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第8章 勇気の向こう側に
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「始まりの異界ですか。そんなものが本当にあると思うのですか?」
「あるかどうか何て分からないよ。無いなら無いと証明出来ればいいし、有るのに探さない方が勿体ないでしょ」
「どちらにしてもあなた達の冒険はここまでです。強化された私には絶対に勝てません。この強さでしたら、ギガロでも勝てないでしょう」
「お前、ギガロの仲間なのか!」
「ジュン、ギガロって確か・・・」
ルイーザはジュンから異界の笛を手に入れた時にギガロの存在をきいていた。この異界を生み出した元凶。ジュンにとっては冒険のきっかけを与えてくれたリズの仇だ。
「かつて、ギガロがレベル1相手に敗れたと聞きましたが、あなたでしたか。だとすれば、その強さも納得ですね。そうなると、やはり手加減する訳にはいきません。本当なら地面に落下しておしまいの予定でしたが、本気で倒しに行きますよ。残念でしたね。落下して死ぬより苦しむかもしれませんね」
「それはどうだろうね。姿を変えてくれたおかげで色々見えてきたよ」
「ほう、ならば試してみるといいでしょう。無駄だと思いますけど」
そう言うと、ローデンは上空に飛んでいく。上空からローデンは火の玉を連続で吐き出す。それはまるで隕石が落ちてくるかのようだ。
「ここは任せて!」
「馬鹿め、あなたの技は以前見てますから分かりますよ。確か、タワーでの戦いは盾を使っていましたね。今更そんな盾でこれらの火の玉を防げると?」
「いや、僕が出すのは、これだ!」
ジュンは光でできた半球の形をしたバリアみたいな物を出した。それは3人を火の玉から守れるほどの大きさだ。
バリアは3人を覆った。3人が覆っている火の玉のダメージは0となった。全ての火の玉を無効化したのだ。
「何と・・・!?」
「決戦に行く前にクルールに教えてもらっておいて良かったよ」
決戦前夜にクルールと会ったジュンは、守る力として、このバリアのことを教わった。ウルフから盾の魔法は教わっていたので、それをバリアの魔法に応用したのだ。盾の魔法と違い、あらゆるものを遮断する効果がある。このバリアは光の属性の魔法であり、通常使うのは困難とされているのだが、クルールの教えが上手なおかげで、ある程度は習得することができた。ただ、1番最初のローデンの風の渦の時に使わなかったのは、ウェンディでも対抗できると分かっていたし、このバリアはかなりの魔力を消費する。使うタイミングを見極めていたのもある。何よりも相手を油断させるために隠しておきたかったという意図があった。
「くっ・・・、どこまでも計算を狂わせる奴らですね」
ローデンから焦りが生じてきた。ここまでのレベル差がありながら、どうして勝てないのか。一体、彼らを強くしているものは何なのか。
「あるかどうか何て分からないよ。無いなら無いと証明出来ればいいし、有るのに探さない方が勿体ないでしょ」
「どちらにしてもあなた達の冒険はここまでです。強化された私には絶対に勝てません。この強さでしたら、ギガロでも勝てないでしょう」
「お前、ギガロの仲間なのか!」
「ジュン、ギガロって確か・・・」
ルイーザはジュンから異界の笛を手に入れた時にギガロの存在をきいていた。この異界を生み出した元凶。ジュンにとっては冒険のきっかけを与えてくれたリズの仇だ。
「かつて、ギガロがレベル1相手に敗れたと聞きましたが、あなたでしたか。だとすれば、その強さも納得ですね。そうなると、やはり手加減する訳にはいきません。本当なら地面に落下しておしまいの予定でしたが、本気で倒しに行きますよ。残念でしたね。落下して死ぬより苦しむかもしれませんね」
「それはどうだろうね。姿を変えてくれたおかげで色々見えてきたよ」
「ほう、ならば試してみるといいでしょう。無駄だと思いますけど」
そう言うと、ローデンは上空に飛んでいく。上空からローデンは火の玉を連続で吐き出す。それはまるで隕石が落ちてくるかのようだ。
「ここは任せて!」
「馬鹿め、あなたの技は以前見てますから分かりますよ。確か、タワーでの戦いは盾を使っていましたね。今更そんな盾でこれらの火の玉を防げると?」
「いや、僕が出すのは、これだ!」
ジュンは光でできた半球の形をしたバリアみたいな物を出した。それは3人を火の玉から守れるほどの大きさだ。
バリアは3人を覆った。3人が覆っている火の玉のダメージは0となった。全ての火の玉を無効化したのだ。
「何と・・・!?」
「決戦に行く前にクルールに教えてもらっておいて良かったよ」
決戦前夜にクルールと会ったジュンは、守る力として、このバリアのことを教わった。ウルフから盾の魔法は教わっていたので、それをバリアの魔法に応用したのだ。盾の魔法と違い、あらゆるものを遮断する効果がある。このバリアは光の属性の魔法であり、通常使うのは困難とされているのだが、クルールの教えが上手なおかげで、ある程度は習得することができた。ただ、1番最初のローデンの風の渦の時に使わなかったのは、ウェンディでも対抗できると分かっていたし、このバリアはかなりの魔力を消費する。使うタイミングを見極めていたのもある。何よりも相手を油断させるために隠しておきたかったという意図があった。
「くっ・・・、どこまでも計算を狂わせる奴らですね」
ローデンから焦りが生じてきた。ここまでのレベル差がありながら、どうして勝てないのか。一体、彼らを強くしているものは何なのか。
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