女児霊といっしょに。シリーズ

黒糖はるる

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女児霊といっしょに。~学校の七不思議~

第四章:撃鉄と焔―フレイム・アクション― 5

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 学習サポーターの仕事を終わらせた、放課後の時間。邪怪の様子を見るため渡り廊下に行き、ビビリながら念導杖でつんつん。邪怪は少しずつ成長しているが、まだ完全体になってはいない。
 今日の不幸は三つ。
 その一。オレの鉛筆がよく折れた。
 その二。オレの給食に虫が入っていた。
 その三。ついさっき、盛大に階段から転げ落ちた。
 全部オレじゃん。
 わざとやってねーかな、この邪怪。

「まぁ、他の子に不幸がなくて良かったか」
「そーだねー」
「オレの心配はしてくれないのか?」
「うん」
「わーお、スーパードライ娘」

 帰宅後はさっさと着替えて、晩出駅に向かう。
 午後五時頃にましろが到着するそうなので迎えに行くのだ。勿論車は運転出来ないので我が家まで案内するだけなのだが。

「……今日はオシャレするんだな」

 ななもいつの間にかお着替え完了。カラフルな星柄のパーカーにミニスカート。髪型はツインテール。この組み合わせが気に入ったのだろうか。

「当然だよー。初めて会う人だもん、可愛く決めなきゃイケてる女の子じゃないよ」
「はいはい、そうですか」

 普段は疲れるから、と手を抜いてるくせに。だらける時は徹底的にだらけるその姿勢は母さんから学んだ賜物たまものだろう。

 手元の時計が午後五時を過ぎたことを示す。
 駅からは学生や仕事終わりのサラリーマンがぞろぞろと階段を降りていき、各々の帰路についていく。ある人は自転車置き場へ、またある人はタクシーに乗って。
 ある程度人がはけた後、ごろごろと重そうなキャリーケースを転がす女性が一人こちらへ一直線に向かってきた。
 その女性は炎柄のシャツを胸の下で結んでおり、へそが丸見え。ミニスカートには西部劇のガンマンのような無骨なベルト付き。ぱっと見、ギャルかヤンキーの類いだ。

「ねぇ駆郎にぃ、もしかしてあの怖い人が……ましろさんって人?」
「あぁ、そうだろうな……」

 記憶にある姿と全く一致しない格好をしているが、その特徴的な白い髪と緋色のメッシュが入った前髪は間違いなくましろ本人のものだ。

「よぉ久しぶりだなぁ、駆郎!」

 はい、やっぱりご本人です。












「久しぶりです、ましろ……さん」
「さん付けはいいって。あたしの方がちょいとばっかし年下なんだから、気軽に呼び捨てにしてくれよ」

 ぐいぐいくるところは昔のままのようだが、それにしたって変わり過ぎだろ。普通そうな女の子が何故こんなギャルみたいになっているんだ。そして何を食べたらこんなに胸がデカくなるんだ。母さんのといい勝負だぞ。あと腹筋スゴイ。

「ところでさー、後ろで隠れてるちっさい霊は誰よ?」

 ましろの視線が、オレの背中の後ろで震えているななを射貫く。

「この子はなな。……オレの相棒で、記憶喪失の霊なんだ。今は浄霊に向けて未練を調査中ってところだ」
「そっか。害がない霊ってんなら、いいか。……よろしくな」

 にかっと笑い、ましろが握手を求める。それに対して、びくびくしながら恐る恐る手を伸ばして応えるなな。

「お、よく見ると可愛いじゃねーか。生前はジュニアモデルだったかもな」
「え!?そんな……そんなこと…………あるかも~♪」

 褒められた瞬間、ころっと態度が変わりやがった。さっきまで怖がってたのに、もうニコニコで飛び回っている。
 すっかり意気投合してガールズトーク中だ。一方ヤンキー系ギャル、一方オシャレなちびっ子霊という凸凹でこぼこっぷりだが。
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