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11話
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次の日も外国語を学びながらも普通の1日を過ごすことが出来た。
エレンは昨晩よりも顔色が悪く疲れているようだった。
「オリヴィア…侍医を呼んで下さる?エナはエレンにレモンティーを用意してあげて。」
きっと私が最後だからどうしても疲れが顔に出るんだろうな…。
だから毎日令嬢と話す時間をなんて無理があると言ったのに。
エレンは誰にでも愛想良く無理するところがあるから…。
【その日の昼間】
剣の稽古中兄上が近づいてくる。
「エフレイン、少し手合いしよう」
カキン…カキンガシャン
「お前また少し鍛えたな」
「兄上こそ」
「…エフレインはトレシアを王妃にするつもりか?」
「はは…。また直球ですね。シアにその気持ちがあれば嬉しいとは思いますよ。兄上こそ、そんなにシアを心配ばかりして...本当に王位継承するつもりはないのですか?」
カシャンっセオドアの剣に少し力が入りエレンはグッと堪える。
「俺が王位に興味無い事は知ってるだろう?」
エレンも剣を流しぐっと押し返す
「ならっどんな形であれシアは今王妃候補なんですからシアを困らせないでくださいっ」
カキンっカキンっ
「ならどんな形であれシアを王妃候補にしておきながら自分からシアを守ろうとしないんだっ。」
…シアを王妃候補にしたのは母上と父上だ。
両親は兄上に父から王位を継ぐ意思がない事を確認したあと、僕の婚約者を決めると勝手に言い出したあの晩、シアを王妃にしてはどうだと2人で話し合っているのを聞きシアにその気持ちがないままに政略結婚になるのが嫌で側近になってくれないかと頼み父上に報告したんだ。
結局は側近という形を残したまま王妃候補になったけど。
それに兄上がシアに何かあった時の為にとネックレスを渡したことは知ってるけど僕だって何もしていない訳じゃない。僕がもし同じことをすれば他の令嬢たちが何を言うか…。他になにかできるとでも?
思い返すと剣にグッと力が入る。
「シークレット騎士もシアにつけてますし出来ることはやってるつもりです。」
「僕が簡単に部屋に入れるような状態で警備をつけてると言われてもあまり説得力がないぞ」
カキンっカキン
「兄上がシアに会いに行くことも想定内でしたから。それにシークレット騎士が兄上を抑えないのは兄上もわかってたでしょう。」
「王位継承者の余裕ってとこか。」
「はは。兄上からそう思って頂けるなんてね。そんなにシアが大事なら兄上が王位継承してシアを王妃にすればいい」
「俺より国民からも愛されてるお前がなるべきだろう」
「兄上もあんなことが起こる前は…」
カシャンっ
エレンの剣が手から離れる。
「エフレイン、お前の剣はここぞと言う時に必ず左から入る。その癖は直しておくんだな。」
そう言って兄上は去っていった。
「…忠告ありがとう。はぁー。まだ兄上には勝てないか。」
…兄上はずるい。シアの気持ちが何より優先だけど…シアがいいと言うなら僕の王妃になって欲しいとすら思ってるのは確かだ。
だが兄上は隠しきれない悲しそうな顔をしながらシアを王妃にする気かなんて言われたら。
僕より運動も頭も優れているのに王位を引き継ぎたくもなければシアも渡したくない。
王位になるつもりはないがシアを渡す気もない?そんなうまいことある訳......
