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第7章 力ある者
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倒れたのはセトだった。トーラはセトの必殺技を拳で破壊しただけでなく、セト自身にもダメージを与えたのだ。観戦していた一同は皆驚いた。
「だ、団長!」
「ま、まさか・・・」
死んではいない。致命傷で息が荒くなっている。今すぐに手当をしてあげないと危険な状態だ。近くに居た衛生兵がセトの治療に取り掛かる。
「安心しな、せめてもの情けだ。殺しちゃいねえよ。ただし、2度と戦場には出られないかもしれないがな」
「なんてこと・・・」
衛生兵はセトの身体を見た。確かに腕を中心に酷い傷だ。トーラから酷くやられたのも一つの原因だが、もう一つは無茶な必殺技を出したのも原因だろう。トーラの言う通り、治療に成功したところで戦場に戻るのは難しいかもしれない。
衛生兵からその事を聞いたその場に居た兵士達は絶望を感じる。リフィリア王国最強と言われる騎士団のトップが勝てないような相手に誰が勝てるというのか。
「逃げるならとめはしないぜ、これでリフィリア王国はおしまいだな」
「ぐっ・・・」
悔しいが、セトが倒れてしまった以上、この戦いに勝ち目はない。そして、目の前にいる強敵、トーラを相手にしようと思わない。みんな、逃げたい気持ちだ。しかし、どこからか銃弾が飛んできた。
トーラは咄嗟にそれを防ごうとしたが、防げずに腕に銃弾が当たった。その場に居た人はみな驚いた。
「ちっ・・・貫通技か・・・」
大したダメージではない。だが、銃弾をかわすことが出来なかった。トーラが驚いたのは、銃弾が飛んでくる気配を感じなかったのだ。まさか、こんなことで傷を受けるとは思わなかった。だが、傷を受けたおかげでどこから弾が飛んできたか分かった。今すぐ、この銃弾の持ち主を倒してもいいが・・・
「奴以外にこの俺に傷を負わせる者が居るとは面白い。そいつが成長してから挑むのもありだな」
トーラにダメージを与える人間はセト以外は知らない。このダメージを与えた人間はきっとこの先トーラを満足させる強さに成長するに違いない。それまで待つのもありかもしれないな。
「この俺に傷を負わせた者よ。その勇気に免じて今回は見逃してやる。だが、貴様が成長した時にまた現れるかもしれないな。それまではせいぜい生き延びてくれ。もし、お前が本気でこの街とリフィリア王国を救う気があるなら、このカードを渡そう。こいつがあれば、ローデンのところに行けるぞ。また会えるのを楽しみにしている」
トーラはそのカードを銃弾が飛んできた方に飛ばした。そして、トーラはその場を去っていった。この場は何とか乗り切ったと考えていいだろうか。トーラの気まぐれのお陰でその場に居た人は生き延びる事ができた。否、生かされたというのが正確だろう。
「だ、団長!」
「ま、まさか・・・」
死んではいない。致命傷で息が荒くなっている。今すぐに手当をしてあげないと危険な状態だ。近くに居た衛生兵がセトの治療に取り掛かる。
「安心しな、せめてもの情けだ。殺しちゃいねえよ。ただし、2度と戦場には出られないかもしれないがな」
「なんてこと・・・」
衛生兵はセトの身体を見た。確かに腕を中心に酷い傷だ。トーラから酷くやられたのも一つの原因だが、もう一つは無茶な必殺技を出したのも原因だろう。トーラの言う通り、治療に成功したところで戦場に戻るのは難しいかもしれない。
衛生兵からその事を聞いたその場に居た兵士達は絶望を感じる。リフィリア王国最強と言われる騎士団のトップが勝てないような相手に誰が勝てるというのか。
「逃げるならとめはしないぜ、これでリフィリア王国はおしまいだな」
「ぐっ・・・」
悔しいが、セトが倒れてしまった以上、この戦いに勝ち目はない。そして、目の前にいる強敵、トーラを相手にしようと思わない。みんな、逃げたい気持ちだ。しかし、どこからか銃弾が飛んできた。
トーラは咄嗟にそれを防ごうとしたが、防げずに腕に銃弾が当たった。その場に居た人はみな驚いた。
「ちっ・・・貫通技か・・・」
大したダメージではない。だが、銃弾をかわすことが出来なかった。トーラが驚いたのは、銃弾が飛んでくる気配を感じなかったのだ。まさか、こんなことで傷を受けるとは思わなかった。だが、傷を受けたおかげでどこから弾が飛んできたか分かった。今すぐ、この銃弾の持ち主を倒してもいいが・・・
「奴以外にこの俺に傷を負わせる者が居るとは面白い。そいつが成長してから挑むのもありだな」
トーラにダメージを与える人間はセト以外は知らない。このダメージを与えた人間はきっとこの先トーラを満足させる強さに成長するに違いない。それまで待つのもありかもしれないな。
「この俺に傷を負わせた者よ。その勇気に免じて今回は見逃してやる。だが、貴様が成長した時にまた現れるかもしれないな。それまではせいぜい生き延びてくれ。もし、お前が本気でこの街とリフィリア王国を救う気があるなら、このカードを渡そう。こいつがあれば、ローデンのところに行けるぞ。また会えるのを楽しみにしている」
トーラはそのカードを銃弾が飛んできた方に飛ばした。そして、トーラはその場を去っていった。この場は何とか乗り切ったと考えていいだろうか。トーラの気まぐれのお陰でその場に居た人は生き延びる事ができた。否、生かされたというのが正確だろう。
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