特技は有効利用しよう。

人は変わらない。

ものすごくどーでもいい。

こう、予想外にイサナ公国の第二公子──立場的には、王弟殿下と似たようなモノなんだが──は、野心家らしい。
別に野心家だろうとヘタレ野郎だろうとどーでもいいけど、無関係な他国の人間を巻き込むんじゃない。



これは、あれかな。
イサナ公国公王な前で、はっきりキッパリもの申してもいいような。
まず、国を上げてのハニートラップってどうよ？　ってトコから突っ込みたい。
そして、国のやらかしに便乗して個人的に手駒を送り込む公子の性根も気にいらない。
ナンかしてやろうか、この頭に虫でも涌いてそうな公国の偉い人たち。
止める人間もいなかったようだし、ちょっと遊んでもいいかな？

とにかく第二公子にはハイドさんに調教されたヤツを、ノシ付けて３倍返しで返してみようか。
堕ちてくれたら世界は少し平和になるんじゃないかな？
クーデター起こすより色に溺れてくれた方が、始末も付けやすいんじゃないか？


まあ、ハイドさんには趣味と実益兼ねて楽しんでもらおう。
大丈夫、報酬の酒は、準備万端。
古酒と呼ばれる百年モノの酒をゲット済みだから。

無茶苦茶言ってる自覚はあるからな。
ちゃんと価値の高い、そして大変美味らしいのを準備した。

よろしくお願い申し上げたい。