悪魔と呼ばれ捨てられたけれど、王子に愛される運命を手に入れてみせます!

なごみ

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私が伯爵令嬢だなんて、何かの間違いでは?

初めてのドレス

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「ルシル様。もうすぐ王城につきます」

 ブレンダンの呼びかけに、はっと目を覚ました。

 まだ少し霞んでいる目を開け、外を見渡すと景色は、下町から少し高級感の漂う住宅街へと変わっていた。

 いつの間には眠ってしまっていたようだ。

「す、す、すみません!」

  こんな高級な馬車にのせていただいているのに、のんきに寝てしまっていたなんてと少し慌てた。いつもは忙しくカフェの準備をしたり、掃除をしたりと慌ただしい日々のためゆっくりと寝ることなど考えられない。

「あ・・・あの。口をあけて寝たりはしていなかったでしょうか?」

 穴があったら入りたいような、恥ずかしい気持ちでブレンダンに聞いた。

「いえ。とても気持ちよさそうに寝ていらっしゃったので、起こすのが忍びなく思いました。」

 ブレンダンは軽く頬を上げ爽やかな笑顔だ。

その答えを聞いて、より赤面した。涎は出していないと思うが、一応、口を手で拭った。本当に恥ずかしい。

慌てている私とは裏腹に、馬車はゆっくりと速度を落とし次第に止まったようだった。

「ルシル様、王城に着きました。この後、着替えてもらいパトリック殿下にお会いしていただきます。」

 馬車が止まったと思うとすぐに、ブレンダンは馬車の扉を開け、颯爽と馬車を降りた。私は、ゆっくりと立ち上がり、降りようとしたところで、先ほど最初に降りたブレンダンが手を差し伸べていることに気がついた。

「ルシル様。お手をどうぞ」

 下町で育ちの私は、エスコートを受けるなど考えたこともなく、どのようにすれば良いか戸惑ったが、ブレンダンがさっと手を取ってくれたおかげで緊張しつつも上手く降りることができた。

「では、衣装部屋へご案内いたします」

 ブレンダンは何事もなかったかのように笑顔を向けた。

 

 

 

「あの・・・ブレンダン様、わたくし衣装部屋で着替えると言っても何も持ってきておりません」

 案内された衣装部屋で一番に訴えた。カフェの準備をしていた最中に連れてこられたので服装は、決してキレイとは言い難い状態だ。かといって、家に戻ったとしてもこの様な綺麗な場に来てくる服などはないのだが。

「殿下より、ルシル様に似合うようなドレスをとのことでしたのでご安心ください。ではあとのことは侍女のエレナお任せしております。準備が出来ましたら、お迎えに参ります。」

 必要なことだけ伝えブレンダンは出て行ってしまった。

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