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しおりを挟む毎日毎日そんなことを繰り返し、今度こそは絶対に死ぬ──と、決めた放課後。
屋上をめざして歩いていたとき、ふいに肩を掴まれた。
「なぁ」
反射的に身がすくんだ。
ブン殴られてもいいように準備した。首をすくめ、奥歯を噛みしめた。
僕はなにもしていない。
それでも、殴られる──。
理不尽だなんて思わない。
全部どうでもよかった。
その日はすでに何度もぶたれて、身体のあちこちがしびれて感覚がほとんど無かったから。
「傷だらけ。虚ろな目。髪はぼさぼさ。夢も希望もねぇって感じだな。いいね……、めちゃくちゃエロいな、たまんねぇ……」
いつまで経っても拳は飛んでこない。
聞き覚えのない声だった。
嘲笑まじりに話しかけてきたそいつは、うちのクラスの人間じゃなさそうだった。
じゃあ、一体誰だ──。
気になるのに、他人と目を合わせるのがこわくてたまらなかった。殴られたって構わないはずなのに、無意識のうちに手のひらは汗ばみ、震えだす。
せめて学年を確認しようと彼の首元を確認したが、そもそもネクタイをしていなかった。
深緑色であれば僕と同じ学年なのに──。
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