目標:撤収

庭にハニワ

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……応用させ過ぎ。

ジェイド・フーガのシビれた足を突っつくスズとリッカさん。
構い倒しているうちに、なんだか楽しくなってきたらしい。
スズ達3人は、自然と笑い出して……。
今は笑い過ぎて、3人床に転がって死屍累々……。
いーんだけどさ……。

とりあえず、リッカさんや。
あんた、女子。
忘れてたろ?



肩……っつか、全身で息をする3人に呆れた目を向けてると、ミヤさんが。

「笑い続けるのって、結構……かなり苦しいんだよね。以前祈りさんが……」

え?
ウチのトンデモ親父が以前になんかやらかしやがりましたかね?
俺は自分の顔が微妙にひきつるのを感じた。
ミヤさんはどこかゲンナリした様子で。

「……あれは、敵対勢力から情報を得る為に、こちらの様子を伺っていた敵対者の1人を捕まえた時のことだね」

……うん。
なんか、イヤな予感が……。

「捕らえた敵対者は、身動き出来ないように拘束した上で、その場にいた仲間全員で、代わる代わるくすぐりまくった」

何やってんですか、あんた達……。

「いや、言い出しっぺは君のお父さんだから。……立派な拷問だったね。最後には、頼むから止めてくれ~……って泣き笑いしてたよ。笑い続けてると、呼吸出来ないからね。あれ、相当苦しかったんじゃないかな」

ミヤさんは、半笑いで俺を見た。
つい視線を反らすと、ミヤさんは。

「過去の話だからね? リッカ君じゃないけど、やらかしたモノはしょうがないよね? ちなみに情報はキレイに吐いてもらったし。その結果、敵対勢力はしばらくの間、おとなしくしてたよ。……くすぐられて情報洩らすとか……(笑)……って、精神的にグッサリやってたけど」

……なんだろう、この申し訳なさは。
誰に、何に対してのモノなのか……。

微妙に虚ろな目になった俺を、ミヤさんと銀竜は生温かく見守って……。

なんだこれ。



しばらくジャレあって、ゲラゲラ笑いあって満足したのか。
スズとリッカさんは、ジェイド・フーガもテーブルに着かせた。
茶を入れて、茶菓子を勧めてるあたり、すっかり警戒心も溶けたらしい。

「小動物が増えたね、3匹に……」

ミヤさんや。
人族2人に、獣人族1人なんですけどね……。

「子供なんか、みんな同じようなモノじゃないかな?」

俺はいつから子供枠から外れたのか……。

「わりと最初から?」

ミヤさんは、必要以上に良い笑顔で言いやがった。

「君は僕と一蓮托生なんだから、子供扱いなんかしないよ」

……リッカさん……。
年長組だったハズなのに……。

「異世界転移、なんて妙な事になってさ。先輩だから頑張らなきゃ! って気を張ってたけど、思いの外頼りになる後輩がいて、安心したんじゃないかな? ……無意識のうちに、ね」

そんなモンなのか。
俺はなんとなく半目になった。



さて。
茶を飲んで喉を潤したところで、話の続きといくか。

えーと……。
お前が変態に人質捕られて、絶対服従強いられてる……ってトコまでいったんだっけか?
なあ、ジェイド・フーガ?

ジェイド・フーガは嬉しそーに焼き菓子にかじりついていたが。

「ジェイ、で構わない。母もそう呼んでいるし」

そーか?
ジェイド・フーガ……ジェイは茶を一口飲んで。

「ああ。あの変態は、それがおれの本名だと思ってるけどな」

ジェイは、ふ、と笑いを洩らして。

「おれの名前はジェイド・フーガ。だが母は最初からジェイと呼んでいてな。あの変態は、おれの名前を勘違いしてるんだ。名前で縛ったつもりかもしれないが……《鑑定》しても、何もされてないって出たんだろう?」

俺とミヤさん、スズの3人は、顔を見合わせて頷きあった。

……変態錬金術師は、ちょっと間抜けか?







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