29 / 44
2章 配達のお仕事と垣間見える闇
27話 カオリとワイン
しおりを挟む
夕飯の準備が出来たので、みんなを呼んでこれから食事タイム。
背中で静かにしていたみーちゃんも人の姿になって着席すると……梅香ちゃんと桜ちゃんがみーちゃんの存在に気付いた。
「あっ!やっぱりあのぬいぐるみがミルム様だったんだね!」
「イルム様の言ってた通りだー!」
「うん?あの子達から私の事を聞いていたの?」
「「うん!」」
2人によると桜ちゃんがイルム様、梅香ちゃんがセルム様が担当らしく、イルム様とセルム様が同時に2人へ神託を行って事情を聞かされたらしい。
その際にイルム様から、お姉ちゃんのミルムが私の傍に居るはずだと言っていた。
2人は、そのイルム様とセルム様の様子をみーちゃんに伝えたのだった。
「なるほど、我が妹達も……私が居なくてもきちんとやれているんだね」
「でも、凄く寂しがってたよ?」
「早く戻れるといいね!」
「そうだね」
軽くそう会話を交わして、私達は夕飯を食べ始めた。
「美味しい!リサ隊長また腕上げたねー!」
「流石リサ隊長!ハンバーグ美味しい!」
「良かったです、急いで食べると喉詰まらせますよ?」
「「うぐっ!?」」
言ってるそばから喉詰まらせてるよ……
アニメとか漫画でこんな展開良くあるけど、普通に有り得ないでしょ!って思ってたのに……
「はい、お水です」
リサが水を手渡すと、2人は素早く受け取り飲み始めた。
「「ごくっ、ごくっ、ごくっ……ぷはぁぁぁ!死ぬかと思った!」」
お決まりのセリフまで、まさか敢えてなの??
「む?リサ、今隊長と呼ばれたか?」
「はい、もうカオリ様にはお話致しましたので」
「……そうか、なら暗部隊も?」
「はい、ツキミと顔合わせさせました」
「なるほど、分かった」
「あと、あの件は私からきちんとお話致しますので……もう少しだけお時間頂きたく」
リサは軽く首筋に手を添えて言った。
「うむ、タイミングは任せるよ」
「ありがとうございます」
まだ言えていない事があるようだけど、私は待つって決めたし、リサ本人もきちんと話すって約束してくれたからね。
きっと伝えるのも辛い内容だと簡単に推測出来る、だから……いくらでも待つよ。
そんな事を考えながらも、双剣姫2人のおかげなのもあって楽しい食事を楽しんだ。
そう言えば、王国名物とやらがないなぁ……と思っていると、リサがこちらの顔を見てから立ち上がり、台所へ……
そして手に持って来たのは、1つのワインボトルと全員分のグラスだった。
「こ、これは……?」
「赤ワインです、カオリ様のいらした世界にもありましたよね?」
「は、はい、ありますけど……転生前はよく飲んでました」
「なら良かったです。このワインは、カオリ様が最初に依頼を受けに行ったトリス農園で取れた国産ぶどうをワインにした物です。発酵を魔法で助けて、熟成がまだそれ程していない初モノですが……カオリ様が運んだぶどうで作られた初モノワインを、私達に1つ贈呈してくれたんです」
「えっ……」
初めて配達した時の、あのぶどうを?
確かに、配達先に製造工場的な所はあったけど……
「ソル様がカオリ様の付き添いをしてくれておりましたので、ここに届けると伝わると思われたのでしょう。これがその際の手紙です」
私は手紙を受け取り、封を切って読み始める。
『カオリ様へ
今回の納品が初仕事だと聞きました。なのにあれだけ丁寧に、そしてこちらへの配慮が伺えて、今までの納品者や依頼を受けた冒険者達がどれだけ未熟だったかがよく分かりました。
一部のぶどうが潰れていたり、品種が混ざっていたり、下手な積み方をして崩れて台無しにされたりと……結構ありましたから。
あれ程気持ちよく仕事が出来たのも初めてで、我々一同カオリ様に感謝しています。
カオリ様は未成年だと思われますので、これを味わって頂けないのが残念ですが……お礼として、付き添いに来られていたソル様のお宅に、初モノワインをお届けします。
是非皆さんからのご感想を聞いてみてください、カオリ様が丁寧に運んでくれたぶどうから出来たワインです、きっと皆さんに喜んで貰えると思います。
またご縁があれば……よろしくお願いしますね。
ワイン工場シュトラーレ 責任者レイチェルより』
「……っ」
感極まって涙が浮かぶ、私のした事でこうして喜んでくれる人達がいる。
私は、こういうのを求めてたんだ。
異世界に来たんだから魔物戦う?魔王を倒す?ハーレムを作る?そうじゃない……
私は、みんなからのありがとうを聞きたくて、みんなの役に立てるような事をしたかった。
今までの納品者や、配達依頼を受けた冒険者達がずさんな管理をするのであれば……全て私が、引き受ける!
私が、この世界の配達常識を覆すんだ!
「レイナさん、ソルさん、私……やりたい事を決めました」
「あぁ、言ってみてくれ」
「私、配達屋さんをやりたいです!皆さんに物と笑顔を届ける、みんなからありがとうと感謝される……そんな配達屋さんを!!」
「なるほど、決めたんだな」
「はい!!」
「ふふっ、良いじゃない配達屋さん!傍から見てたから分かるわ、カオリが配達の仕事をしてる時の顔、凄く活き活きして輝いていたもの!」
「なるほどな、ギルドにも感謝の手紙や指名依頼したいという手紙が殺到しているんだろう?丁度いいんじゃないか?」
「はい!まだお金がないのでお店!とまではいきませんが……いずれは店を構えたいです」
お店を構えるには結構なお金が掛かる、私はまだこの世界に来たばかりでお金もみーちゃんが用意してくれた分と、1週間弱働いて手に入れたお金しかない。
だから、地道にお金貯めて創業を目指す!
「そうなったら、私がスポンサーになるわよ!」
「あぁ、私も協力しようじゃないか」
「あたし達も香織おねーちゃんのスポンサーになる!」
「そして世界に香織おねーちゃんのお店宣伝する!」
ソルもレイナも、梅香ちゃんも桜ちゃんも、みんな協力してくれる事になった。
「私も、近場の良く行くお店に宣伝致しますね」
「なら私は、本体と一緒に暮らしているメイドに頼んで天界に広めておくよ」
天界にまで!?
私天界まで行けないよ!?
大丈夫!?
まぁ多分それくらいの気持ちで応援してくれるって事だよね?そう思っておこう。
「みんな……ありがとうございます!」
「さぁ、カオリのやりたい事が決まったんだ!お祝いにカオリの初仕事で作られたワインを頂こうか!」
「私もちょっとだけ頂くわ、お酒やワインは基本飲まないんだけど……カオリの記念だし、口を付けることにするわ」
それもお酒飲めない人なりの礼儀ってやつかな?
そんなルールがあるのかすら分からないけど、口にしてくれるだけでも嬉しい。
「「あたし達飲めないからジュースで!」」
「かしこまりました、ではカオリ様は……どうしますか?」
「えっ?私今の身体だと未成年ですけど……」
「ですが、20歳だった頃は飲んでいたんですよね?」
「はい」
「ならば、身体の影響も考えてソル様同様口に付ける程度にしましょう。折角カオリ様が携わった記念ワインです、本人が口に出来ないのは可哀想でしょう……今この状況で、未成年だからという人なんて居ないですよ」
「そうだな、一緒に乾杯しようじゃないか」
「そうね、自分の運んだぶどうがどんな変身をしたか、自分の口で確かめてみなさい」
「みんな……分かりました、なら1口だけ頂きます!」
リサはワインを開け、グラスに注いでいく。
レイナとリサとみーちゃんは普通量、私とソルは1口ぶんだけ入れてくれた。
梅香ちゃんと桜ちゃんはぶどうジュースだね。
「みんなグラスとジュース持ったか?カオリ、乾杯の合図を」
「わ、私が!?」
「当たり前じゃない、カオリの為の1杯よ?」
「そ、そうですね。では……こほん」
一度咳払いをしてから、席を立った。
「えっと、長い言葉は要らないと思うんで感謝だけ……皆さん、私を助けてくれてありがとうございました!おかげで生き延びられて、仕事の目標も出来て、仕事のお礼にワインまで貰えました。私が届けたぶどうの初モノワインですので、是非味わって飲んでみてください!それでは……乾杯!」
「「「「「乾杯!」」」」」
各自グラスをカチンと合わせて、まずはグラスを回して香りを楽しむ。
「凄い良い香り……初モノだからか、ぶどうのフルーティな感じがしますね」
「うむ、長い期間熟成させたワインも良いが、こうした爽やかなワインも良いものだな」
「カオリ、前の世界で飲んでたって言うだけあるわね、楽しみ方が様になっているわ」
空気に触れさせて香りを楽しんでから、1口飲んでみる。
私は元から1口分しかないから、しっかり味わう事にする。
「んっ、赤ワインなのに渋みが少なくて飲みやすいです!異世界ワインもなかなかいけますね!」
「そうだな、香りからも想像出来たが実に爽やかだ。私も転生前によく好んで飲んでいたが、この世界のワインも好きだな」
「うっ、やっぱり私は苦手ね……でも、初めてワイン飲んだ時の渋い感じが少ないから、私のような苦手な人でも飲みやすいワインじゃないかしら」
「そうですね!」
そして隣の梅香ちゃんを見ると、ワインじゃなくてぶどうジュースなんだけど、真似をしてクルクルとグラスを回している。
「良い香りー」
「これで立派なレディにー」
2人は大人な気分になっていてなかなか可愛らしい、背伸びしたいお年頃かな?
