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vs. お貴族サマ。

……と、いうワケで。

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銀狼の暴露話に、納得の迷宮核。
逸材は何処にもやらん! との決意を新たに気合いを入れなおすオンタリオ皇国側と冒険者組合。

そして。
どーにも役立たずっポい侯爵を完ペキスルーして、さわさわと密談するサルファー王国側。

結果。
サルファー王国側としては。

銀狼の言い分が事実かどーかの確認をしたい。

現在『ブランシェットの瞳術』を行使可能な者は不在故に、王族秘蔵の魔道具による事の正否を確認する方向に話を持っていった。
行方不明だったブランシェット侯爵家の子供については、貴族階級の中、かなりの割合で噂話が尾ひれをつけて、あっちこっちと泳ぎまくってちょっとした注目の的である。
庶民育ちだが、冒険者としてかなり優秀なので、教育の結果によっては王族、或いは高位貴族との婚姻も視野に入れているらしい。

……コール……コーラル本人としては、『余計な気遣い大きなお世話』ってヤツらしいが。



と、いうワケで。

「銀狼さんやら組合長やらオンタリオの皇弟サマやらカサンドラ姫やらがが、あーだこーだそーだどーだ? と話し合った結果」

ナガツキさんは、言った。

「お前の身柄を2年間、サルファー王国に貸し出す事になった」

半ば呆れた上に、半笑いでな。
ちょっと乾いた笑いだった。

おい。
笑いごっちゃないぞ。
当事者たる私だって知らない情報を、サラッと吐くんじゃない。

ぬるくなった茶を飲むナガツキさんを、なんともいえない目で見やる。

完全に他人事だからか、どこかのほほんとした雰囲気をかもし出してるナガツキさんに、ちょっとだけイラっとした。
うん、ちょっとだけな。

「……私、白師匠に魔改造されてたワケ?」

衝撃の事実。

大人ども(一部人外)の話し合いが本当に話し合い(理性的)だったのか、OHANASHI (肉体言語による物理的)だったのか、ツッコミ入れる余裕もないくらいのショッキングな情報が、サラッと出てきたんだけど?







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