はぁ……兄上はそんなことは言ってないことは分かってる…。だけどそんな顔されちゃあシアを渡したくないって言ってるようにしか思えない。
「はあ……」
その日の晩全てが終え第3王妃候補と食事をしに向かう。
「第2王子!本日は第2王子とお食事ができるのが楽しみで何も手に付かなかったんですよ」
「そうか。そこまで楽しみにしてくれていたとは…」
いつもの様にニコッと微笑む。
部屋は綺麗に飾られていて食事が運ばれ食事が始まった。
「今日は外国語を学びましたの。王子はどこの国のお言葉が得意なんですの?」
「ああ…まあこの国と外交のある国の言葉はある程度はね」
「まあ!素敵ですわ。流石王子ともあれば他国の言葉も沢山学んでらっしゃるんですね。私もしっかり勉強しませんと」
「はは。シュテリア公爵令嬢も勉強すればすぐ話せるようになるよ」
はあ。正直今日は誰とも話す気分では無い。そんなことを思いながらもこうやって作り笑顔でうたんたんと返事をしていられる自分が憎くも思えてくる。
「今日は王子と食事ができて嬉しかったですわ。また次のお食事できることを楽しみにしております。」
「はは。楽しい食事だったよ。ではそろそろ。」
「ええ。お気をつけて」
食事が終えると順番嬢たちと話に行く。
「エフレイン第2王子…今日も欠かさず会話をする時間をくださって感謝致します。」
「イザベラ王女。僕の王妃になる相手を決めるのだから短い時間でも毎日言葉を交わさないとね。」
確かにあわよくばシアが王妃になればとも思ってもいる。
けれどシアに側近として見極めて欲しいと言ったのも嘘では無い。シアが僕に気持ちが無い事は分かってるから。
だからこそシアに頼るだけではなく自分からも動くべきだと思って決めたことだった。
「王子のお気持ちは嬉しいのですが…今日は顔色が優れないようですが今日くらいゆっくりすればどうでしょう。」
「ははははは、そんなことを言われるとは思わなかったよ。」
「失礼だったでしょうか...。私も自国では外に出る時は王女として愛想良くするしかありませんから…。王子のお気持ちも少しは分かるつもりですわ」
「そうか。イザベラ王女も苦労したんだな」
「そんな風に仰るということは第2王子は苦労されてきたのですね…。」
「はは。そんなことはないよ。」
「王子…全員には出来ずとも私の所へ来る時は無理してまでいらっしゃらなくてもいいですからね。」
正直疲れてるのがバレるとも思わずこんな事を共感されたのは初めてだった。
「その心遣いに感謝する。」
イザベラ王女…唯一残った隣国の王女か…。
そんなことを思いながら次々と部屋へ行き最後にシアの所に向かった。
部屋に着いた途端シアがいると思うとどうしても気が緩む。
「エレン!大丈夫?顔が真っ青よ。こんな時まで会いに来る必要はないのよ?」
「大丈夫だよ。いつも通り」
「もう!嘘つかないの。どう見てもふらついてるし顔色が悪いわ」
「...シアは何でもお見通しだね。でも大丈夫、今日はちょっと疲れただけだよ」
そんなことを言いながらも頭がクラっとしたのが分かり椅子に座ることにした。
「シア...」
僕にとってシアは大事な人だ。シアを王妃に出来たら...そんなふうに考えていると無意識にシアを呼んでしまった。
「どうしたの?どこか痛むところが?」
「はは。何も無いよ」
「もう。」
少し呆れたように侍女達にお茶を用意させ侍医を僕の部屋に向かうように頼みに。そして表の騎士を呼ぶように頼むシア
直ぐに騎士のアルフィーが部屋に入ってきた。
「アルフィー様、エレンの顔色が優れないので部屋に連れて行って欲しいんです。エレンは大丈夫というけど明らかに大丈夫では無いわ」
「先程までそんなに顔色が悪く見えなかったのですが...第2王子!今すぐ部屋へ戻りましょう。さあ。肩を」
「大丈夫だ。自分で歩く。シア心配してくれてありがとう。また明日ね」
それだけ言い部屋を出た。
部屋に戻ると侍医のジョシュが待ちかまえていた。
「第2王子!いつも言ってますが無理は禁物です!!」
「そんなに言うほど無理はしてないよ」
「...こんなに酷い貧血状態でなにが無理してないです。発熱ましてますし何度かめまいがあったでしょう。ストレスからの貧血ですからお薬をすぐお持ちしますのでそれを飲んだらしっかり体をお休めください」
「分かった」
正直昔からストレスからの発熱はよくある事だったため誰も驚くことは無かった。
またストレス...か。
自分の気持ちを抑えてニコニコしている自分が本当に嫌になる。
兄上のように素でいられたら。
何度かそう思ったがそれでも貴族や国民の期待に応えようと無意識に動く自分が憎い。
シアが僕を好きになってくれたらな...
そんな事を考えながら眠った。
エレンは昨晩よりも顔色が悪く疲れているようだった。
「オリヴィア…侍医を呼んで下さる?エナはエレンにレモンティーを用意してあげて。」
きっと私が最後だからどうしても疲れが顔に出るんだろうな…。
だから毎日令嬢と話す時間をなんて無理があると言ったのに。
エレンは誰にでも愛想良く無理するところがあるから…。
【その日の昼間】
剣の稽古中兄上が近づいてくる。
「エフレイン、少し手合いしよう」
カキン…カキンガシャン
「お前また少し鍛えたな」
「兄上こそ」
「…エフレインはトレシアを王妃にするつもりか?」
「はは…。また直球ですね。シアにその気持ちがあれば嬉しいとは思いますよ。兄上こそ、そんなにシアを心配ばかりして...本当に王位継承するつもりはないのですか?」
カシャンっセオドアの剣に少し力が入りエレンはグッと堪える。
「俺が王位に興味無い事は知ってるだろう?」
エレンも剣を流しぐっと押し返す
「ならっどんな形であれシアは今王妃候補なんですからシアを困らせないでくださいっ」
カキンっカキンっ
「ならどんな形であれシアを王妃候補にしておきながら自分からシアを守ろうとしないんだっ。」
…シアを王妃候補にしたのは母上と父上だ。
両親は兄上に父から王位を継ぐ意思がない事を確認したあと、僕の婚約者を決めると勝手に言い出したあの晩、シアを王妃にしてはどうだと2人で話し合っているのを聞きシアにその気持ちがないままに政略結婚になるのが嫌で側近になってくれないかと頼み父上に報告したんだ。
結局は側近という形を残したまま王妃候補になったけど。
それに兄上がシアに何かあった時の為にとネックレスを渡したことは知ってるけど僕だって何もしていない訳じゃない。僕がもし同じことをすれば他の令嬢たちが何を言うか…。他になにかできるとでも?
思い返すと剣にグッと力が入る。
「シークレット騎士もシアにつけてますし出来ることはやってるつもりです。」
「僕が簡単に部屋に入れるような状態で警備をつけてると言われてもあまり説得力がないぞ」
カキンっカキン
「兄上がシアに会いに行くことも想定内でしたから。それにシークレット騎士が兄上を抑えないのは兄上もわかってたでしょう。」
「王位継承者の余裕ってとこか。」
「はは。兄上からそう思って頂けるなんてね。そんなにシアが大事なら兄上が王位継承してシアを王妃にすればいい」
「俺より国民からも愛されてるお前がなるべきだろう」
「兄上もあんなことが起こる前は…」
カシャンっ
エレンの剣が手から離れる。
「エフレイン、お前の剣はここぞと言う時に必ず左から入る。その癖は直しておくんだな。」
そう言って兄上は去っていった。
「…忠告ありがとう。はぁー。まだ兄上には勝てないか。」
…兄上はずるい。シアの気持ちが何より優先だけど…シアがいいと言うなら僕の王妃になって欲しいとすら思ってるのは確かだ。
だが兄上は隠しきれない悲しそうな顔をしながらシアを王妃にする気かなんて言われたら。
僕より運動も頭も優れているのに王位を引き継ぎたくもなければシアも渡したくない。
王位になるつもりはないがシアを渡す気もない?そんなうまいことある訳......
はぁ……兄上はそんなことは言ってないことは分かってる…。だけどそんな顔されちゃあシアを渡したくないって言ってるようにしか思えない。
「はあ……」
その日の晩全てが終え第3王妃候補と食事をしに向かう。
「第2王子!本日は第2王子とお食事ができるのが楽しみで何も手に付かなかったんですよ」
「そうか。そこまで楽しみにしてくれていたとは…」
いつもの様にニコッと微笑む。
部屋は綺麗に飾られていて食事が運ばれ食事が始まった。
「今日は外国語を学びましたの。王子はどこの国のお言葉が得意なんですの?」
「ああ…まあこの国と外交のある国の言葉はある程度はね」
「まあ!素敵ですわ。流石王子ともあれば他国の言葉も沢山学んでらっしゃるんですね。私もしっかり勉強しませんと」
「はは。シュテリア公爵令嬢も勉強すればすぐ話せるようになるよ」
はあ。正直今日は誰とも話す気分では無い。そんなことを思いながらもこうやって作り笑顔でうたんたんと返事をしていられる自分が憎くも思えてくる。
「今日は王子と食事ができて嬉しかったですわ。また次のお食事できることを楽しみにしております。」
「はは。楽しい食事だったよ。ではそろそろ。」
「ええ。お気をつけて」
食事が終えると順番嬢たちと話に行く。
「エフレイン第2王子…今日も欠かさず会話をする時間をくださって感謝致します。」
「イザベラ王女。僕の王妃になる相手を決めるのだから短い時間でも毎日言葉を交わさないとね。」
確かにあわよくばシアが王妃になればとも思ってもいる。
けれどシアに側近として見極めて欲しいと言ったのも嘘では無い。シアが僕に気持ちが無い事は分かってるから。
だからこそシアに頼るだけではなく自分からも動くべきだと思って決めたことだった。
「王子のお気持ちは嬉しいのですが…今日は顔色が優れないようですが今日くらいゆっくりすればどうでしょう。」
「ははははは、そんなことを言われるとは思わなかったよ。」
「失礼だったでしょうか...。私も自国では外に出る時は王女として愛想良くするしかありませんから…。王子のお気持ちも少しは分かるつもりですわ」
「そうか。イザベラ王女も苦労したんだな」
「そんな風に仰るということは第2王子は苦労されてきたのですね…。」
「はは。そんなことはないよ。」
「王子…全員には出来ずとも私の所へ来る時は無理してまでいらっしゃらなくてもいいですからね。」
正直疲れてるのがバレるとも思わずこんな事を共感されたのは初めてだった。
「その心遣いに感謝する。」
イザベラ王女…唯一残った隣国の王女か…。
そんなことを思いながら次々と部屋へ行き最後にシアの所に向かった。
部屋に着いた途端シアがいると思うとどうしても気が緩む。
「エレン!大丈夫?顔が真っ青よ。こんな時まで会いに来る必要はないのよ?」
「大丈夫だよ。いつも通り」
「もう!嘘つかないの。どう見てもふらついてるし顔色が悪いわ」
「...シアは何でもお見通しだね。でも大丈夫、今日はちょっと疲れただけだよ」
そんなことを言いながらも頭がクラっとしたのが分かり椅子に座ることにした。
「シア...」
僕にとってシアは大事な人だ。シアを王妃に出来たら...そんなふうに考えていると無意識にシアを呼んでしまった。
「どうしたの?どこか痛むところが?」
「はは。何も無いよ」
「もう。」
少し呆れたように侍女達にお茶を用意させ侍医を僕の部屋に向かうように頼みに。そして表の騎士を呼ぶように頼むシア
直ぐに騎士のアルフィーが部屋に入ってきた。
「アルフィー様、エレンの顔色が優れないので部屋に連れて行って欲しいんです。エレンは大丈夫というけど明らかに大丈夫では無いわ」
「先程までそんなに顔色が悪く見えなかったのですが...第2王子!今すぐ部屋へ戻りましょう。さあ。肩を」
「大丈夫だ。自分で歩く。シア心配してくれてありがとう。また明日ね」
それだけ言い部屋を出た。
部屋に戻ると侍医のジョシュが待ちかまえていた。
「第2王子!いつも言ってますが無理は禁物です!!」
「そんなに言うほど無理はしてないよ」
「...こんなに酷い貧血状態でなにが無理してないです。発熱ましてますし何度かめまいがあったでしょう。ストレスからの貧血ですからお薬をすぐお持ちしますのでそれを飲んだらしっかり体をお休めください」
「分かった」
正直昔からストレスからの発熱はよくある事だったため誰も驚くことは無かった。
またストレス...か。
自分の気持ちを抑えてニコニコしている自分が本当に嫌になる。
兄上のように素でいられたら。
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