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138 直接話せ

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・・・

――食後。

「はぁ、お腹いっぱい……けど、美味かったな」

俺は満足のため息と共に言葉を漏らした。

優真の作った特製オリジナル・ボロネーゼは、麺が少し伸びてはいたものの、かなりの出来栄えだった。

今度はちゃんと、伸びる前に食べたい。

おそらく、優真も同じ事を思ったのではないだろうか。

向かいにチラリと視線を向けると、優真も満足気な表情を浮かべていた。

「少々、麺が伸びていたけれど、我ながら美味しかったよ。次回は、出来たてを一緒に食べようね」

言いながら、優真は俺の手を取り、ふわりと微笑む。

「う、うん」

少しぎこちなく頷くと、優真はクスッと笑い、椅子から立ち上がった。

そして簡単にテーブルの上を片付けると、サッとスマホを取り出し……

「陽斗、メッセージ送って?」

「へ?なんで?」

「ん~、さっき成瀬君とやり取りしてたの見てたら、僕も陽斗としたくなった」

「は?なにそれ……」

こんなに近くにいるのに。

なんだか可笑しくなって、俺はつい吹き出した。

「あ、笑うことないだろう?」

「だ、だって……!優真、嫉妬し過ぎだから……ふふっ」

「わーらーうーなー。あ、陽斗?外でもエンジェルって呼ぶよ?」

「……!」

脅しをかけられ、俺はピタリと笑うのを止めた。

こうして、何故か部屋の中でメッセージのやり取りが始まった。
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