探検隊ルイーザと不思議な物語

旅立 マス

文字の大きさ
94 / 136
第7章 力ある者

7–13

しおりを挟む
離れた所から様子を見ていたジュン達は安堵した。
「いや、助かった~」
「っていうか、ジュン。何で撃つかな?」
「いや、あのタイミングでモンスターが現れるとは思わなかったから」
レーザー砲を破壊したジュン達は、セト達の所に戻ろうとしていた。ところが、セトとトーラの戦いで人が集まっている為先に進むことができない。仕方ないので、どこか遠くが見えそうな高い場所から様子を見る事にした。
セトが敗北した事はジュン達も驚いた。セトの強さにも驚いたがトーラの強さはそれ以上だった。間違いなく、今戦ってはいけない相手というのはジュン達も理解していた。
しばらく上から様子を見ていた3人の前に鳥形のモンスターがジュン達が居る方向に向かって飛んできた。危ないと思い、ジュンはモンスターに攻撃をした。
それが、偶然にもトーラの方に流れ弾として飛んでいってしまったのだ。トーラにダメージを与えてしまい、目をつけられる事になってしまったのだ。
「結果的にあの男が去ってくれて良かったよ」
「それよりどうするのよ、そのカードは」
トーラがジュン達に渡したカード。これがあればローデンのところに行くことが出来るそうだ。
ローデンが居るのは、この街からなら何処からでも見える高い建物。高校の校庭があったと思われる所に、高い塔がある。そこにローデンが居るのだろう。このカードはそこに入る為の通行証みたいなものだ。
この建物だけは力尽くで何故か入ることが出来なかった。バリアか何かで囲まれていると思われる。ここに入る為には何か特別なアイテムが必要と考えていたが、まさかこんな形で手に入るとは。しかも都合が良い事に3人まで同時に入れるらしい。
「まあ、貰ったものは利用しない手はないけど」
「つまり、ローデンに戦いを挑むということよ?わかって言ってるのよね?」
ウェンディは念入りに2人に確認した。
「ごめんね、ウェンディ。私達は本気よ。この場から逃げる事はできるわ。けど、今もリフィリア王国にレーザー砲は向く可能性は残っている。それを何とかするにはローデンを倒さないといけないと思うの」
「僕らは一度アイツに負けている。でも、逃げちゃいけない気がする。今先送りにすると、次いつなのか。どんどん先送りにしてそのタイミングを失うかもしれない。だったら今やるしかないと思うんだ」
2人の決意は堅かった。ウェンディもこれを覆すのは無理だと理解している。それは、ファランとの戦いで十分承知していた。
「まあ、2人ならそう言うと思ったわ。分かった、最後まで私も付き合うわ。それに回復役は必要よね?」
「ウェンディ・・・ありがとう!」
こうして、3人はトーラから受け取ったカードを手にしてローデンに挑む覚悟を決めた。
戦って、そして勝ち、リフィリア王国の平和を守る。3人はローデンが居る塔へ向かう。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~

桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。 交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。 そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。 その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。 だが、それが不幸の始まりだった。 世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。 彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。 さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。 金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。 面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。 本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。 ※小説家になろう・カクヨムでも更新中 ※表紙:あニキさん ※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ ※月、水、金、更新予定!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

陸上自衛隊 異世界作戦団

EPIC
ファンタジー
 その世界は、日本は。  とある新技術の研究中の暴走から、異世界に接続してしまった。  その異世界は魔法魔力が存在し、そして様々な異種族が住まい栄える幻想的な世界。しかし同時に動乱渦巻く不安定な世界であった。  日本はそれに嫌が応にも巻き込まれ、ついには予防防衛及び人道支援の観点から自衛隊の派遣を決断。  此度は、そのために編成された〝外域作戦団〟の。  そしてその内の一隊を押しつけられることとなった、自衛官兼研究者の。    その戦いを描く――  自衛隊もの、異世界ミリタリーもの……――の皮を被った、超常テクノロジーVS最強異世界魔法種族のトンデモ決戦。  ぶっ飛びまくりの話です。真面目な戦争戦闘話を期待してはいけない。  最初は自衛隊VS異世界軍隊でコンクエストをする想定だったけど、悪癖が多分に漏れた。  自衛隊名称ですが半分IF組織。  オグラ博士……これはもはや神話だ……!

神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》 楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。 理由は『最近流行ってるから』 数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。 優しくて単純な少女の異世界冒険譚。 第2部 《精霊の紋章》 ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。 それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。 第3部 《交錯する戦場》 各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。 人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。 第4部 《新たなる神話》 戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。 連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。 それは、この世界で最も新しい神話。

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』

宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?

処理中です...