8 / 39
腹黒ヒロイン
しおりを挟む
「ソ、ソラ!?───もービックリしたよ!泥棒かお化けだったらどうしようかと思った!」
安心した俺は、ソラが立っているプールサイドまで泳いできた。
「僕だって驚いたよ!プールの方から音がするから、泥棒かなって·····そしたらイアンが楽しそうに泳いでた。プール好きなの?僕も入ろうかな。」
それはいい考えだ。一人で泳ぐより、友達と泳ぐ方が楽しいに決まっている。
「いいね!泳ごう!僕は服全部脱いじゃった。ソラも、僕しかいないから気にせず脱いじゃえよ!」
「え?·····うん。恥ずかしいから、あっち向いてて。」
何を男同士で恥ずかしがっているんだと思いながら、俺は気にせず泳ぎを再開した。
ザブンとソラもプールに入った為、遊びのつもりでソラに思いっきり水をかけた。
「······冷たっ!よくもやったな!」
ソラも笑いながら、俺に水をかけ返してきた。
それからプールの中で年甲斐もなく鬼ごっこをして遊んだ。少し疲れたから休憩しようということになり、プールサイドで2人でゴロンと横になった。
部屋にある大きな窓から、月が見えた。月明かりが差し込んでいる。
「わぁー月がすごくきれいだね。」
俺がそう言うと、ソラは「うん、ほんとにきれい。」と小さな声で言った。じっと見られている気がしたので、ソラの方を向くと、あわてて目を逸らされた。
「え?なんだよその反応?」
からかってやろうと思い、ソラの顔を覗き込んだ。
「いや、ほんとやめて。」
ソラが照れながら手で顔を隠した。
ソラの視線が、俺の下腹部に移った。これは多分、男子特有の『アレの大きさ比べ』だ。風呂に入ったときに、こっそり自分と友達のアレの大きさを比べ、自分の中で勝ったか負けたかを決めるのだ。
「·········どっちの勝ち??」
俺は笑いながらソラに聞いてみた。
「·····ち、違うよ!大きさを見てたんじゃなくて───!」
「じゃあ何を見てたんだよ?」
「いや、イアンはきれいな金髪だから、その····下の方も同じ色なのかなって·····」
そうか、ソラは茶髪だから、金髪の奴の下の毛を見たことがなかったのか。
「珍しい?よく見てみる?」
冗談半分、からかい半分で言ったつもりだったが、ソラが真面目な顔をして、「いいの?」と言ってきた。
「えっ·······あぁ、いいよ。」
まじまじと見られると恥ずかしいのだが、言った手前断れなかった。
ソラが俺の下腹部に顔を近づけた。すると、手で俺の下の毛に振れたので驚いてしまった。
「な、なんで触るんだよ!?」
「イアンは下もキレイなんだなって思って·····それに、ここも。すごく───」
ソラは、恍惚とした表情を浮かべて、俺の大事な部分をおもむろに握ってきた。
「·······っ!!ソラ!何して·········」
「イアン、君が恥ずかしがっているところ見たいんだ。」
そう言うと、ソラはゆっくりと俺を後ろに押し倒し、そっと唇を重ねてきた。
握っていた手を動かし始めたので、俺は呻き声を洩らした。
「ソラ······なんで······?」
プールで冷えた体に、ソラの唇と手の温もりが余計に気持ちいい。快感の波が襲ってきそうで、俺はさすがにマズいと思った。
「········やめろって!!」
俺は思いっきりソラの手首を掴み、押し倒し返した。俺がソラに馬乗りになったその時、プールの扉がギィッと開いた。
レインだった。
「お前ら·····そこで何してる!?」
素っ裸の2人、ソラにまたがっている俺、ソラの手首に残る俺の掴んだ手の痕、すべてが俺に分が悪い。
まさか、この遠出は『ソラが、元悪役侍従、兼当て馬に襲われるイベント』だったのだろうか。すごい形相で大股にこちらに近付いてくるレインを見ながら、俺はどうこのピンチを乗り越えようかと考えていた。
安心した俺は、ソラが立っているプールサイドまで泳いできた。
「僕だって驚いたよ!プールの方から音がするから、泥棒かなって·····そしたらイアンが楽しそうに泳いでた。プール好きなの?僕も入ろうかな。」
それはいい考えだ。一人で泳ぐより、友達と泳ぐ方が楽しいに決まっている。
「いいね!泳ごう!僕は服全部脱いじゃった。ソラも、僕しかいないから気にせず脱いじゃえよ!」
「え?·····うん。恥ずかしいから、あっち向いてて。」
何を男同士で恥ずかしがっているんだと思いながら、俺は気にせず泳ぎを再開した。
ザブンとソラもプールに入った為、遊びのつもりでソラに思いっきり水をかけた。
「······冷たっ!よくもやったな!」
ソラも笑いながら、俺に水をかけ返してきた。
それからプールの中で年甲斐もなく鬼ごっこをして遊んだ。少し疲れたから休憩しようということになり、プールサイドで2人でゴロンと横になった。
部屋にある大きな窓から、月が見えた。月明かりが差し込んでいる。
「わぁー月がすごくきれいだね。」
俺がそう言うと、ソラは「うん、ほんとにきれい。」と小さな声で言った。じっと見られている気がしたので、ソラの方を向くと、あわてて目を逸らされた。
「え?なんだよその反応?」
からかってやろうと思い、ソラの顔を覗き込んだ。
「いや、ほんとやめて。」
ソラが照れながら手で顔を隠した。
ソラの視線が、俺の下腹部に移った。これは多分、男子特有の『アレの大きさ比べ』だ。風呂に入ったときに、こっそり自分と友達のアレの大きさを比べ、自分の中で勝ったか負けたかを決めるのだ。
「·········どっちの勝ち??」
俺は笑いながらソラに聞いてみた。
「·····ち、違うよ!大きさを見てたんじゃなくて───!」
「じゃあ何を見てたんだよ?」
「いや、イアンはきれいな金髪だから、その····下の方も同じ色なのかなって·····」
そうか、ソラは茶髪だから、金髪の奴の下の毛を見たことがなかったのか。
「珍しい?よく見てみる?」
冗談半分、からかい半分で言ったつもりだったが、ソラが真面目な顔をして、「いいの?」と言ってきた。
「えっ·······あぁ、いいよ。」
まじまじと見られると恥ずかしいのだが、言った手前断れなかった。
ソラが俺の下腹部に顔を近づけた。すると、手で俺の下の毛に振れたので驚いてしまった。
「な、なんで触るんだよ!?」
「イアンは下もキレイなんだなって思って·····それに、ここも。すごく───」
ソラは、恍惚とした表情を浮かべて、俺の大事な部分をおもむろに握ってきた。
「·······っ!!ソラ!何して·········」
「イアン、君が恥ずかしがっているところ見たいんだ。」
そう言うと、ソラはゆっくりと俺を後ろに押し倒し、そっと唇を重ねてきた。
握っていた手を動かし始めたので、俺は呻き声を洩らした。
「ソラ······なんで······?」
プールで冷えた体に、ソラの唇と手の温もりが余計に気持ちいい。快感の波が襲ってきそうで、俺はさすがにマズいと思った。
「········やめろって!!」
俺は思いっきりソラの手首を掴み、押し倒し返した。俺がソラに馬乗りになったその時、プールの扉がギィッと開いた。
レインだった。
「お前ら·····そこで何してる!?」
素っ裸の2人、ソラにまたがっている俺、ソラの手首に残る俺の掴んだ手の痕、すべてが俺に分が悪い。
まさか、この遠出は『ソラが、元悪役侍従、兼当て馬に襲われるイベント』だったのだろうか。すごい形相で大股にこちらに近付いてくるレインを見ながら、俺はどうこのピンチを乗り越えようかと考えていた。
480
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている
迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。
読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)
魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。
ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。
それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。
それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。
勘弁してほしい。
僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。
【完結】婚約破棄したのに幼馴染の執着がちょっと尋常じゃなかった。
天城
BL
子供の頃、天使のように可愛かった第三王子のハロルド。しかし今は令嬢達に熱い視線を向けられる美青年に成長していた。
成績優秀、眉目秀麗、騎士団の演習では負けなしの完璧な王子の姿が今のハロルドの現実だった。
まだ少女のように可愛かったころに求婚され、婚約した幼馴染のギルバートに申し訳なくなったハロルドは、婚約破棄を決意する。
黒髪黒目の無口な幼馴染(攻め)×金髪青瞳美形第三王子(受け)。前後編の2話完結。番外編を不定期更新中。
転生悪役弟、元恋人の冷然騎士に激重執着されています
柚吉猫
BL
生前の記憶は彼にとって悪夢のようだった。
酷い別れ方を引きずったまま転生した先は悪役令嬢がヒロインの乙女ゲームの世界だった。
性悪聖ヒロインの弟に生まれ変わって、過去の呪縛から逃れようと必死に生きてきた。
そんな彼の前に現れた竜王の化身である騎士団長。
離れたいのに、皆に愛されている騎士様は離してくれない。
姿形が違っても、魂でお互いは繋がっている。
冷然竜王騎士団長×過去の呪縛を背負う悪役弟
今度こそ、本当の恋をしよう。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
できるかぎり毎日? お話の予告と皆の裏話? のあがるインスタとYouTube
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました
無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。
前世持ちだが結局役に立たなかった。
そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。
そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。
目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。
…あれ?
僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる