..

 いつものように波打ち際で”本”を読んでいると.....

 「ファンネルは今日も本を読んでるの?」

 フェリシアは黒髪を肩にかけつつ、僕の隣に腰をおろした。

 僕は瞑想状態を解き、フェリシアに顔を向ける。
 いつものように質素な布を身に纏った幼馴染である。
 質素な布を纏っているのは僕も同じだが。

 彼女の純粋で開放的な波動が僕に伝わり、心地よさが湧いてくるのが分かった。
 海よりも彼女の精神の方が人を癒してくれる。
 たぶん、僕のみが感じる事では無いだろう。
 
 
 「気になる事があってさ。今、メルシアの図書館で探し物をしてたんだ」

 「そうだったんだ!邪魔してごめんね」
 
 そう言って、フェリシアは立ち去ろうとする。

 「待って!大丈夫だよ。すごい事を知ってさ.......フェリシアに聴いてもらいたいことがあるんだ」

 「そうなの?」
 そう言い、再度、僕の隣に腰をおろすフェリシア。

 「去年から、地震とか津波が頻繁に続いてるよね。これって、マルフィっていう異世界が原因になってる可能性があるんだ」

 「え!?マルフィなんて聴いた事ないけど.....そんな世界があるの?」

 フェリシアもそうだが、街の住民全員が精神だけを異世界へと飛ばすことができる。(おそらく、今、アースに住む人類全員がそうだろう)

 異世界に比べるとアースは試練の場でしかなく、娯楽も情報も異世界の方が豊富だ。
 それゆえに、アースに執着する人間など皆無だろう。

 今の人類が必要最低限の文明しか築いていないのはこのためである。

 メルシアで通った学校の先生が言うには”その仮相界の住民全体が持つ想念の質”により、異世界に精神だけ行くことが可能か決まる、という話だ。

 聴いた話では、仮相界の中には、人類全体が仮相界に意識を囚われ、異世界へと精神を飛ばすことのできなくなっている所もあるらしい。

 
 「マルフィについて、メルシアに来ていた男性から聴いたんだ。その人はニンファルで冒険者をしていた事があって、以前、マルフィに行く機会があったみたい」

 「マルフィってどういう世界なの?」
 純粋な瞳をこっちに向ける。
 その純粋無垢な魅力に、街の男達にフェリシアが人気なのもよく分かる。

 「マルフィは僕達が今滞在しているアースと表裏一体でそっくりな世界らしいよ。
 それで、その元冒険者の男性は、昔、マルフィに沢山の魔物が出た時に、討伐隊の一員として遠征していったみたい。
 何が目的か分からないけど、その魔物達は......大地を破壊し海に沈めたり、人間の作った建造物を破壊して回ったんだ」

 「ひどい...............
 あれ?
 でも、神様達はどうしたの?
 異世界から魔物退治に来る人がいるほどの被害なら、普通、神様がその魔物を退治するはずなんだけど......」

 「なぜ、神々がマルフィの魔物達を退治しなかったのかは分からない。その元冒険者の人も疑問に思ってたみたいだけど。

 それじゃあ、続きを話すよ。
 討伐隊のリーダーはニンファルで勇者をやっていた人で、激闘の末にその魔物達の討伐に成功したんだ。
 ただ、ここからが問題で、その時、魔物達が暴れた分、アースに影響が出た。
 魔物が暴れて海へと沈めた場所はアースでも徐々に海に沈んでいったり、魔物が破壊した建造物はアースにおいては地震で崩れたり......」

 「え、じゃあ....まさか。このあたりに地震や津波が多いのは.....マルフィで魔物が暴れているからっていうことなの!?」
 フェリシアは素直な分、人の言う事をそのまま信じやすい傾向がある。
 まあ、この街に悪意を持って人を騙す人間なんていないけど。

 「今も暴れているかは分からないけどね。その魔物の例からも、徐々に遅れて影響が出ることもあるみたいだし。
 この話にはわずかな根拠もあって......グランディとマルフィを繋ぐトンネルだけど、そこにも魔物がいたらしい」

 「グランディには魔物がいないもんね。トンネルに魔物がいるなら、マルフィには魔物がいるかもって事か.....」
 フェリシアの顔は真剣で、どこか重々しかった。フェリシアが人の話を真剣に受け取るのは今に始まったことじゃないので、あまり気にしなかった。

 「仮相界でこのまま修行したら、僕でもマルフィの魔物を退治できるかな?......ははっ!」
 意識を飛ばす事で、仮相界にいながらにしてマルフィに行くことは不可能では無いだろう。
 元勇者が魔物を討伐した話を聴いて、僕も仮相界で力をつけてそういう大きな事を成し遂げたい、という気持ちが高まっていた。

 ちなみに、アースに対する執着が少ないためか、アースの天変地異に対してどこか呑気なのは人類全体に言えることだろう。


 ............

 「フェリシア....」
 「なんで....こんな急に」

 街のみんなが、広場に横たえられたフェリシアの遺体を見て、口々に呟く。
 突然の事で、僕は事態が飲み込めず、人々の後ろからフェリシアの遺体を眺めることしか出来なかった。

 街のみんなはフェリシアの若すぎる死に戸惑っている。
 僕と同じで彼女の年齢は18歳になったばかりだった。

 アースへの執着が無く、死は、アースの試練からの解放と知っていても、隣人の死に対しては悲しい気持ちも湧く。

 フェリシアの家族が言うには、近所の森の中で倒れていたらしい。
 その場所は僕とフェリシアが昔から二人で会う時に使っていた場所だった。


 まさか.....

 フェリシアは異世界に精神を飛ばして、マルフィへ行ったのか?

 ただ、フェリシアの家族も街のみんなも、マルフィの件について何も知らないようだ。
 あれだけ素直でおしゃべりなフェリシアがマルフィの事を話さないなんて。
 僕は口止めもした覚えがない。

 今思えば、フェリシアはマルフィに魔物がいると聴いて、妙に重々しい顔をしていた。
 何か特別な思いがあって....それで、マルフィに精神を飛ばし.......そこで何かがあった....?

 フェリシアは精神の発達度合いからメルシアに到達できるほどである。

 異世界では魔法も扱えるし、魔物を退治する事も可能だろう.....だが、マルフィに行くなんて.....

 彼女の精神の所在を探ることは可能だろうか。

 僕がフェリシアにあの話をした事を後悔しつつ、彼女の精神の所在を探るための方法を考え始めたその時.....
 



 大地震がこの街を襲った。
 
 ズン!!!!ズゴゴゴゴゴォ!!
 雷にも似た音が地響きと共に大地を揺るがしている。

 この場所全体が一メートル近く一瞬で沈んだ気がする。
 僕も街のみんなも、その場所に立っている事すらできず、倒れていく。

 周辺の家々の全てが倒壊していくのが見えた。

 
 その数分後。
 50メートルを超えるような大津波が、この島を飲み込んだ。
 
 僕は大津波に飲まれる間際、必ず、フェリシアを見つけると決意をしつつ、アースでの死を迎えた。

 ・・・・・・・

 今のはなに!?

 あたしは神殿の中にある小さな部屋に立っていた。
 背中におぶさっているムスカリ君は「お姉ちゃんどうしたの?」という顔でこちらを見ている。

 意識を失っていたのは一瞬だったのだろうか。
 いつのまにか目の前のオーブは消えている。


 夢を見ているみたいだった。

 ............この街、夢の中でみた街と似ている。

 そうなると、やっぱり....この街は....古代の人の意識が創ったものなのかな。
 ファンネルとフェリシア.....何か、あたしに関係があるの?

 古代の人は異世界に精神だけ飛ばすことができた?

 過去、アースで過ごしていた時、遺跡をみると、遥か古代の人達は必要最小限の文明しか築いていないように感じていたけど、それは異世界で過ごす事も可能だったから?

 宗教的な遺跡が多いのもそのあたりが関係してるのかしら.....
 
 ん??古代の人?

 .....ムスカリ君って古代から来たんじゃなかったっけ!?
 
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