探検隊ルイーザと不思議な物語

第11章 フーラン村

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「お前の仲間たちが！オイラの村を襲ったのは！」
振り返ると、剣を持ったジュンよりも2、3歳年下の男が立っていた。
「全く、次から次へと現れるな」
モウケは風の魔法で男に攻撃した。
「そんな攻撃、剣で受け・・・」
受け流す事が出来なかったら。さらに男の持っていた剣が風の魔法攻撃で弾き飛ばされた。
「あれ？剣がない？」
男は自分の手元を確認した。剣がない。
「アンタの持っている剣、モンスターが吹き飛ばしたよ？」
「あら・・・」
「失せろ！」
モウケが翼で男に攻撃をしようとする。
「うわぁ！」
正直、見てられないと思ったジュンは大型剣でモウケを攻撃した。
「ば、バカな！？」
一撃でモウケを倒した。
「一撃でモンスターを倒した・・・！？」
男は驚いた。
「あのモンスター、そんなに強いモンスターじゃないからね」
そう言うと、ルイーザはタブレットに載っているモウケのデータを見せた。

モウケ
空を飛ぶモンスターで風属性の攻撃をする。
物理的な攻撃に弱い。

「ジョブ持ちの初心者にとっては戦いやすいモンスターみたいね」
「へ、へぇー・・・まあ、オイラももう少し粘れば勝てたさ」
「・・・まあ、あまり強がらない方がいいと思うよ」
「ところで、君は？自分の村みたいなこと言ってたみたいだけど」
「オイラ？オイラはクロック。クロック・フラーテス。この村出身さ」
「そうか、よろしくクロック。僕はジュンで仲間のルイーザとウェンディだ。僕らは探検隊を、やってる」
「へー、探検隊なんだ。だから戦いに慣れてたんだね」
「そういう君の方は慣れてないみたいだけど」
「うぐっ・・・」
（時々、ウェンディ、度ストレートに物を言うよな・・・）
確かに、さっきのやり取りを見ていると戦いに慣れていないみたいだ。剣の使い方もまるで素人な感じだが。
「オイラ、実は剣は苦手で・・・」
「でも、ジョブを得た時点で自分の適正な武器が何か分かるはずよ」
「うん、分かってる。オイラの適正武器は槍なんだよね」
「じゃあ、それを使えば良かったじゃん」
「実は、槍は修理してて、まだ使える状況じゃなかったんだ」
「修理？」
「うん、オイラ、この村で鍛冶屋をやってるんだ。と言っても修行中の身だけど」
クロックが言うに、普段はこの村で鍛冶屋の見習いとして働いている。まだ、見習いの身という事で材料集めしかやらせてもらえていない。村の近くで材料集めをしていたところ、村に上がった煙を見て戻ってきたそうだ。武器は以前、材料集めの際にモンスターに遭遇して戦って壊したので修理をしている為仕方なく剣を持っていたらしい。