はぐれ者と従順なバカ犬の蜜事

19

　

「それにしても……、お前のナカ、キツすぎだな……。ぜんぜん入ってかねぇの……」

　彼はわざとらしく、はーっ、と大きなため息をついた。余裕たっぷりでも、さすがに挿入は疲労するらしい。
　汗ばんで額に貼りついている前髪を彼はくしゃくしゃとかきむしった。例の香りがあたりにふわりと漂う。

「まー、オレだって、いきなり全部挿入できるとは思ってねーよ。でも……先っぽだけきゅーきゅー締め付けられてて動かせねぇとか、やべぇわ……。やらしすぎ……」

「う、んうぅ」

「百井くんだっけ？　オレが今日から友達になってやるからさ、これからも襲っていい？」

「──ん、むンぅううううゔンッ！！！」

　ことばがまだ終わらないうちに彼は激しく腰を突き立ててきた。

「大丈夫。責任は取る。オレがちゃーんと、守ってやっからさ……、……ッ！！」

　滾りきったものが容赦なく突き刺さる。せまい内部が熱い凶器によって引き裂かれていく激痛。
　いくら腰を引いて逃げたところで、追いかけられて、さらに激しく欲望を叩きつけられる。


「ゔ、ゔぅーーーーッ！」


　痛みをともなう快楽は限界を超え、僕はそのまま意識ごと関口聖に飲み込まれた。