「にゃるほど、ワインとはひょういう物りゃのか……ふへぇ~」
「み、みーちゃん!?」
見事に酔っ払っていた、グラスを見ると……既に中身が空になっていた。
「ミルム!?ワインは少しずつ飲む物だぞ!?」
「ひょんなころいわにゃいの~あはは~」
見事なキャラ崩壊っぷり、こんな尋常じゃない程早く酔うなんて……余っ程お酒に弱いんだねみーちゃんは、覚えておこう。
そんなこんなでワイワイと騒がしく、楽しい夕飯を楽しんだのだった。
「やっぱりこの異世界の食べ物や飲み物も、美味しいね!」
背中で静かにしていたみーちゃんも人の姿になって着席すると……梅香ちゃんと桜ちゃんがみーちゃんの存在に気付いた。
「あっ!やっぱりあのぬいぐるみがミルム様だったんだね!」
「イルム様の言ってた通りだー!」
「うん?あの子達から私の事を聞いていたの?」
「「うん!」」
2人によると桜ちゃんがイルム様、梅香ちゃんがセルム様が担当らしく、イルム様とセルム様が同時に2人へ神託を行って事情を聞かされたらしい。
その際にイルム様から、お姉ちゃんのミルムが私の傍に居るはずだと言っていた。
2人は、そのイルム様とセルム様の様子をみーちゃんに伝えたのだった。
「なるほど、我が妹達も……私が居なくてもきちんとやれているんだね」
「でも、凄く寂しがってたよ?」
「早く戻れるといいね!」
「そうだね」
軽くそう会話を交わして、私達は夕飯を食べ始めた。
「美味しい!リサ隊長また腕上げたねー!」
「流石リサ隊長!ハンバーグ美味しい!」
「良かったです、急いで食べると喉詰まらせますよ?」
「「うぐっ!?」」
言ってるそばから喉詰まらせてるよ……
アニメとか漫画でこんな展開良くあるけど、普通に有り得ないでしょ!って思ってたのに……
「はい、お水です」
リサが水を手渡すと、2人は素早く受け取り飲み始めた。
「「ごくっ、ごくっ、ごくっ……ぷはぁぁぁ!死ぬかと思った!」」
お決まりのセリフまで、まさか敢えてなの??
「む?リサ、今隊長と呼ばれたか?」
「はい、もうカオリ様にはお話致しましたので」
「……そうか、なら暗部隊も?」
「はい、ツキミと顔合わせさせました」
「なるほど、分かった」
「あと、あの件は私からきちんとお話致しますので……もう少しだけお時間頂きたく」
リサは軽く首筋に手を添えて言った。
「うむ、タイミングは任せるよ」
「ありがとうございます」
まだ言えていない事があるようだけど、私は待つって決めたし、リサ本人もきちんと話すって約束してくれたからね。
きっと伝えるのも辛い内容だと簡単に推測出来る、だから……いくらでも待つよ。
そんな事を考えながらも、双剣姫2人のおかげなのもあって楽しい食事を楽しんだ。
そう言えば、王国名物とやらがないなぁ……と思っていると、リサがこちらの顔を見てから立ち上がり、台所へ……
そして手に持って来たのは、1つのワインボトルと全員分のグラスだった。
「こ、これは……?」
「赤ワインです、カオリ様のいらした世界にもありましたよね?」
「は、はい、ありますけど……転生前はよく飲んでました」
「なら良かったです。このワインは、カオリ様が最初に依頼を受けに行ったトリス農園で取れた国産ぶどうをワインにした物です。発酵を魔法で助けて、熟成がまだそれ程していない初モノですが……カオリ様が運んだぶどうで作られた初モノワインを、私達に1つ贈呈してくれたんです」
「えっ……」
初めて配達した時の、あのぶどうを?
確かに、配達先に製造工場的な所はあったけど……
「ソル様がカオリ様の付き添いをしてくれておりましたので、ここに届けると伝わると思われたのでしょう。これがその際の手紙です」
私は手紙を受け取り、封を切って読み始める。
『カオリ様へ
今回の納品が初仕事だと聞きました。なのにあれだけ丁寧に、そしてこちらへの配慮が伺えて、今までの納品者や依頼を受けた冒険者達がどれだけ未熟だったかがよく分かりました。
一部のぶどうが潰れていたり、品種が混ざっていたり、下手な積み方をして崩れて台無しにされたりと……結構ありましたから。
あれ程気持ちよく仕事が出来たのも初めてで、我々一同カオリ様に感謝しています。
カオリ様は未成年だと思われますので、これを味わって頂けないのが残念ですが……お礼として、付き添いに来られていたソル様のお宅に、初モノワインをお届けします。
是非皆さんからのご感想を聞いてみてください、カオリ様が丁寧に運んでくれたぶどうから出来たワインです、きっと皆さんに喜んで貰えると思います。
またご縁があれば……よろしくお願いしますね。
ワイン工場シュトラーレ 責任者レイチェルより』
「……っ」
感極まって涙が浮かぶ、私のした事でこうして喜んでくれる人達がいる。
私は、こういうのを求めてたんだ。
異世界に来たんだから魔物戦う?魔王を倒す?ハーレムを作る?そうじゃない……
私は、みんなからのありがとうを聞きたくて、みんなの役に立てるような事をしたかった。
今までの納品者や、配達依頼を受けた冒険者達がずさんな管理をするのであれば……全て私が、引き受ける!
私が、この世界の配達常識を覆すんだ!
「レイナさん、ソルさん、私……やりたい事を決めました」
「あぁ、言ってみてくれ」
「私、配達屋さんをやりたいです!皆さんに物と笑顔を届ける、みんなからありがとうと感謝される……そんな配達屋さんを!!」
「なるほど、決めたんだな」
「はい!!」
「ふふっ、良いじゃない配達屋さん!傍から見てたから分かるわ、カオリが配達の仕事をしてる時の顔、凄く活き活きして輝いていたもの!」
「なるほどな、ギルドにも感謝の手紙や指名依頼したいという手紙が殺到しているんだろう?丁度いいんじゃないか?」
「はい!まだお金がないのでお店!とまではいきませんが……いずれは店を構えたいです」
お店を構えるには結構なお金が掛かる、私はまだこの世界に来たばかりでお金もみーちゃんが用意してくれた分と、1週間弱働いて手に入れたお金しかない。
だから、地道にお金貯めて創業を目指す!
「そうなったら、私がスポンサーになるわよ!」
「あぁ、私も協力しようじゃないか」
「あたし達も香織おねーちゃんのスポンサーになる!」
「そして世界に香織おねーちゃんのお店宣伝する!」
ソルもレイナも、梅香ちゃんも桜ちゃんも、みんな協力してくれる事になった。
「私も、近場の良く行くお店に宣伝致しますね」
「なら私は、本体と一緒に暮らしているメイドに頼んで天界に広めておくよ」
天界にまで!?
私天界まで行けないよ!?
大丈夫!?
まぁ多分それくらいの気持ちで応援してくれるって事だよね?そう思っておこう。
「みんな……ありがとうございます!」
「さぁ、カオリのやりたい事が決まったんだ!お祝いにカオリの初仕事で作られたワインを頂こうか!」
「私もちょっとだけ頂くわ、お酒やワインは基本飲まないんだけど……カオリの記念だし、口を付けることにするわ」
それもお酒飲めない人なりの礼儀ってやつかな?
そんなルールがあるのかすら分からないけど、口にしてくれるだけでも嬉しい。
「「あたし達飲めないからジュースで!」」
「かしこまりました、ではカオリ様は……どうしますか?」
「えっ?私今の身体だと未成年ですけど……」
「ですが、20歳だった頃は飲んでいたんですよね?」
「はい」
「ならば、身体の影響も考えてソル様同様口に付ける程度にしましょう。折角カオリ様が携わった記念ワインです、本人が口に出来ないのは可哀想でしょう……今この状況で、未成年だからという人なんて居ないですよ」
「そうだな、一緒に乾杯しようじゃないか」
「そうね、自分の運んだぶどうがどんな変身をしたか、自分の口で確かめてみなさい」
「みんな……分かりました、なら1口だけ頂きます!」
リサはワインを開け、グラスに注いでいく。
レイナとリサとみーちゃんは普通量、私とソルは1口ぶんだけ入れてくれた。
梅香ちゃんと桜ちゃんはぶどうジュースだね。
「みんなグラスとジュース持ったか?カオリ、乾杯の合図を」
「わ、私が!?」
「当たり前じゃない、カオリの為の1杯よ?」
「そ、そうですね。では……こほん」
一度咳払いをしてから、席を立った。
「えっと、長い言葉は要らないと思うんで感謝だけ……皆さん、私を助けてくれてありがとうございました!おかげで生き延びられて、仕事の目標も出来て、仕事のお礼にワインまで貰えました。私が届けたぶどうの初モノワインですので、是非味わって飲んでみてください!それでは……乾杯!」
「「「「「乾杯!」」」」」
各自グラスをカチンと合わせて、まずはグラスを回して香りを楽しむ。
「凄い良い香り……初モノだからか、ぶどうのフルーティな感じがしますね」
「うむ、長い期間熟成させたワインも良いが、こうした爽やかなワインも良いものだな」
「カオリ、前の世界で飲んでたって言うだけあるわね、楽しみ方が様になっているわ」
空気に触れさせて香りを楽しんでから、1口飲んでみる。
私は元から1口分しかないから、しっかり味わう事にする。
「んっ、赤ワインなのに渋みが少なくて飲みやすいです!異世界ワインもなかなかいけますね!」
「そうだな、香りからも想像出来たが実に爽やかだ。私も転生前によく好んで飲んでいたが、この世界のワインも好きだな」
「うっ、やっぱり私は苦手ね……でも、初めてワイン飲んだ時の渋い感じが少ないから、私のような苦手な人でも飲みやすいワインじゃないかしら」
「そうですね!」
そして隣の梅香ちゃんを見ると、ワインじゃなくてぶどうジュースなんだけど、真似をしてクルクルとグラスを回している。
「良い香りー」
「これで立派なレディにー」
2人は大人な気分になっていてなかなか可愛らしい、背伸びしたいお年頃かな?
「にゃるほど、ワインとはひょういう物りゃのか……ふへぇ~」
「み、みーちゃん!?」
見事に酔っ払っていた、グラスを見ると……既に中身が空になっていた。
「ミルム!?ワインは少しずつ飲む物だぞ!?」
「ひょんなころいわにゃいの~あはは~」
見事なキャラ崩壊っぷり、こんな尋常じゃない程早く酔うなんて……余っ程お酒に弱いんだねみーちゃんは、覚えておこう。
そんなこんなでワイワイと騒がしく、楽しい夕飯を楽しんだのだった。
「やっぱりこの異世界の食べ物や飲み物も、美味しいね!」
0
あなたにおすすめの小説
異世界で神の元カノのゴミ屋敷を片付けたら世界の秘密が出てきました
小豆缶
ファンタジー
父の遺したゴミ屋敷を片付けていたはずが、気づけば異世界に転移していた私・飛鳥。
しかも、神の元カノと顔がそっくりという理由で、いきなり死刑寸前!?
助けてくれた太陽神ソラリクスから頼まれた仕事は、
「500年前に別れた元恋人のゴミ屋敷を片付けてほしい」というとんでもない依頼だった。
幽霊になった元神、罠だらけの屋敷、歪んだ世界のシステム。
ポンコツだけど諦めの悪い主人公が、ゴミ屋敷を片付けながら異世界の謎を暴いていく!
ほのぼのお仕事×異世界コメディ×世界の秘密解明ファンタジー
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
傾国の魔女が死んだら、なぜか可愛いお姫様に転生していた。
夜のトラフグ
恋愛
ーー帝国の人々を五百年間、震え上がらさせた魔女が討たれた。その吉報が国中に届いたとき、時を同じくして、城にそれは可愛いお姫様が生まれていた。
誰も知らない。そのお姫様が、討たれた魔女の生まれ変わりであることを。
魔女の生まれ変わりと周囲の心温まる交流物語。を目指します。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる