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人類進歩の大役
80話 主任が俺の家に来た
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会議が終わった後、3人は俺の自宅にある温泉に入っていった。
せっかく温泉があるし、俺が勧めたからだ。
女湯、男湯の両方があり、ユーリとマルメ、ケンゴはそれぞれの湯につかっていった。
夜空に浮かぶ環のついた惑星、様々な大きさの輝く星々、宇宙まで届いてるのかと思えるような山など、壮大な景色を眺めながら入る温泉は最高だったらしく......
また周さんの家に会議しにきていいですか?
という謎の言葉を残して、3人、それぞれの家に帰っていった。
なんで俺よりも温泉楽しんでんだよ......と思ったが、3人はメルシアの住民だからな。
俺よりも温泉を楽しめるだろうし、使ってもらえればこの家の意義もある。
風呂に入る必要のない真相界でも、温泉はそれなりに魅力的らしい。
ちなみに、以前から温泉と言っているが、ちゃんと温泉のようだ。
露天風呂の横に【効能】が書かれた看板があって、そこには、
精神安定 とだけ書かれている。
...............まあ、それはいいとして、
日が昇って、俺が図書室で本を読んでいたら、リィイイイン.....という脳の内側から快楽物質を生じさせるような、美しい音色のチャイムが聴こえた。玄関のチャイムである。
玄関に転移して外を確認すると、そこには主任がいた。
俺は心臓を高鳴らせつつドアを開けた。
「あ、こんにちは。主任.....」
「野田君、こんにちは。ちょっと....話がしたいんだけど、いい?」
サファイアブルーの髪色をした天使が少し恥ずかしそうに口にする。
「いや......ぜんぜんダメじゃないです!ぜひぜひ!中に入ってください」
挙動不審になりつつ、俺は、主任を応接間に案内し......謎の椅子に座ってもらった。
俺も、対面する謎の椅子に座っている。
これは変わった椅子で、座る前は普通の丸い球体なのだが、座ろうとすると、瞬時に変形し、使用者の体形にフィットした柔らかい椅子になるのだ。
主任はこの謎椅子を観た事が無いらしく、椅子が変形した時、「ひゃっ!!」という可愛い声をあげた。
ぐふふ.......
「主任、それで、今日はどうしたんですか?」
「野田君が導きの仕事を始めたって聴いて.....どんな感じかなぁって思って」
アースの時の主任だったら相手の様子を伺う質問をする時、少し高圧的な響きがあったのだが、目の前にいる主任は、言葉から、包み込むような優しさを感じる。
「気にしてくれてたんですね、ありがとうございます。この前、一人の男性の導きを担当しましたよ。上手くいったかは分からないけど、最終的には、彼が傲慢にならないよう抑制しつつ、望みを叶えてあげる方へ導きました」
「へぇ....すごいじゃない。傲慢さを抑えつつ望みを叶えてあげるのってすっごい難しいのよ。どうやったの?」
「そうなんですか?うーん......彼の場合では家事とか掃除とかが、内在してる傲慢さの解消につながるようだったので、彼のお母さんを一時的に家事ができないようにして、彼に家事をさせるようにしただけなんですが」
「随分、深い所まで進化の法則を知ってるのね。驚いた!私も導きの仕事をしてたけど、野田君の言っているような法則が分かったのって、つい最近の事だと思う。
導き対象にアプローチをする度にポイントが入ると思うんだけど.....どれぐらいポイントが入った?」
「この前確認したら、1084888ポイントでした」
「え!!!ウソ!?導いたのって一人だけだよね??」
「え??....あ...はい」
「一人に対する導きだけで、そんな数字みた事ないわ。いっても1万が良い所だと思う。きっと、野田君の導きでその男性が精神的に大きく成長できたってことだと思うの」
「そ...そうなんですね。そんなに大きいポイントをもらっていたとは.....だけど、あのポイントって一体何に使うんですか?」
「あのポイントは、何かの権限を得たりとか、創造エネルギーに変換したりとか、沢山の使い道があるよ。アースにおける”幸運”みたいなものかも。
ほら、アースでは宝くじに当たるような出来事に出会ったり、大きな事故を未然に回避したりすると、運を使い切ったとか言うでしょ。
お金よりももっと本質的に価値のある”幸運”が数値化されていると考えると、分かりやすいかも」
「そう聴くと、何だかすごいものをもらってる感じがしますね。主任、色々教えてくれてありがとうございます。ちなみに、創造エネルギーっていうのは?」
「創造エネルギーは文字通り、何かを創造するためのエネルギーね。
