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夏
再会
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“ 逢える”が
“ 逢わない”
“ 逢いたい”が
“ 逢えない”
隆行が出した
難問を解いた所で
久我に利益は ない
だが
久我の難問を解決する
突破口には なった
“ 逢いたい”が
“ 逢う為の理由がない”
問題を解く鍵は
“ 鍵”に 有り
鍵の持ち主を
捜し出す事が
解決策
多少 強引な賭けでも
賭けるしかなく
鍵の箱を見つけた時
久我の理性など
完全に吹っ飛び
無我夢中だった
そして 今
隆行と縁を
引き逢わせる役目を担い
破裂寸前の鼓動を打ち鳴らし
神城家の門扉を開く
呼び鈴を押す指が震え
露骨に緊張する久我を見て
縁が 声を掛けた
「大丈夫?」
重厚なドアが開き
家政婦の小林は
久我の姿を確認し
迷う事なく 隆行を呼ぶ
部屋から出て来た隆行は
2階の手摺廊下へ立ち
久我と縁の姿を見下げ
瞬時に 顔を引き攣らせた
縁との再会を悦ばず
冷酷な態度を取る隆行は
久我を睨み据え
喧嘩腰に言い放つ
「上がって来い」
小林は すぐさま
客人用のスリッパを用意し
軽く頭を下げ
その場を離れた
2階手前の部屋へ
久我と縁を通した隆行は
重苦しい溜息を吐き
1階へ降りる
待受ける小林に
隆行は 怖気る事なく
「父さんには
言わないでください」
隆行の強固な意志表示に
信頼を促す小林は
「本日は 失礼致します」
エプロンを外し
丁寧な会釈をした
玄関先まで
小林を送り出す隆行も
深々と頭を下げた
重い脚取りで
階段を上る足音に
表情を曇らせる縁
耐え切れず
部屋から飛び出し
上り来る隆行へ
久我は 声を発した
「俺が勝手に」
怒りを露に
久我を睨む隆行の
第一声は
「黙ってろ」
身動きを封じられた
久我を横切り
縁が居る部屋の
ドアを閉めた
ドアを挟み
沈黙する部屋の中
階段を降りた久我は
フロアのソファーへ
頭を抱え座り込み
後悔の念に
うち轢かれていた
半年ぶりの
最悪な再会に
涙ぐむ縁を
静かに抱き寄せた隆行は
縁の肩に顔を添わせ
「後 半年
待っててくれ
成績を収め
親父を説得する
監視下の家を出る為に」
隠れた努力を惜しまず
水面下で実行する隆行を
理由も解らず待ち侘びた縁
隆行の腰に腕を回した縁は
とめどなく溢れる涙を
頬へ伝わせ
震える唇で
必死に笑顔を繕い
「待ってる」
隆行の耳元へ
優しく囁いた
“ 逢わない”
“ 逢いたい”が
“ 逢えない”
隆行が出した
難問を解いた所で
久我に利益は ない
だが
久我の難問を解決する
突破口には なった
“ 逢いたい”が
“ 逢う為の理由がない”
問題を解く鍵は
“ 鍵”に 有り
鍵の持ち主を
捜し出す事が
解決策
多少 強引な賭けでも
賭けるしかなく
鍵の箱を見つけた時
久我の理性など
完全に吹っ飛び
無我夢中だった
そして 今
隆行と縁を
引き逢わせる役目を担い
破裂寸前の鼓動を打ち鳴らし
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縁が 声を掛けた
「大丈夫?」
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久我の姿を確認し
迷う事なく 隆行を呼ぶ
部屋から出て来た隆行は
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瞬時に 顔を引き攣らせた
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冷酷な態度を取る隆行は
久我を睨み据え
喧嘩腰に言い放つ
「上がって来い」
小林は すぐさま
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軽く頭を下げ
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隆行は 怖気る事なく
「父さんには
言わないでください」
隆行の強固な意志表示に
信頼を促す小林は
「本日は 失礼致します」
エプロンを外し
丁寧な会釈をした
玄関先まで
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深々と頭を下げた
重い脚取りで
階段を上る足音に
表情を曇らせる縁
耐え切れず
部屋から飛び出し
上り来る隆行へ
久我は 声を発した
「俺が勝手に」
怒りを露に
久我を睨む隆行の
第一声は
「黙ってろ」
身動きを封じられた
久我を横切り
縁が居る部屋の
ドアを閉めた
ドアを挟み
沈黙する部屋の中
階段を降りた久我は
フロアのソファーへ
頭を抱え座り込み
後悔の念に
うち轢かれていた
半年ぶりの
最悪な再会に
涙ぐむ縁を
静かに抱き寄せた隆行は
縁の肩に顔を添わせ
「後 半年
待っててくれ
成績を収め
親父を説得する
監視下の家を出る為に」
隠れた努力を惜しまず
水面下で実行する隆行を
理由も解らず待ち侘びた縁
隆行の腰に腕を回した縁は
とめどなく溢れる涙を
頬へ伝わせ
震える唇で
必死に笑顔を繕い
「待ってる」
隆行の耳元へ
優しく囁いた
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