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看病しにきて襲われるシチュ2.

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鬱状態の彼女は手がつけられない。依存体質だし、極端に欲情する。

「たすけて。今日、辛い」

そういう連絡が来た日はたいてい欲求不満の日だ。ようはセックスがしたい。そういう意味である。


部屋のドアを開ける。彼女の気配はない。

「七菜香ー、大丈夫かー」

布団が盛り上がっている。
寝込んでいるらしい。

「アイスとミネラルウォーター買ってきたから。ちゃんと薬飲めよ」

枕元に伸ばした手首を掴まれる。

「今日、シてくれないの? 」

「またかよ。いい加減、セックスで発散するの良くないって。それ、性依存だぞ」

手を振り払って立ち上がる。

「やだ。行かないで。私を、抱いて」



もみ合いになっている間に手首の可動域が狭まった。

「手錠…? 」

「行かないで。こうしないと、行っちゃうでしょ」

ヤンデレ。典型的なヤンデレ。恐怖が背筋を迫り上がる。


なんでこうなったのか。それはよく分かっている。


手錠をされ、裸に剥かれ身体中縄で縛られ、布団の上で動くことも叶わない。

身をよじろうとすれば縄が肌に擦れる。

「やめろって。いつも言ってるだろ」

「もう、私には止められないの」

足の先から順々に舌を這っていく。
細くて長い指がふくらはぎに絡みつく。

不可抗力で乱れる息。反応するそこ。

太腿までのぼってきた裸の女に
身体は素直に応答した。

縄で動けない僕の上で胸が揺れている。
重力で下に垂れた乳の先端がツンと尖っている。

今すぐにそれを両手で掴んで揉みしだきたい。
むしゃぶりつきたい。けれどそれは叶わない。身体を拘束する淫らな縄が火照る肌を締め付ける。

彼女の唇が僕のと重なる。情緒もへったくれもなく舌が滑り込む。

「苦い」

絡まる舌の間で固形のものが行ったり来たりしている。

「薬。安心して、処方薬だから」

「安心できねぇよ」

「気分を高揚させる薬だよ」

「一緒にキモチヨクなろ? 」

鼓膜を甘く溶かすような声。2人の口内で薬を溶かし2人分の体内に吸収されていく。

されるがままの僕の舌を弄ぶ。
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