真相界では ”エーテル”と呼ばれているわ。
例えば、野田君の街に新たに何かを作ろうと思えば、エーテルを使うの。
ここはメルシアだから、何かを創造するにあたってほとんど時間がかからないわ」
「そうなんですね!そんな重要なエネルギーにも変換できるんですか。
このポイント、アースの時のお金よりもずっと応用が利きそうですね.......ん?」
そう言った直後、俺の脳裏に考えが浮かんだ。
《アースに存在する資本主義の仕組みは、そもそも真相界の因果応報の仕組みが元になっている。
だが、アースにおける資本主義は真相界の仕組みよりも遥かに未発達であるため、ザルな部分が多い。そのため、アースでは良い行いをしても経済的に豊かになるとは限らない。
ただ、それがゆえに、経済的な豊かさを目当てに善行を行わずに済むようになっていて、アースの不完全さが精神進化にとって有益な場になっている》
あぁ、そうか。
アースの資本主義は因果応報が元になってるのか。
確かにアースにおける【投資】では、誰かに出資して、その誰かが社会的に価値あるものを生み出せば、そのリターンとして配当を受け取ったりできる。
真相界においても、誰かに良い影響を与えて、その良い影響を受けた誰かが、世界に良いことをした場合、自身に精神の進化という形で影響が返ってくる。
ただ、違うのは、アースにおけるお金では知恵や健康も買えないし、不測の事態から保護される部分も少ない点だ。
一方、精神の進化では、真相界での住む世界や立場を決め、知恵や様々な能力も向上し、潜在意識からの知恵により、不測の事態から保護される部分も多い。
確かに......アースにおける資本主義は不完全だ。
ただ、不完全ながらも、因果応報の法則を徐々に具現化し続けてできたのが、アースの資本主義なのだと思った。
しかし、因果応報の仕組みが完全に再現されたら....それはそれでおかしなことになるな。
アースでは社会的な価値が明白なものにしか対価が支払われない。
そういったものに真っ先に投資した人には対価を支払われるが、被災地の損害を補填しようと真っ先に寄付した人には対価は支払われない。
が......仮に、その寄付が被災地の役に立ち、より多くのお金という分かりやすい形で対価が支払われたらどうか?誰もが真っ先に寄付をしようと思うだろう。
けど、それって、ただ精神を衰えさせるだけの仕組みだろうな。
そんな仕組みでは利己的な人間しか生まれない。
「野田君.....?」
主任が俺の顔を覗き込んでいる。
うはぁ.......めちゃくちゃ可愛い。アースのどんな人形作家でも、こんな美しい顔を生み出せないと思う。例えるなら、クリオネを擬人化した感じ??はは....自分でもよく分からんぜ!
「す、すいません。何でもありません....」
「そう..............野田君には導きのすごい才能があるのかもしれないわね。釈迦に説法かもしれないけど....何か悩んでることとか無い?」
「あぁ.....そういえば、俺の他に3人のメンバーがいるのですが、俺の判断を盲信してる感じなんですよね。あのままじゃこの先が思いやられるなって......どうしたもんかな?って思ってます」
「それだけ信頼してくれてるなんてすごいじゃない!この先思いやられる....ってなんで??」
「へ!?......いや.....いま、思えば俺の気のせいかも...主任に会ったらそんな気がしてきましたー!ははっ.....」
主任、もしかして、盲信が進歩を阻害する原理について知らないのか?
さっき、主任も”俺が言っているような法則を最近知った”と言っていた。しかも、エルトロンは随分と優秀だったり、破壊神とやらのイドはやけに博識だったりする。
もしかしたら、主任も知らないような知識を俺は無自覚に知っているのかもしれない。
「そういえば、俺の街に3000人増員されることになって.....増員後の、導きの仕事の運営方法について頭を悩ませてます」
「3人からの3000人増員って尋常じゃない増え方ね。やっぱり神々は野田君の導きの才能を高く評価してるのは間違いないと思う....ただ、ごめんなさい。私はそれほどの人数を抱えたこと無いから、アドバイスできることは無いかも....」
と、少し気落ちした様子で主任は言った。
「いやいやいや!!気にしないでください。それに、明日、エスペランダー・カーンっていう神様から色々聞けると思いますので」
「カーン様が? ......そうなんだ.....。 大丈夫かな....」
主任は、何だか含みのある言い方をした。
「え??」
「ううん!何でもない!!」
その後、主任は家路についた。
主任と久しぶりに話しが出来て、随分と気が楽になった気がする。
話していて分かったけど......
