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(なんだろ……あ)
確認すると、メッセージが1件入っており、送り主は成瀬だった。
(なになに……ああ、プリン食ったんだ)
成瀬は先程のプリンを食後に食べたらしく、”美味しかった。ありがとう”と書かれている。
そして最後に、”今度一緒にランチ行かない?”と書かれていて、俺は思わずスマホを取り落としそうになった。
(……っぶね!あーもー、焦った……つーか、ランチでもディナーでも、行くのは構わないんだけど……)
スマホを胸元に隠しつつ、キッチンに目をやる。
(優真が気にするよな)
鼻歌交じりにパスタの準備をしている優真を見つめ、俺は成瀬の誘いを断ろうと決めた。
(成瀬には申し訳ないけど、今は優真のケアが最優先だよな)
そう思い、急いでメッセージを打ち込んでいく。
(えーっと……”ごめん、最近生活がカツカツで……バイト頑張るから、またの機会に行こうぜ?”と……よし)
急遽考えたにしては良い言い訳ではないだろうか。
しかし、すぐに成瀬から返信が来て、俺は固まった。
(え……”なら、奢るから行こうよ”……って……!)
やばい。
これで断ったら、俺が一方的に成瀬を嫌っている事になってしまう。
(うぅ、どうしよう……っ)
スマホを見つめたまま考えていると、ふいに真後ろで声が響いた。
「”なら、奢るから行こうよ”……成瀬君から?」
「ゆ、優真……っ!」
いつの間に後ろに居たのか。
優真は両手にパスタの皿を持ったまま、俺のスマホを見つめていた。
俺は驚いて、肩を竦めた。
そんな俺を見て、優真は苦笑する。
「そんなに驚かなくていい。陽斗……行っておいで?」
「え……?」
確認すると、メッセージが1件入っており、送り主は成瀬だった。
(なになに……ああ、プリン食ったんだ)
成瀬は先程のプリンを食後に食べたらしく、”美味しかった。ありがとう”と書かれている。
そして最後に、”今度一緒にランチ行かない?”と書かれていて、俺は思わずスマホを取り落としそうになった。
(……っぶね!あーもー、焦った……つーか、ランチでもディナーでも、行くのは構わないんだけど……)
スマホを胸元に隠しつつ、キッチンに目をやる。
(優真が気にするよな)
鼻歌交じりにパスタの準備をしている優真を見つめ、俺は成瀬の誘いを断ろうと決めた。
(成瀬には申し訳ないけど、今は優真のケアが最優先だよな)
そう思い、急いでメッセージを打ち込んでいく。
(えーっと……”ごめん、最近生活がカツカツで……バイト頑張るから、またの機会に行こうぜ?”と……よし)
急遽考えたにしては良い言い訳ではないだろうか。
しかし、すぐに成瀬から返信が来て、俺は固まった。
(え……”なら、奢るから行こうよ”……って……!)
やばい。
これで断ったら、俺が一方的に成瀬を嫌っている事になってしまう。
(うぅ、どうしよう……っ)
スマホを見つめたまま考えていると、ふいに真後ろで声が響いた。
「”なら、奢るから行こうよ”……成瀬君から?」
「ゆ、優真……っ!」
いつの間に後ろに居たのか。
優真は両手にパスタの皿を持ったまま、俺のスマホを見つめていた。
俺は驚いて、肩を竦めた。
そんな俺を見て、優真は苦笑する。
「そんなに驚かなくていい。陽斗……行っておいで?」
「え……?」
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