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4話 マリエルの事情
しおりを挟む双子がまだ小さい時に母親が亡くなり、マリエルは母親代わりとなって、幼い2人の弟たちを育てあげた。
マリエルはギリスが言ったように、結婚適齢期をすぎた“行きおくれ”となってしまい… そのうえ、貧乏男爵家の長女で、持参金も少なく良い結婚は望めない。
弟たちを育てると決めた時に、マリエルは誰かに嫁ぎ自分の家庭を築くことをあきらめていた。
マリエルの父も…
『お前が、少しでも幸せを感じられるのなら、無理して嫁ぐ必要はないよ』
…と言ってくれている。
『でも、お父さま… 男爵家を継ぐ弟に、私は将来、迷惑をかけたくないから、働きに出ようと思います』
家事のあいまにマリエルは神殿へかよい、孤児院で手伝いをしながら女性神官たちと仲良くなり、就職先への紹介状を書いてもらえるよう頼んだ。
だが……
近いうちにマリエルは、自立するために働きに出ると、マリエルの父親から聞いて、心配したセイン・ガルフェルト侯爵が… 有能な自分の部下のギリス・モルダールとの縁談を持って来たのだ。
神官たちを手伝い、神殿裏にある孤児院の子どもたちに、文字を教えながら… マリエルはぼんやりと考えごとをする。
「・・・・・・」
私の幸せを願って、結婚相手をセイン様がさがしてくれたのは… 嬉しかったけれど… やっぱり、ダメね! これも“運命”だと、セイン様への愛を、あきらめる理由をつけてみても… やっぱり自分で自分の気持ちを、だますことはできないわ……
苦笑いを浮かべてマリエルは… これからする自分の選択は、きっと正しいのだと納得する。
「たとえ愛する人にすすめられても… これからは、自分の判断を信じよう」
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