俺は主任が好きだ。
まあ、いまさらだけど。
せっかく温泉があるし、俺が勧めたからだ。
女湯、男湯の両方があり、ユーリとマルメ、ケンゴはそれぞれの湯につかっていった。
夜空に浮かぶ環のついた惑星、様々な大きさの輝く星々、宇宙まで届いてるのかと思えるような山など、壮大な景色を眺めながら入る温泉は最高だったらしく......
また周さんの家に会議しにきていいですか?
という謎の言葉を残して、3人、それぞれの家に帰っていった。
なんで俺よりも温泉楽しんでんだよ......と思ったが、3人はメルシアの住民だからな。
俺よりも温泉を楽しめるだろうし、使ってもらえればこの家の意義もある。
風呂に入る必要のない真相界でも、温泉はそれなりに魅力的らしい。
ちなみに、以前から温泉と言っているが、ちゃんと温泉のようだ。
露天風呂の横に【効能】が書かれた看板があって、そこには、
精神安定 とだけ書かれている。
...............まあ、それはいいとして、
日が昇って、俺が図書室で本を読んでいたら、リィイイイン.....という脳の内側から快楽物質を生じさせるような、美しい音色のチャイムが聴こえた。玄関のチャイムである。
玄関に転移して外を確認すると、そこには主任がいた。
俺は心臓を高鳴らせつつドアを開けた。
「あ、こんにちは。主任.....」
「野田君、こんにちは。ちょっと....話がしたいんだけど、いい?」
サファイアブルーの髪色をした天使が少し恥ずかしそうに口にする。
「いや......ぜんぜんダメじゃないです!ぜひぜひ!中に入ってください」
挙動不審になりつつ、俺は、主任を応接間に案内し......謎の椅子に座ってもらった。
俺も、対面する謎の椅子に座っている。
これは変わった椅子で、座る前は普通の丸い球体なのだが、座ろうとすると、瞬時に変形し、使用者の体形にフィットした柔らかい椅子になるのだ。
主任はこの謎椅子を観た事が無いらしく、椅子が変形した時、「ひゃっ!!」という可愛い声をあげた。
ぐふふ.......
「主任、それで、今日はどうしたんですか?」
「野田君が導きの仕事を始めたって聴いて.....どんな感じかなぁって思って」
アースの時の主任だったら相手の様子を伺う質問をする時、少し高圧的な響きがあったのだが、目の前にいる主任は、言葉から、包み込むような優しさを感じる。
「気にしてくれてたんですね、ありがとうございます。この前、一人の男性の導きを担当しましたよ。上手くいったかは分からないけど、最終的には、彼が傲慢にならないよう抑制しつつ、望みを叶えてあげる方へ導きました」
「へぇ....すごいじゃない。傲慢さを抑えつつ望みを叶えてあげるのってすっごい難しいのよ。どうやったの?」
「そうなんですか?うーん......彼の場合では家事とか掃除とかが、内在してる傲慢さの解消につながるようだったので、彼のお母さんを一時的に家事ができないようにして、彼に家事をさせるようにしただけなんですが」
「随分、深い所まで進化の法則を知ってるのね。驚いた!私も導きの仕事をしてたけど、野田君の言っているような法則が分かったのって、つい最近の事だと思う。
導き対象にアプローチをする度にポイントが入ると思うんだけど.....どれぐらいポイントが入った?」
「この前確認したら、1084888ポイントでした」
「え!!!ウソ!?導いたのって一人だけだよね??」
「え??....あ...はい」
「一人に対する導きだけで、そんな数字みた事ないわ。いっても1万が良い所だと思う。きっと、野田君の導きでその男性が精神的に大きく成長できたってことだと思うの」
「そ...そうなんですね。そんなに大きいポイントをもらっていたとは.....だけど、あのポイントって一体何に使うんですか?」
「あのポイントは、何かの権限を得たりとか、創造エネルギーに変換したりとか、沢山の使い道があるよ。アースにおける”幸運”みたいなものかも。
ほら、アースでは宝くじに当たるような出来事に出会ったり、大きな事故を未然に回避したりすると、運を使い切ったとか言うでしょ。
お金よりももっと本質的に価値のある”幸運”が数値化されていると考えると、分かりやすいかも」
「そう聴くと、何だかすごいものをもらってる感じがしますね。主任、色々教えてくれてありがとうございます。ちなみに、創造エネルギーっていうのは?」
「創造エネルギーは文字通り、何かを創造するためのエネルギーね。
真相界では ”エーテル”と呼ばれているわ。
例えば、野田君の街に新たに何かを作ろうと思えば、エーテルを使うの。
ここはメルシアだから、何かを創造するにあたってほとんど時間がかからないわ」
「そうなんですね!そんな重要なエネルギーにも変換できるんですか。
このポイント、アースの時のお金よりもずっと応用が利きそうですね.......ん?」
そう言った直後、俺の脳裏に考えが浮かんだ。
《アースに存在する資本主義の仕組みは、そもそも真相界の因果応報の仕組みが元になっている。
だが、アースにおける資本主義は真相界の仕組みよりも遥かに未発達であるため、ザルな部分が多い。そのため、アースでは良い行いをしても経済的に豊かになるとは限らない。
ただ、それがゆえに、経済的な豊かさを目当てに善行を行わずに済むようになっていて、アースの不完全さが精神進化にとって有益な場になっている》
あぁ、そうか。
アースの資本主義は因果応報が元になってるのか。
確かにアースにおける【投資】では、誰かに出資して、その誰かが社会的に価値あるものを生み出せば、そのリターンとして配当を受け取ったりできる。
真相界においても、誰かに良い影響を与えて、その良い影響を受けた誰かが、世界に良いことをした場合、自身に精神の進化という形で影響が返ってくる。
ただ、違うのは、アースにおけるお金では知恵や健康も買えないし、不測の事態から保護される部分も少ない点だ。
一方、精神の進化では、真相界での住む世界や立場を決め、知恵や様々な能力も向上し、潜在意識からの知恵により、不測の事態から保護される部分も多い。
確かに......アースにおける資本主義は不完全だ。
ただ、不完全ながらも、因果応報の法則を徐々に具現化し続けてできたのが、アースの資本主義なのだと思った。
しかし、因果応報の仕組みが完全に再現されたら....それはそれでおかしなことになるな。
アースでは社会的な価値が明白なものにしか対価が支払われない。
そういったものに真っ先に投資した人には対価を支払われるが、被災地の損害を補填しようと真っ先に寄付した人には対価は支払われない。
が......仮に、その寄付が被災地の役に立ち、より多くのお金という分かりやすい形で対価が支払われたらどうか?誰もが真っ先に寄付をしようと思うだろう。
けど、それって、ただ精神を衰えさせるだけの仕組みだろうな。
そんな仕組みでは利己的な人間しか生まれない。
「野田君.....?」
主任が俺の顔を覗き込んでいる。
うはぁ.......めちゃくちゃ可愛い。アースのどんな人形作家でも、こんな美しい顔を生み出せないと思う。例えるなら、クリオネを擬人化した感じ??はは....自分でもよく分からんぜ!
「す、すいません。何でもありません....」
「そう..............野田君には導きのすごい才能があるのかもしれないわね。釈迦に説法かもしれないけど....何か悩んでることとか無い?」
「あぁ.....そういえば、俺の他に3人のメンバーがいるのですが、俺の判断を盲信してる感じなんですよね。あのままじゃこの先が思いやられるなって......どうしたもんかな?って思ってます」
「それだけ信頼してくれてるなんてすごいじゃない!この先思いやられる....ってなんで??」
「へ!?......いや.....いま、思えば俺の気のせいかも...主任に会ったらそんな気がしてきましたー!ははっ.....」
主任、もしかして、盲信が進歩を阻害する原理について知らないのか?
さっき、主任も”俺が言っているような法則を最近知った”と言っていた。しかも、エルトロンは随分と優秀だったり、破壊神とやらのイドはやけに博識だったりする。
もしかしたら、主任も知らないような知識を俺は無自覚に知っているのかもしれない。
「そういえば、俺の街に3000人増員されることになって.....増員後の、導きの仕事の運営方法について頭を悩ませてます」
「3人からの3000人増員って尋常じゃない増え方ね。やっぱり神々は野田君の導きの才能を高く評価してるのは間違いないと思う....ただ、ごめんなさい。私はそれほどの人数を抱えたこと無いから、アドバイスできることは無いかも....」
と、少し気落ちした様子で主任は言った。
「いやいやいや!!気にしないでください。それに、明日、エスペランダー・カーンっていう神様から色々聞けると思いますので」
「カーン様が? ......そうなんだ.....。 大丈夫かな....」
主任は、何だか含みのある言い方をした。
「え??」
「ううん!何でもない!!」
その後、主任は家路についた。
主任と久しぶりに話しが出来て、随分と気が楽になった気がする。
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俺は主任が好きだ。
まあ、いまさらだけど。
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