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まさかの酒の木の希望。
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最近姿を見せない銀竜な~…。
「なんかな、過去のしがらみがすがりついて来たから、決着つけてくる…ってさ」
すっげー嫌そうだった。
つかメンドくさそーだった。
うん。
それから──。
翌日、朝メシの後。
二手に分かれてサクサクと出発。
俺とスズは《壺中天(笑)》の右側から、ミヤさんとリッカさんは左側から森の中をざくざく進む。
ちなみに俺らが夜営したのは森の入り口から1日歩いたくらいのところで。
この森の大きさは、分かりやすく言うとどっかの古都が、まるっと入る広さ。森の奥に入り込み過ぎると、例のエ○リアンが出る可能性がある。
が、酒の実はそんなに奥まで行かなくても採取出来るそーだ。
…本来、日帰りの依頼がメインらしいし。
俺らがちょっと奥まで行かなきゃならなくなったのは、いろんな理由が重なったせいだし。
てくてくと、《索敵》掛けながら、森の中を歩いて行く。スズは《探索》を使っている。
「なんか、さ~。違う方向向かっててさ、結果的に同じ場所に出たら、笑うよな~」
「…その可能性も、無くはないな」
「そしたら思いっきり笑っていいか?」
楽しそ~なとこ悪いけどな、スズよ…。
「…それで俺がミヤさんにお仕置きされたら、同じことお前にするから」
……………。
なにこの沈黙。
「…前から聞きたかったんだけどさ~…」
「なに」
森の中歩きながら話すよーなことじゃない気がするけど、何だ?
「お前、夜中にすっげーうめき声上げてる時あるけどさ…ミヤさんにナニされてんの?」
………。
「そこで黙るのヤメてくんない?!コウ?コウ君!おーい!」
「取っ捕まって放り出されて押さえ込まれて脚抱え込まれて…」
「………」
そこで立ち止まるなよスズ…。
「足ツボマッサージされた」
「あー…」
なんだあからさまに安心したよーな声出しやがって。
「それはアレだな。逃げよーとするし、うめき声の一つもあげるな、うん」
「…これがまたすっげー痛いんだよ、足ツボマッサージ。今度お前もやってもらえば?」
「それはイヤだ」
「だよな~」
…………。
黙って歩いているのが、地味に耐えられない。
らしい。
「な~、コウ」
「ん~」
「リッカさん、絶対ヘンな方向に考えてる」
「あー…」
そういや、朝から妙に元気な時あるよな?
腐女子の妄想がほとばしってんのか…。
「しかもそれをギルドのお仲間に語っている」
…ロクなことしねーな腐女子。
「…だからか…たまに、妙に生温かい目で見守られてるよーな気がするのは…」
あまり知りたくもない事実だ。
「で、さ~」
「ん~?」
「腐女子って、女子だけじゃないんだなー…」
…それはアレか。
「…腐男子ってヤツか。そっちの組合の人達じゃなくて、ただ見てくれの良い野郎同士のアヤしい妄想を語り倒すだけってヤツ」
「それだ」
「…そうか…」
どこにでも腐海の住人はいるんだな。
世間は広いよな…。
なんとなく、くっだらない話をダラダラ話しながら、歩くことだいたい1時間。
よーやくスズの《探索》に酒の木が引っかかったよーだ。
俺の《索敵》には酔っ払い系の獣は引っかからない。どーやら近くには居ないよーだな。
「魔物系も居ないっぽいな」
「ラッキーだな」
「んじゃさっさと済ませるか」
まずは、この酒の木を《鑑定》
『酒の木(清酒)』
ちょっとした神社の御神木サイズで、下から上にかけてアルコール度数が順番に上昇。下の方の実は採りやすいためか、数は少ない。
その上の方にある酒精の強い実は、取り放題でどーぞ。…一回この木の果実全部、全部取ってリセットしてくれると、酒の木的にはとても嬉しい。
「なんかな、過去のしがらみがすがりついて来たから、決着つけてくる…ってさ」
すっげー嫌そうだった。
つかメンドくさそーだった。
うん。
それから──。
翌日、朝メシの後。
二手に分かれてサクサクと出発。
俺とスズは《壺中天(笑)》の右側から、ミヤさんとリッカさんは左側から森の中をざくざく進む。
ちなみに俺らが夜営したのは森の入り口から1日歩いたくらいのところで。
この森の大きさは、分かりやすく言うとどっかの古都が、まるっと入る広さ。森の奥に入り込み過ぎると、例のエ○リアンが出る可能性がある。
が、酒の実はそんなに奥まで行かなくても採取出来るそーだ。
…本来、日帰りの依頼がメインらしいし。
俺らがちょっと奥まで行かなきゃならなくなったのは、いろんな理由が重なったせいだし。
てくてくと、《索敵》掛けながら、森の中を歩いて行く。スズは《探索》を使っている。
「なんか、さ~。違う方向向かっててさ、結果的に同じ場所に出たら、笑うよな~」
「…その可能性も、無くはないな」
「そしたら思いっきり笑っていいか?」
楽しそ~なとこ悪いけどな、スズよ…。
「…それで俺がミヤさんにお仕置きされたら、同じことお前にするから」
……………。
なにこの沈黙。
「…前から聞きたかったんだけどさ~…」
「なに」
森の中歩きながら話すよーなことじゃない気がするけど、何だ?
「お前、夜中にすっげーうめき声上げてる時あるけどさ…ミヤさんにナニされてんの?」
………。
「そこで黙るのヤメてくんない?!コウ?コウ君!おーい!」
「取っ捕まって放り出されて押さえ込まれて脚抱え込まれて…」
「………」
そこで立ち止まるなよスズ…。
「足ツボマッサージされた」
「あー…」
なんだあからさまに安心したよーな声出しやがって。
「それはアレだな。逃げよーとするし、うめき声の一つもあげるな、うん」
「…これがまたすっげー痛いんだよ、足ツボマッサージ。今度お前もやってもらえば?」
「それはイヤだ」
「だよな~」
…………。
黙って歩いているのが、地味に耐えられない。
らしい。
「な~、コウ」
「ん~」
「リッカさん、絶対ヘンな方向に考えてる」
「あー…」
そういや、朝から妙に元気な時あるよな?
腐女子の妄想がほとばしってんのか…。
「しかもそれをギルドのお仲間に語っている」
…ロクなことしねーな腐女子。
「…だからか…たまに、妙に生温かい目で見守られてるよーな気がするのは…」
あまり知りたくもない事実だ。
「で、さ~」
「ん~?」
「腐女子って、女子だけじゃないんだなー…」
…それはアレか。
「…腐男子ってヤツか。そっちの組合の人達じゃなくて、ただ見てくれの良い野郎同士のアヤしい妄想を語り倒すだけってヤツ」
「それだ」
「…そうか…」
どこにでも腐海の住人はいるんだな。
世間は広いよな…。
なんとなく、くっだらない話をダラダラ話しながら、歩くことだいたい1時間。
よーやくスズの《探索》に酒の木が引っかかったよーだ。
俺の《索敵》には酔っ払い系の獣は引っかからない。どーやら近くには居ないよーだな。
「魔物系も居ないっぽいな」
「ラッキーだな」
「んじゃさっさと済ませるか」
まずは、この酒の木を《鑑定》
『酒の木(清酒)』
ちょっとした神社の御神木サイズで、下から上にかけてアルコール度数が順番に上昇。下の方の実は採りやすいためか、数は少ない。
その上の方にある酒精の強い実は、取り放題でどーぞ。…一回この木の果実全部、全部取ってリセットしてくれると、酒の木的にはとても嬉しい。
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