119 / 381
vs. お貴族サマ。
そこだけは揺るがない。
しおりを挟む
知らなかったコトとはいえ。
なめくじり嫌いの冒険者に、思い出したくない過去を思い出させてしまったらしい。
なんか、ゴメン。
って、まぁ。
他人サマのトラウマえぐっといて何なんだが、今重要なのはそんなコトじゃない。
「テキトーにもてあそんで、あっさり捨てたな」
「やっぱ鬼だな」
「うん知ってた」
「「「うんうん」」」
さっきからウルサいな。
言いたい放題の組合員=ヤジ馬ども。
楽しそーだね?
そんな連中に、つい、じとっとした視線を送る私。
「ねぇ? みんな、仕事は?」
ジト目のまんまでそう問いなから、サラッと見渡すと。
「…………」
「ん~……」
「♪」
ついっ……と目を反らすヤツ。
わざとらしく依頼の掲示板を眺めるヤツ。
めっちゃ笑顔でこっちに手を振ってくるヤツ。
……等々。
自由極まりないな。
うん、知ってた。
ヤジ馬どものコトはもう、スルーする方向で。
気にしたら、負けだ。
「とりあえず。お貴族サマ方への呪術は、微調整しておこう」
ちょっとした変更を、だな。
「……そこで、呪術仕掛けるのを止めるって選択肢は……?」
「リック? 分かってて言ってるわよね? この子がそんな中途半端な事、するはずないでしょ」
穏健派のおにーさまと、過激派なおねーさまだった。
共通点は、2人共に微妙な半笑いってトコかな。
……黒白師匠ズにも言われておりました。
やるならきっちりと、相応の覚悟を持ってやんなさい、って。
特に白師匠なんかは。
『やるなら徹底的に、心を折るというよりも、むしろ再起不能にするつもりでやんなさい。お礼参りとか反撃とかする気力すら湧かないように、徹底的に、ね』
……だってさ。
ちなみにその時の白師匠、めっちゃ良い笑顔で、でも目だけは真剣ってゆー。
ある意味オソロシい表情で、きっぱりと言いきって下さったよ。
ちょっとだけ、黒白師匠ズに想いを馳せる。
さて。
どんな呪いにしようかな。
……まぁ、ブラ何とか侯爵への、『息子さん役立たず』は継続で。
それだけは、変更なしで。
「コール、お前……。そんな下ネタまで仕掛けてたのか」
おにーさまは、微妙に顔をひきつらせていた。
ちょっと視線を向けてみたらば。
組合員のおっさんどもも、ドン引きしてた。
「いや、だってさ? 亡き妻がどーの、って言ってる割に、サッサと再婚してる『もしかして父親?』なんかに、期待するコトなんか一個も無いでしょうが」
しかも。
再婚相手との間に生まれた娘は、侯爵家の血を引いて無い、託卵された子供だって気付きもしなかったおトボケっぷりだ。
お貴族サマの義務として、後継ぎの男子を作んなきゃならないんだから、最適な嫌がらせだろう?
不能の呪いって、さ。
「……ホント、容赦無しね?」
そう言ってるおねーさまだって、微妙に笑顔じゃないか。
ドン引いてる野郎どもは、全力スルーで。
うん。
なめくじり嫌いの冒険者に、思い出したくない過去を思い出させてしまったらしい。
なんか、ゴメン。
って、まぁ。
他人サマのトラウマえぐっといて何なんだが、今重要なのはそんなコトじゃない。
「テキトーにもてあそんで、あっさり捨てたな」
「やっぱ鬼だな」
「うん知ってた」
「「「うんうん」」」
さっきからウルサいな。
言いたい放題の組合員=ヤジ馬ども。
楽しそーだね?
そんな連中に、つい、じとっとした視線を送る私。
「ねぇ? みんな、仕事は?」
ジト目のまんまでそう問いなから、サラッと見渡すと。
「…………」
「ん~……」
「♪」
ついっ……と目を反らすヤツ。
わざとらしく依頼の掲示板を眺めるヤツ。
めっちゃ笑顔でこっちに手を振ってくるヤツ。
……等々。
自由極まりないな。
うん、知ってた。
ヤジ馬どものコトはもう、スルーする方向で。
気にしたら、負けだ。
「とりあえず。お貴族サマ方への呪術は、微調整しておこう」
ちょっとした変更を、だな。
「……そこで、呪術仕掛けるのを止めるって選択肢は……?」
「リック? 分かってて言ってるわよね? この子がそんな中途半端な事、するはずないでしょ」
穏健派のおにーさまと、過激派なおねーさまだった。
共通点は、2人共に微妙な半笑いってトコかな。
……黒白師匠ズにも言われておりました。
やるならきっちりと、相応の覚悟を持ってやんなさい、って。
特に白師匠なんかは。
『やるなら徹底的に、心を折るというよりも、むしろ再起不能にするつもりでやんなさい。お礼参りとか反撃とかする気力すら湧かないように、徹底的に、ね』
……だってさ。
ちなみにその時の白師匠、めっちゃ良い笑顔で、でも目だけは真剣ってゆー。
ある意味オソロシい表情で、きっぱりと言いきって下さったよ。
ちょっとだけ、黒白師匠ズに想いを馳せる。
さて。
どんな呪いにしようかな。
……まぁ、ブラ何とか侯爵への、『息子さん役立たず』は継続で。
それだけは、変更なしで。
「コール、お前……。そんな下ネタまで仕掛けてたのか」
おにーさまは、微妙に顔をひきつらせていた。
ちょっと視線を向けてみたらば。
組合員のおっさんどもも、ドン引きしてた。
「いや、だってさ? 亡き妻がどーの、って言ってる割に、サッサと再婚してる『もしかして父親?』なんかに、期待するコトなんか一個も無いでしょうが」
しかも。
再婚相手との間に生まれた娘は、侯爵家の血を引いて無い、託卵された子供だって気付きもしなかったおトボケっぷりだ。
お貴族サマの義務として、後継ぎの男子を作んなきゃならないんだから、最適な嫌がらせだろう?
不能の呪いって、さ。
「……ホント、容赦無しね?」
そう言ってるおねーさまだって、微妙に笑顔じゃないか。
ドン引いてる野郎どもは、全力スルーで。
うん。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
408
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる