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既に番外編じゃあない。31
あまり変わり映えのしない風景の中を馬車は進む。
騎士達の騎乗する馬も多数居るので、ケモノ臭さがハンパない。
さりげなく、風魔術師の職能が上昇したりして。
……ケモノ臭いのを何とかする為だけにな。
目的地の森に近づいているんだな~、と分かるのは、こまめな休憩の度に真言が狩ってくるエモノを見てのこと。
だんだん大きく、そして物騒に、更に多種多様になってきたからである。
「う~わ……」
明日には森に入る……って時に、この男はとうとうイノシシなんか狩ってきやがった。
それも、某ジ○リの森にワンサカ出てきそーな、ムダにデカい……乙○主みたいなヤツを。
オマケに頭にそりゃあ見事な一本角生えたヤツを。
「シシ鍋シシ鍋♪」
「味噌あるぞ♪」
開いた口の塞がらない騎士達と、ものすごい勢いでドン引いた勇者達をマルっとサクッと放置して。
真言と和樹は通常運転だ。
ちょっと衝撃食らった冬至も『味噌仕立てのシシ鍋』に心奪われて。
このイノシシ、元の世界で見るヤツよりそーとーデカくね? という現実を、思いっ切りよく放り投げ、嬉々として絶賛イノシシ解体中の真言の手伝いを始めていた。
旨いモンが食えりゃなんでもいい、それが肉なら文句無し! な男子達と違い。
うわ~……バラしてる……解剖してる……と、音を立てて引いていた女子達だったが。
今では賢者尚人にいろいろと質問しまくり、食用の野草とか山菜とかを採取に行くようになっていた。
野郎どもは、その護衛だ。
……まぁ、素人丸出しの勇者達の護衛に、騎士が最低でも2人はついていくが、な。
そんな集団でゾロゾロ大きな音立てて歩いてたら、臆病な小動物系はとっとと逃げるに決まってんだろーが。
そう言いたいのをガマンして、真言はザクザクとイノシシの解体を進める。
「イノシシの肉って、硬いんだよな~……。よし、《熟成》」
何気なくさりげなく、魔法を駆使して硬い肉を柔らかくする。
その何のためらいもない手つきや魔法を眺めながら、魔術師長は。
「……ナニユエに閣下は、あのように息をするように魔術を使えるんじゃろうか……」
と、不思議で仕方ない。
同じように疑問に思ってもいいはずの団長は。
「……閣下ですから」
で、すべてを流していた。
……いいのかそれで?
本当に、いいのか?
そんなお偉いさん2人をマルっと放置で、真言と和樹は調理を進め。
シシ鍋味噌仕立てが完成。
やっぱり出来たてのあったかいごはんが食べたい! と勇者達も騎士達も、配膳する春香達に群がる。
「ちゃんと並べよー。3才児じゃないんだからな~」
と、言いながら、冬至が列を監督し。
尚人も配膳に加わった。
ナンかやらかす第一人者の清水が、騎士達にがっちり監視されているからか、実にスムーズに配膳は進む。
そういえば。
夜営初日に真言が狩ってきたウサギを、解体調理して、美味しくいただける状態になったところで。
それまで全力で引いていたクセに、真言達がさあ食べよう……としたら。
「仕方ないわね……。食べてあげるから、ありがたく思いなさい」
なんぞとのたまう、超上から目線の女子グループが居たりしたが。
真言と和樹に。
「や、別にムリして食わなくていいし」
「別にお前らの為に料理したワケじゃねぇし」
「ナンにもしないで、他人の成果横取りしようって……ずいぶんとまぁ……」
「え? 何もする気がないどころか、ウサギかわいそう……とか言ってたクセに、料理されたら食う気マンマンとか。……ナニ様?」
「こんな状況下でも、だってワタシは女の子だし。とか言い出すんじゃね?」
「え? 貢がれ待ちかよ……うわ」
と、2人掛かりで全否定された上。
「そんなタカり根性のヤツなんかに食わせる串焼きは無い」
と、ざっくり切り捨てられて、微妙に心を入れ換えた……らしい。
やっぱり、胃袋掴むと強いね。
いろんな意味で、な。
騎士達の騎乗する馬も多数居るので、ケモノ臭さがハンパない。
さりげなく、風魔術師の職能が上昇したりして。
……ケモノ臭いのを何とかする為だけにな。
目的地の森に近づいているんだな~、と分かるのは、こまめな休憩の度に真言が狩ってくるエモノを見てのこと。
だんだん大きく、そして物騒に、更に多種多様になってきたからである。
「う~わ……」
明日には森に入る……って時に、この男はとうとうイノシシなんか狩ってきやがった。
それも、某ジ○リの森にワンサカ出てきそーな、ムダにデカい……乙○主みたいなヤツを。
オマケに頭にそりゃあ見事な一本角生えたヤツを。
「シシ鍋シシ鍋♪」
「味噌あるぞ♪」
開いた口の塞がらない騎士達と、ものすごい勢いでドン引いた勇者達をマルっとサクッと放置して。
真言と和樹は通常運転だ。
ちょっと衝撃食らった冬至も『味噌仕立てのシシ鍋』に心奪われて。
このイノシシ、元の世界で見るヤツよりそーとーデカくね? という現実を、思いっ切りよく放り投げ、嬉々として絶賛イノシシ解体中の真言の手伝いを始めていた。
旨いモンが食えりゃなんでもいい、それが肉なら文句無し! な男子達と違い。
うわ~……バラしてる……解剖してる……と、音を立てて引いていた女子達だったが。
今では賢者尚人にいろいろと質問しまくり、食用の野草とか山菜とかを採取に行くようになっていた。
野郎どもは、その護衛だ。
……まぁ、素人丸出しの勇者達の護衛に、騎士が最低でも2人はついていくが、な。
そんな集団でゾロゾロ大きな音立てて歩いてたら、臆病な小動物系はとっとと逃げるに決まってんだろーが。
そう言いたいのをガマンして、真言はザクザクとイノシシの解体を進める。
「イノシシの肉って、硬いんだよな~……。よし、《熟成》」
何気なくさりげなく、魔法を駆使して硬い肉を柔らかくする。
その何のためらいもない手つきや魔法を眺めながら、魔術師長は。
「……ナニユエに閣下は、あのように息をするように魔術を使えるんじゃろうか……」
と、不思議で仕方ない。
同じように疑問に思ってもいいはずの団長は。
「……閣下ですから」
で、すべてを流していた。
……いいのかそれで?
本当に、いいのか?
そんなお偉いさん2人をマルっと放置で、真言と和樹は調理を進め。
シシ鍋味噌仕立てが完成。
やっぱり出来たてのあったかいごはんが食べたい! と勇者達も騎士達も、配膳する春香達に群がる。
「ちゃんと並べよー。3才児じゃないんだからな~」
と、言いながら、冬至が列を監督し。
尚人も配膳に加わった。
ナンかやらかす第一人者の清水が、騎士達にがっちり監視されているからか、実にスムーズに配膳は進む。
そういえば。
夜営初日に真言が狩ってきたウサギを、解体調理して、美味しくいただける状態になったところで。
それまで全力で引いていたクセに、真言達がさあ食べよう……としたら。
「仕方ないわね……。食べてあげるから、ありがたく思いなさい」
なんぞとのたまう、超上から目線の女子グループが居たりしたが。
真言と和樹に。
「や、別にムリして食わなくていいし」
「別にお前らの為に料理したワケじゃねぇし」
「ナンにもしないで、他人の成果横取りしようって……ずいぶんとまぁ……」
「え? 何もする気がないどころか、ウサギかわいそう……とか言ってたクセに、料理されたら食う気マンマンとか。……ナニ様?」
「こんな状況下でも、だってワタシは女の子だし。とか言い出すんじゃね?」
「え? 貢がれ待ちかよ……うわ」
と、2人掛かりで全否定された上。
「そんなタカり根性のヤツなんかに食わせる串焼きは無い」
と、ざっくり切り捨てられて、微妙に心を入れ換えた……らしい。
やっぱり、胃袋掴むと強いね。
いろんな意味で、な。
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