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第02話 「水になれ」ブルース・リーと、共感型について考える

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この画像は、未来創造型(✴︎)と過去再現型(▷)がせめぎ合う現代社会を簡単に図にしたものです。Adobe Express から借りて来ました。
過去再現型は集合してきっちり面を描くことが可能なのですが、未来創造型はどうしてもはみ出てしまいます。それが過去再現型には気に食わない点です。
また、未来創造型はきっちりしている過去再現型を理解しづらいようです。

さて、この図には現在共感型がいます。どこかわかりますか?

ジグザグの線? いいえ、違います。
実は、現在共感型は見えない。空気のような、水のような、周囲を包み込むゼリーのような存在です。ジグザグの線は現在共感型が立てた波形の一部で、普段は目立たないのですが波が立つことで彼らの存在価値がわかることも多いです。

最近、ブルース・リーの「水になれ Be Water」という言葉が脚光を浴びています。水は様々な形に応じて容易に姿を変え、圧倒的な破壊力を持つ。香港などで民主化運動のスローガンとして用いられるようになりました。

そのブルース・リーですが、ストイックな生き方と的確なカンフーで世界中を魅了しました。東洋思想に通じ、宮本武蔵の『五輪書』を愛読していたと伝えられます。
ブルースの「みげか診断」は5:1:4の典型的な「エリート」タイプで、現在共感型とは真逆。つまりブルース本人は全くと言っていいほど共感性はない。時代が彼に追いついた結果「水になれ」という言葉が脚光を浴びているというのが現状です。

現在共感型は、例えばドレッシングの油に喩えることができます。ピリッとする胡椒と堅実な味付けを演出する岩塩を上手くブレンドすることで美味しさを提案します。どちらの良さも引き立てる、舞台の下の力持ちなのです。
ですから現在共感型が少ない組織は未来創造型と過去再現型がぶつかり合い、すぐバラバラになります。過去再現型同士だと尚更、互いに譲らないので破局に陥ります。一見華々しい活躍とは距離があるように思える現在共感型ですが、まとまった組織には必要な存在です。

同じくブルースの言葉として有名なのが「Don’t think, feel」。感じるままに動く、まさに共感型の生き方そのもの。八方美人的で最良を求めようとして、他のタイプからはフラフラと不安定に見えるんだって。
もっとも現在共感型はそれなりに日々思い悩みながら生きているのですけど。どうしても決心をつけるのが遅くなるんですよ。
(ちなみに宮本武蔵は3:1:6の再現特化のようです。京都の遊郭にゆかりのある人物としても知られています)

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