243 / 967
思いがけない再会
思いがけない再会
しおりを挟む
【ううん、僕の方こそごめんなさい……】
真っ直ぐに見詰められて。首を振り、仄かに頬を染め下を向いた。
「未知が謝ることじゃない。悪いのは俺だ。大変なときに側にいてやれなくてすまなかった」
髪を撫でてくれる彼の大きな手。
安心できてすごく心地がいい。
嬉しくて涙が零れそうになった。
「泣き虫なのは相変わらずだな」
くすっと笑われて。
おでこにちゅぷっと音を立てて口付けられた。
瞳を覗き込むように見詰められて。魅入られたかのように動けずにいると、
「ありがとう未知」
と、真っ直ぐな気持ちを伝えられた。
「二人のベビハル、初めましてパパだよ……」
恐る恐るお腹を擦る彼の手は、微かに震えていた。
「未知が泣くから、俺まで……」
苦笑いを浮かべながら、空いている手で瞼の縁を擦っていた。
「未知も少し休んだ方がいい」
【遥琉さんは……?】
一秒たりとも離れたくなくて、胸元のシャツをギュッと握り締めた。
「弓削と他の幹部と、今後のことを話し合ってくるだけだ。大丈夫だ、すぐに戻ってくるから」
ニコッと微笑み掛けられて。
宥めるように、優しい口付けが、頬に触れ、額に触れ、鼻先に触れた。
「だから、そんな顔をするな。可愛い顔が台無しだ」
決して困らせようとした訳じゃないのに。
ごめんなさい……謝ろうと思った矢先、ふわりと体が宙に浮いた。
【は、遥琉さん!】
狼狽え、慌てた。
「これでも我慢してるんだ。頼むからあまり煽らないでくれ」
微かに掠れた声はドキッとするくらい色気を孕んでいて。
心臓がドキドキし、一気に鼓動が早くなった。
「遥琉、何をしてるんですか」
ダイニングを出たところで、戻ってきた橘さんと鉢合わせになった。
「何って、見ての通り抱っこをしているだけだ」
「未知さんのお腹には赤ちゃんがいるんですよ」
橘さんが烈火のごとく怒りだした。
「俺が未知を落とすわけないだろ!?お前は過保護過ぎるんだ」
「過保護なのはあなたの方です」
橘さんに言われ渋々ながら下に下ろしてくれた。
真っ直ぐに見詰められて。首を振り、仄かに頬を染め下を向いた。
「未知が謝ることじゃない。悪いのは俺だ。大変なときに側にいてやれなくてすまなかった」
髪を撫でてくれる彼の大きな手。
安心できてすごく心地がいい。
嬉しくて涙が零れそうになった。
「泣き虫なのは相変わらずだな」
くすっと笑われて。
おでこにちゅぷっと音を立てて口付けられた。
瞳を覗き込むように見詰められて。魅入られたかのように動けずにいると、
「ありがとう未知」
と、真っ直ぐな気持ちを伝えられた。
「二人のベビハル、初めましてパパだよ……」
恐る恐るお腹を擦る彼の手は、微かに震えていた。
「未知が泣くから、俺まで……」
苦笑いを浮かべながら、空いている手で瞼の縁を擦っていた。
「未知も少し休んだ方がいい」
【遥琉さんは……?】
一秒たりとも離れたくなくて、胸元のシャツをギュッと握り締めた。
「弓削と他の幹部と、今後のことを話し合ってくるだけだ。大丈夫だ、すぐに戻ってくるから」
ニコッと微笑み掛けられて。
宥めるように、優しい口付けが、頬に触れ、額に触れ、鼻先に触れた。
「だから、そんな顔をするな。可愛い顔が台無しだ」
決して困らせようとした訳じゃないのに。
ごめんなさい……謝ろうと思った矢先、ふわりと体が宙に浮いた。
【は、遥琉さん!】
狼狽え、慌てた。
「これでも我慢してるんだ。頼むからあまり煽らないでくれ」
微かに掠れた声はドキッとするくらい色気を孕んでいて。
心臓がドキドキし、一気に鼓動が早くなった。
「遥琉、何をしてるんですか」
ダイニングを出たところで、戻ってきた橘さんと鉢合わせになった。
「何って、見ての通り抱っこをしているだけだ」
「未知さんのお腹には赤ちゃんがいるんですよ」
橘さんが烈火のごとく怒りだした。
「俺が未知を落とすわけないだろ!?お前は過保護過ぎるんだ」
「過保護なのはあなたの方です」
橘さんに言われ渋々ながら下に下ろしてくれた。
33
あなたにおすすめの小説
【8話完結】ざまぁされて廃嫡されたバカ王子とは俺のことです。
キノア9g
BL
王位継承権を剥奪され、婚約者にも婚約破棄された元王子カイル。
ショックで前世の記憶を思い出した彼は、平民として新たな人生を歩む決意をする。
心配して訪ねてきた旧友レオナードと深い絆が育まれ、カイルは自分の心に素直になる。
過去を乗り越え、共に歩む未来が描かれる物語。
全8話。
僕の幸せは
春夏
BL
【完結しました】
【エールいただきました。ありがとうございます】
【たくさんの“いいね”ありがとうございます】
【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】
恋人に捨てられた悠の心情。
話は別れから始まります。全編が悠の視点です。
恋が始まる日
一ノ瀬麻紀
BL
幼い頃から決められていた結婚だから仕方がないけど、夫は僕のことを好きなのだろうか……。
だから僕は夫に「僕のどんな所が好き?」って聞いてみたくなったんだ。
オメガバースです。
アルファ×オメガの歳の差夫夫のお話。
ツイノベで書いたお話を少し直して載せました。
目線の先には。僕の好きな人は誰を見ている?
綾波絢斗
BL
東雲桜花大学附属第一高等学園の三年生の高瀬陸(たかせりく)と一ノ瀬湊(いちのせみなと)は幼稚舎の頃からの幼馴染。
湊は陸にひそかに想いを寄せているけれど、陸はいつも違う人を見ている。
そして、陸は相手が自分に好意を寄せると途端に興味を失う。
その性格を知っている僕は自分の想いを秘めたまま陸の傍にいようとするが、陸が恋している姿を見ていることに耐えられなく陸から離れる決意をした。
白花の檻(はっかのおり)
AzureHaru
BL
その世界には、生まれながらに祝福を受けた者がいる。その祝福は人ならざるほどの美貌を与えられる。
その祝福によって、交わるはずのなかった2人の運命が交わり狂っていく。
この出会いは祝福か、或いは呪いか。
受け――リュシアン。
祝福を授かりながらも、決して傲慢ではなく、いつも穏やかに笑っている青年。
柔らかな白銀の髪、淡い光を湛えた瞳。人々が息を呑むほどの美しさを持つ。
攻め――アーヴィス。
リュシアンと同じく祝福を授かる。リュシアン以上に人の域を逸脱した容姿。
黒曜石のような瞳、彫刻のように整った顔立ち。
王国に名を轟かせる貴族であり、数々の功績を誇る英雄。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
雫
ゆい
BL
涙が落ちる。
涙は彼に届くことはない。
彼を想うことは、これでやめよう。
何をどうしても、彼の気持ちは僕に向くことはない。
僕は、その場から音を立てずに立ち去った。
僕はアシェル=オルスト。
侯爵家の嫡男として生まれ、10歳の時にエドガー=ハルミトンと婚約した。
彼には、他に愛する人がいた。
世界観は、【夜空と暁と】と同じです。
アルサス達がでます。
【夜空と暁と】を知らなくても、これだけで読めます。
2025.4.28 ムーンライトノベルに投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる