【BL】キス魔の先輩に困ってます

筍とるぞう

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・・・

そんなこんなで、俺たちはカフェを後にすると、時間があるのでどうしようかと話し合った。

その結果……。

「映画?」

「うん、見たい映画があってさ。でも、少し前の作品だし、ネットで見るしかないかも」

「そうなんだ……俺は別に、このまま帰ってもいいけど」

そう言うと、優真は僅かに頬を赤らめながらコホンと咳払いをする。

「そ、そうか。じゃあ……帰って一緒に見る?」

「うん、俺は今日バイトもないし。あー、久々にゆっくり出来るー」

こんなに開放的なのは久しぶりな気がして、俺は大きく伸びをした。

と、横で優真がボソッと呟く。

「ゆっくり……できるかな」

「え?」

「あ、ううん……!なんでもないよ。さ、そうと決まれば、行こうか」

そう言って、手を差し出す優真。

その流れるような仕草に、つい手を握ろうとして、俺は慌てて手を引っ込めた。

「……っだ、ダメだって!外ではナシっ」

「はぁ、もう少しだったのに」

危なかった。

優真は残念そうに笑うと、「行こう」と俺を促した。

・・・

――そして、約30分後。

優真の部屋で映画鑑賞することになったので、ドアの鍵を開け、中へ入る。

誰もいない部屋は薄暗く、ドアを閉めると更に暗くなった。

「うお、暗っ。電気つけようぜ?」

「ん……ちょっと待って。その前に……」

「優真?んっ……!」

僅かに首を傾げると同時に、暗闇の中で突如、唇を奪われる。

「ん、ぁ……」

(ゆ、優真……?)

いつもより少し強引なキスに、心臓が早鐘を打ち始める。

後ろ頭を押さえられ、口腔を蹂躙されれば、意識がフワリと遠のいていく。

「んんっ……」

とろけるようなキスに、うっとりしてしまう。

(優真……好き)

俺も優真の背中にそっと手を回し、キスを深める。

そうして暫くキスを堪能した後、チュッと音をさせて唇が離れ、目が合うと、優真が呟いた。

「急にごめん。でも……」

暗くて、優真が今どんな顔をしているのか、わからない。

分かるのは、この先の言葉を言おうかどうしようか迷っているのだろう、ということぐらいか。

なんだろうと待っていると、少しだけ掠れた優真の声が耳に響いた。

「さっきの、取り返せたかな」

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