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プロローグ〜セドリック編1〜
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私の恩人が死んだ……
彼はこの帝国の皇帝で私のことを救ってくれた恩人だった
15年前……
薄暗い地下室に1人の青年が倒れていた
その青年の名前はセドリック・アイデル
アイデル公爵家の三男だった
私の母は平民だった
父が母に惚れ強引に愛人にしたらしい
母は私を産んでから出産の影響で亡くなった
母が亡くなってから父は母に似た私を視界に入れたくないらしく私を地下に幽閉した
幽閉されてから15年経った
お腹空いたな……そろそろ来るかな……
1日1回ご飯を貰える
パサパサのパンと具のないスープを食べられる
ガチャッ
「あ~もうめんどくさいね~」
唯一ある机に乱暴に置かれる
「エサだよ」
「早くくたばってくれないかしら」
メイドが私を見下ろして言う
本人を前によく言えるもんだ
「~~~~~~~~っ!」
外にいるメイドが呼んでいる
「今行くわよ」
メイドは私を一瞥もすることなく出ていく
室内が静かになる
今日はいいほうだ
暴力されないだけマシだと思う
いつもは蹴ったり殴ったり鞭で叩くこともある
食べ終わったら眠る
これが私の毎日だった
目が覚めると外が何やら騒がしい
地下にいても分かるくらいだから相当だ
地下に降りてくる足音がする
あ~やっと殺されるのか……
もうこんな日々は嫌だった
何故私だけがこんな目に遭わないといけないんだ……
毎日思っていた疑問だった
こんな日々ならもう消えてしまいたかった
ドンッドアが乱暴に開く
「ここか!?」
誰だろう?父じゃない
まぁいいか……どうせ死ぬのだし
「こいつであっているのかアルバート」
二人の男のうち1人が近づいてくる
「あぁ……間違いない」
「こいつがセドリック・アイデルだ」
もう1人の男の方も近づいてくる
「へ~こいつが幽閉されていたというセドリック・アイデルか」
「痩せすぎているけど顔は綺麗だな」
「ねぇ私を殺してください」
男たちに言う……もう嫌だ
この男たちは恐らく父が雇った私を殺す奴らだろう
「……お前死にたいのか?」
黒髪の男の方が聞いてくる
「ええ死にたいです……それにあなた達は父から私を殺すように依頼されたのでしょう?」
「そうか」
黒髪の男が近づいてくる
あぁ……やっと死ねるのか……
思わず笑みが浮かぶ
黒髪の男は私の前に来るとみぞおちを殴った
「っ!!?」
何故!?何故殺さない?……やっと死ねると思ったのに……
意識が失っていく中見えたのは黒髪の男の綺麗な顔だった
彼はこの帝国の皇帝で私のことを救ってくれた恩人だった
15年前……
薄暗い地下室に1人の青年が倒れていた
その青年の名前はセドリック・アイデル
アイデル公爵家の三男だった
私の母は平民だった
父が母に惚れ強引に愛人にしたらしい
母は私を産んでから出産の影響で亡くなった
母が亡くなってから父は母に似た私を視界に入れたくないらしく私を地下に幽閉した
幽閉されてから15年経った
お腹空いたな……そろそろ来るかな……
1日1回ご飯を貰える
パサパサのパンと具のないスープを食べられる
ガチャッ
「あ~もうめんどくさいね~」
唯一ある机に乱暴に置かれる
「エサだよ」
「早くくたばってくれないかしら」
メイドが私を見下ろして言う
本人を前によく言えるもんだ
「~~~~~~~~っ!」
外にいるメイドが呼んでいる
「今行くわよ」
メイドは私を一瞥もすることなく出ていく
室内が静かになる
今日はいいほうだ
暴力されないだけマシだと思う
いつもは蹴ったり殴ったり鞭で叩くこともある
食べ終わったら眠る
これが私の毎日だった
目が覚めると外が何やら騒がしい
地下にいても分かるくらいだから相当だ
地下に降りてくる足音がする
あ~やっと殺されるのか……
もうこんな日々は嫌だった
何故私だけがこんな目に遭わないといけないんだ……
毎日思っていた疑問だった
こんな日々ならもう消えてしまいたかった
ドンッドアが乱暴に開く
「ここか!?」
誰だろう?父じゃない
まぁいいか……どうせ死ぬのだし
「こいつであっているのかアルバート」
二人の男のうち1人が近づいてくる
「あぁ……間違いない」
「こいつがセドリック・アイデルだ」
もう1人の男の方も近づいてくる
「へ~こいつが幽閉されていたというセドリック・アイデルか」
「痩せすぎているけど顔は綺麗だな」
「ねぇ私を殺してください」
男たちに言う……もう嫌だ
この男たちは恐らく父が雇った私を殺す奴らだろう
「……お前死にたいのか?」
黒髪の男の方が聞いてくる
「ええ死にたいです……それにあなた達は父から私を殺すように依頼されたのでしょう?」
「そうか」
黒髪の男が近づいてくる
あぁ……やっと死ねるのか……
思わず笑みが浮かぶ
黒髪の男は私の前に来るとみぞおちを殴った
「っ!!?」
何故!?何故殺さない?……やっと死ねると思ったのに……
意識が失っていく中見えたのは黒髪の男の綺麗な顔だった
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