123 / 136
第9章 クリスタルの洞窟
9–8
しおりを挟む
ウェンディが気になったページにはドラゴンの絵が描かれていた。気になってこのページを翻訳してみた。
『この洞窟を調査して5日目、クリスタルのドラゴンを見つけた。こんなに美しい生き物は今まで見たことが無い。この洞窟の主だろうか。私はクリスタルのドラゴンに近づいた。すると、ドラゴンは我々調査隊に金品財宝をくれたのだ。しかも生活に困らないくらいの』
「クリスタルでできたドラゴンがいるんだ。会ってみたいね」
「ちょっと待って、その後の展開が・・・」
『ドラゴンからもらった金品は我々の生活が豊かになる一方で我々を堕落させた。調査隊としての誇りを失ってしまった。何もやる気が起きない。私は、後悔している。世界中を調査する夢があったはずなのに、目の前の誘惑に負けてしまったのだ。これを読んでいる者が居たら、我々のようにならない事を願って、この日記を残す』
「・・・」
3人は何とも言えない気持ちになった。確かにお金はあった方が良いに決まっている。しかし、誇りを失ってまで手に入れるお金に価値があるのか。この調査書はそんな筆者の想いが書かれていた。悲壮的な感じに書かれていたにも関わらず、ジュン達の考えは意外にも前向きだった。
「ますます会ってみたくなったな、そのドラゴンに」
「そうね、興味が湧いたわ」
「え?あんな事が書かれていたのに?」
「そうだね、たくさんの財宝がある調査隊の運命を狂わせたって話のことよね?」
「だったら・・・そのドラゴン、絶対にヤバい奴だよ」
「だからと言って、この洞窟には近づかないでって報告する?いずれ、この洞窟の存在は他の探検隊に知られるよ。それこそ余計に不幸な探検隊を生み出す可能性がある。探検隊じゃなくて、村の人達が見つけたら最悪だ」
「う・・・確かに私たちが近くなって言ったところで、はいそうですかとはならないわね・・・けど、どうするの?」
「要するに、問題なのは目の前の金品財宝を何とかすればいいのよ」
「???」
ウェンディにはイマイチ2人の考えが読めなかった。どういう意図があるのだろう?
「まあ、とにかく、この洞窟の最終目標が決まったわね」
この洞窟に居ると思われるドラゴンに会うこと。それが、今回の洞窟調査の最終目標となった。
「そうと決まれば、残る2つの道も早速調査ね」
3人は、再び、別れ道の所に戻った。
『この洞窟を調査して5日目、クリスタルのドラゴンを見つけた。こんなに美しい生き物は今まで見たことが無い。この洞窟の主だろうか。私はクリスタルのドラゴンに近づいた。すると、ドラゴンは我々調査隊に金品財宝をくれたのだ。しかも生活に困らないくらいの』
「クリスタルでできたドラゴンがいるんだ。会ってみたいね」
「ちょっと待って、その後の展開が・・・」
『ドラゴンからもらった金品は我々の生活が豊かになる一方で我々を堕落させた。調査隊としての誇りを失ってしまった。何もやる気が起きない。私は、後悔している。世界中を調査する夢があったはずなのに、目の前の誘惑に負けてしまったのだ。これを読んでいる者が居たら、我々のようにならない事を願って、この日記を残す』
「・・・」
3人は何とも言えない気持ちになった。確かにお金はあった方が良いに決まっている。しかし、誇りを失ってまで手に入れるお金に価値があるのか。この調査書はそんな筆者の想いが書かれていた。悲壮的な感じに書かれていたにも関わらず、ジュン達の考えは意外にも前向きだった。
「ますます会ってみたくなったな、そのドラゴンに」
「そうね、興味が湧いたわ」
「え?あんな事が書かれていたのに?」
「そうだね、たくさんの財宝がある調査隊の運命を狂わせたって話のことよね?」
「だったら・・・そのドラゴン、絶対にヤバい奴だよ」
「だからと言って、この洞窟には近づかないでって報告する?いずれ、この洞窟の存在は他の探検隊に知られるよ。それこそ余計に不幸な探検隊を生み出す可能性がある。探検隊じゃなくて、村の人達が見つけたら最悪だ」
「う・・・確かに私たちが近くなって言ったところで、はいそうですかとはならないわね・・・けど、どうするの?」
「要するに、問題なのは目の前の金品財宝を何とかすればいいのよ」
「???」
ウェンディにはイマイチ2人の考えが読めなかった。どういう意図があるのだろう?
「まあ、とにかく、この洞窟の最終目標が決まったわね」
この洞窟に居ると思われるドラゴンに会うこと。それが、今回の洞窟調査の最終目標となった。
「そうと決まれば、残る2つの道も早速調査ね」
3人は、再び、別れ道の所に戻った。
0
あなたにおすすめの小説
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
陸上自衛隊 異世界作戦団
EPIC
ファンタジー
その世界は、日本は。
とある新技術の研究中の暴走から、異世界に接続してしまった。
その異世界は魔法魔力が存在し、そして様々な異種族が住まい栄える幻想的な世界。しかし同時に動乱渦巻く不安定な世界であった。
日本はそれに嫌が応にも巻き込まれ、ついには予防防衛及び人道支援の観点から自衛隊の派遣を決断。
此度は、そのために編成された〝外域作戦団〟の。
そしてその内の一隊を押しつけられることとなった、自衛官兼研究者の。
その戦いを描く――
自衛隊もの、異世界ミリタリーもの……――の皮を被った、超常テクノロジーVS最強異世界魔法種族のトンデモ決戦。
ぶっ飛びまくりの話です。真面目な戦争戦闘話を期待してはいけない。
最初は自衛隊VS異世界軍隊でコンクエストをする想定だったけど、悪癖が多分に漏れた。
自衛隊名称ですが半分IF組織。
オグラ博士……これはもはや神話だ……!
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる