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10 ヤっちまった
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「うぇっ! 誰かと思えば凛也じゃん! めちゃくちゃ早くね!?」
鶴見の家から学校があまりに近くて、気づけば教室に一番乗りだった。
昨日の昼間に食べ損ねた大福を口いっぱいに詰め込み、糖分チャージしているところにやってきたのは健太だった。
「お前こそ早ぇな」
「そりゃあクラス委員っすから」
どこからどう見てもヤンチャにしか見えない緑髪男は、大量のプリント用紙を我が子のようにやさしく抱えていた。
すべて今度の三者面談で使うもので、三枚一セットになるようにクリップでとめておけ、というのが担任からの命令──いや、お願い──らしい。
「手伝うか?」
「アリガト。でも慣れてっからすぐ終わるし」
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