探検隊ルイーザと不思議な物語

第11章 フーラン村

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「クロックはこれからどうするの？」
「オイラはフーラン村のみんなを助けに向かうよ」
「居場所は分かるの？」
「恐らく、村の近くにある『カカオ山』じゃないかなと思う。最近あそこはモンスターの住処になってる」
「そっか・・・」
「それで、そのお願いがあるんだけど・・・」
クロックがそう言うと、ジュンは笑顔を見せた。
「村の人を助けるのに協力して欲しいでしょ？」
「分かるの？」
「まあ、そう言う流れになるだろうなとは思ったよ。僕らもタキビノ谷の先に行きたいからね。利害の一致ってやつだよ」
「あ、ありがとう！」
クロックは泣いて喜んだ。
「とりあえず、作戦を考えたいから、どこかの家を借りていいかな？」
「じゃあ、オイラの家に来なよ。村の入り口「あるよ」
3人はクロックの家に向かった。クロックが案内してくれた家はモンスターの襲撃で多少の傷はあるが、中は無事のようだ。
中は鍛冶屋の修行の為か、道具がいくつか設置してある。
「ふう・・・モンスターの襲撃はあったみたいだけど、そんなに荒らされてはいないみたいだ」
そう言うと、ルイーザはお茶の準備をし始めた。そのことにクロックが疑問に思った。
「あ、あの、こんな状況でお茶とか飲んでていいの？」
「まあ、飲んでる場合じゃないけどね。ノープランでカカオ山に行く訳にはいかないでしょ。作戦をしっかりと練っていかないと」
「そういう事だ。そもそも僕らにはカカオ山の情報が無いからね。クロック、地元だし情報あるでしょ？」
「うん、まあ鍛治の材料取りに行くのによく行くから。ただ、モンスターのアジトの情報は無いよ。アイツらが住み着いてからできたみたいだから」
「え？そうなの？」
どうやら、クロックの話だと、世界改変が起きてからカカオ山にはモンスターが住み着くようになったらしい。つまり、山道の構造などはモンスターによって改造させられてる可能性があるのだ。
「なんて賢いモンスター達なんだ」
「賢いと言えば、気になる事が他にもあるわね。タキビノ谷を越える人達からお金を取るとか何とか」
あの山にそんな道があるのか？見た感じ、谷の向こうまで大きい山には見えないが。
「いや、あの山を利用すれば谷を越えるのは問題なくできるよ。あの山、何故か谷の向こうまで行く道があるんだよね」
何故かと言うことは、地元の人も知らないのか。これも世界改変でそういう風に作られたと考えるのが1番自然なのかもしれない。
とりあえず、谷を越える手段があの山にはあるということか。