時給六千円の仕事

Tsubaki hime

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時給六千円の仕事~外伝~

1.マッチングアプリ

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こちらは外伝。

普段風俗嬢として働く私の前に現れた、
ある青年との出会いを書き綴ろうと思う。


その青年Sと呼ぼう。
Sとの出会いは、あるマッチングアプリであった。

よく、出会えない系アプリ、なんて巷では言われているが、女性はどんなアプリでも優遇される。

これまでいくつかマッチングアプリなるものをやってきたが、Sと出会ったのは割とちゃんと男女平等な感じのアプリ。

ということは。

課金しないと自分にいいねしてくれた人が見れないのである。

ではどうマッチングするのか?
ひたすらランダムに出てくる男性を選別していき、
運が良ければその中に自分をいいねしてくれた人がいて、その人に自分がいいねすればマッチングとなるのだ。

もう自分の好みだけで選んでマッチングしたらラッキーな世界。

そしてSもまた、私にいいねしてくれ、私もいいねし返した奇跡の出会いだったのだ。
(と私は思いたい)
(ここまで書くとどのアプリかバレる気がするがそれはそれで)


まずマッチングして間もなく、あちらからメッセージがきた。

自分好みの人と連絡が取れるのだ。
内心うはうはだ。

何気ない趣味の話から始まり、
気が合って楽しいなぁ、と思いながら
3日ほどやりとり。
その後連絡先を交換し合い、デートをすることになった。

もううはうはが止まらない。

とは言っても所詮アプリでの出会い。
そこまで期待するのはよそう。
そう思いながらも身長180cmの男性とデートができると思うと
長身フェチな私はこれ以上ないくらいうはうはだ。

デートの前に電話で話そう、ということになった。
ドキドキとうはうはで初電話は20分くらい話したが正直内容は覚えていない。

Sはバーテンダーをしているらしく、
夜仕事前に電話をくれた。
じゃあ、この電話の後、
22時から仕事にいってきます。

うん、がんばってね。

履歴より、その次の日は1時間くらい電話で話したようだ。


はあ…このころはなんて有頂天だったんだろう。

ただの色ボケ話には付き合ってられん、とサジをお投げなさるな。

これからが本筋なのです。
デートからが。

次回に綴ります。
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