43 / 109
……で? っていう。
自分の国からハニートラップ仕掛けられる悲劇。
しおりを挟む
使節団のトップがうざい。
べったりくっついての長距離移動、しかも狭い馬車の中で逃げ場無しとか。
ナニそれ何の拷問?
故に、別行動激しく希望。
言い訳としては。
「……ご両親からの愛娘へのお祝いの品の進捗状況とか見なきゃいけないので。それに、ケーリッシュ公爵夫妻からの依頼も果たさなきゃいけませんので」
新婚夫婦用の羽毛布団セット──一撃必中の子作りセットの進捗状況のチェックと、職人達への差し入れ準備とか。
ケーリッシュ公爵夫妻の依頼って、自分達も美味なる珍味を賞味したい、って事だから。
職人達と同じモノでいいらしいし。
まあ、楽っちゃ楽。
ちょいと北方へ跳んで、このあたりじゃ手に入れにくい、北の海の魚介類をゲットしに行ったり? 南方の甘味をゲットしに行ったり?
その合間に、『東方燐華』に菓子の発注かけねば。
差し入れ分と、公爵家の分と、袖の下用に幾つか……。
地味に忙しいのだよ、私。
それに……。
王弟殿下の護衛のはずの騎士が、なんでわざわざ私にコナかけにまとわりついて来るんだよ。
騎士だろう?
仕事しろ。
私にまとわりついてくるのは、近衛のクセに、な~んかチャラい雰囲気の黒髪緑の目の、3歳上の奴と。
金髪碧眼のくそ真面目っポい奴。
あと、ある意味お約束の脳筋風味の三人。
まとまりが無さすぎて、何らかの思惑を感じる顔触れだ。
そんな、バラバラな連中が無意味にこっちに寄ってきちゃ何かと絡んでくる。
王弟殿下とケーリッシュ嬢は、二人揃って生暖かい目で私の方を見てくるし。
微妙な笑顔で三人の説明をしてくる。
チャラいのが公爵令息、くそ真面目が侯爵令息、脳筋が辺境伯子息だとさ。
どうでしょうか? って……。
………あぁ、国からの本気の囲い込み開始、ですか。
なんで自分の国からハニトラ仕掛けられなきゃならんのか。
なんて悲劇。
……いや、喜劇か。
べったりくっついての長距離移動、しかも狭い馬車の中で逃げ場無しとか。
ナニそれ何の拷問?
故に、別行動激しく希望。
言い訳としては。
「……ご両親からの愛娘へのお祝いの品の進捗状況とか見なきゃいけないので。それに、ケーリッシュ公爵夫妻からの依頼も果たさなきゃいけませんので」
新婚夫婦用の羽毛布団セット──一撃必中の子作りセットの進捗状況のチェックと、職人達への差し入れ準備とか。
ケーリッシュ公爵夫妻の依頼って、自分達も美味なる珍味を賞味したい、って事だから。
職人達と同じモノでいいらしいし。
まあ、楽っちゃ楽。
ちょいと北方へ跳んで、このあたりじゃ手に入れにくい、北の海の魚介類をゲットしに行ったり? 南方の甘味をゲットしに行ったり?
その合間に、『東方燐華』に菓子の発注かけねば。
差し入れ分と、公爵家の分と、袖の下用に幾つか……。
地味に忙しいのだよ、私。
それに……。
王弟殿下の護衛のはずの騎士が、なんでわざわざ私にコナかけにまとわりついて来るんだよ。
騎士だろう?
仕事しろ。
私にまとわりついてくるのは、近衛のクセに、な~んかチャラい雰囲気の黒髪緑の目の、3歳上の奴と。
金髪碧眼のくそ真面目っポい奴。
あと、ある意味お約束の脳筋風味の三人。
まとまりが無さすぎて、何らかの思惑を感じる顔触れだ。
そんな、バラバラな連中が無意味にこっちに寄ってきちゃ何かと絡んでくる。
王弟殿下とケーリッシュ嬢は、二人揃って生暖かい目で私の方を見てくるし。
微妙な笑顔で三人の説明をしてくる。
チャラいのが公爵令息、くそ真面目が侯爵令息、脳筋が辺境伯子息だとさ。
どうでしょうか? って……。
………あぁ、国からの本気の囲い込み開始、ですか。
なんで自分の国からハニトラ仕掛けられなきゃならんのか。
なんて悲劇。
……いや、喜劇か。
54
あなたにおすすめの小説
俺の伯爵家大掃除
satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。
弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると…
というお話です。
【完結】かなわぬ夢を見て
ここ
ファンタジー
ルーディは孤児だったが、生まれてすぐに伯爵家の養女になることになった。だから、自分が孤児だと知らなかった。だが、伯爵夫妻に子どもが生まれると、ルーディは捨てられてしまった。そんなルーディが幸せになるために必死に生きる物語。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さくら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
聖女を怒らせたら・・・
朝山みどり
ファンタジー
ある国が聖樹を浄化して貰うために聖女を召喚した。仕事を終わらせれば帰れるならと聖女は浄化の旅に出た。浄化の旅は辛く、聖樹の浄化も大変だったが聖女は頑張った。聖女のそばでは王子も励ました。やがて二人はお互いに心惹かれるようになったが・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる