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12話 変身と調査
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俺はカエデから夢の話聞いて抱き合っていたら、スキルが変わった事が頭の中に浮かんできた。
「「えっ」」
同時に声を出して驚いた拍子にカエデと目が合ってしまった、抱き合っていた為顔が近い。
「あっ、えっと……ご主人様?何かあった……?」
「い、いや……先にカエデからでいいよ」
「えっと……加護っぽい物を手に入れたみたい?」
「加護っぽいもの?」
「えぇ、託された想いって加護らしいわ。ステータス見せてあげるから鑑定してくれない?」
「分かった」
カエデがステータスを見れるようにしてくれたので鑑定してみる。
託された想い【魂の共鳴と強い想いが産んだユニーク加護、全ステータス常時小UP】)。
「強いなこの加護、さっきの夢の話といい……もしかして俺の前世でよく遊んでいたかえでと今一緒にいるカエデは魂の繋がりがあるのかもしれないな」
「そうね、あの子の想いをいっぱい受け取った……あの子の分まで、いっぱい想いを叶えてあげるんだから、もちろん自分の為にもね」
カエデが自分の胸に手を置き、夢で沢山貰った想いを感じ取っている、頭を優しく撫でてあげると満面の笑みで笑い返してくれて、俺も気持ちが安らぐ気分だった。
「次は俺だな」
「ご主人様は何が起きたの?スキル増えた?」
「実は??になっていたスキルが分かるようになってたんだ」
「えっ、あのスキルが!?」
カエデが驚いた顔をしていた、顔が近い。
「取り敢えずスキルを鑑定してみるぞ、カエデも見れるようにしたからみてくれ」
変身【自分との絆を紡いだ種族へと変身する事が出来る(変身した種族の身体的な見た目の特徴が自分の身体に反映される)】
「「!!!」」
俺とカエデはまた顔を見合わせてしまった、顔が近い。
「ご主人様!変身だって変身!」
「あ、あぁ変身だな!ということは俺も狼人族に姿を変えられるって事だよな!?」
お互い興奮して忘れてしまっているが抱き合ったままである。
「ねぇ!変身してみてよ!」
「おう、ならちょっと離れてくれるか?」
カエデが抱き合った状態から離れてしまう、抱き心地良かっただけに少し残念だが今は変身を試さないとな!
「変身!」
身体が光に包まれて解き放たれると、カエデと同じ狼耳と尻尾が俺についていた。
「「!!!!!」」
カエデが目をキラキラと光らせ、こっちに駆け寄ってくる。
「ご主人様!!狼人族になった感想は!?」
「もふもふきたぁぁぁぁぁぁぁぁ!最っ高だ!!」
まさか自分が狼人族になれるなんて、夢みたいだ!試しに尻尾を動かしてみる。
ふぁさっ!ふぁさっ!
ふあぁぁぁぁぁぁ……憧れの尻尾だぁ……!
「ねぇご主人様、まだギルドに集まるまで少し時間あるし!ご主人様に毛繕いしてあげたいんだけど……いいかな?」
「あぁいいぞ、やってくれ。される側の気持ち良さを味わってみたい」
「でも器用って訳じゃないから期待外れになるかも……取り敢えずやってみるね」
カエデに櫛を渡し、俺の尻尾を手に取り櫛を入れ梳いていく。
「ふおぉ……これは斬新な感覚」
「どう?ご主人様、気持ちいい?」
「あぁ、ゾクゾクする感じが良いな」
スッ、スッっとゆっくり梳いてくれる、カエデ自身も自分の尻尾を梳いていたので慣れたものなのかもしれない。
「おぉ……ハマるのよく分かる気がするぞ」
「ふふ、分かってくれて嬉しい!はい終わり」
「ありがとうカエデ、気持ちよかった。お礼に今日寝る前も梳いてあげよう」
「あぅ、お願いするわ……!」
寝る前に毛繕いする約束をしている内にいつの間にか変身が解けていた、時間制限もしくは意識の問題か?検証する必要がありそうだ。
「そろそろ朝ご飯食べてギルド行こうか」
「うん、ご主人様!」
朝食を頂いて、時間が迫ってきていたのでギルドへ向かう、ギルド内に入ると11名程の人数が集まっていた、3組のPTのようだがまだ集まるのだろうか?
「お、来たな」
ギルドマスターが執務室から出てきた、レイアさんも一緒だ。
「3組の11名と報告者1組2名、これで全員ですね」
「よし、ある程度のことは知っているだろうが念の為説明しておく!先日そこにいる2人PTのコウガがテラー大森林にて奥地に居るはずのスライムが入口付近で見つかったとの報告があった!Fランクで力不足の為、強敵がいた際の対処が出来ないと判断し俺に報告してくれた。Fランクでこうして報連相出来るなら大したもんだろう!そこでお前たちに調査と何かが巣食っていた場合討伐を頼みたい!そして報告してくれた2人には経験として調査に同行してもらう、俺も行くが守りを忘れずに頼むぞ」
事細かに説明するギルドマスター、Fランクで実力不足なのは認めるが堂々と言わなくても……そう思っていると
「チッ、めんどくせぇな!見つけたやつがやりゃ良いものを、しかも守りながらだと?」
「おい、やめろ。冒険者に成り立ての子達に無茶はさせられないだろう、そこは先輩である俺達が支えるべきだ」
「そうよ!このクズスカル!」
「おい!クズ言うなゴラァ!」
何か言い合いしている、レイアさん曰く、あのPTはBランク冒険者3人のチームでクローゼスって名前のPTだそうだ、リーダーの人族スカルが結構難アリだが強いらしい、庇ってくれた男の人が熊人族ジル、女の人が人族ミラリアだと教えてくれた。
ジルさんは熊人族なだけあって身体がごつくて身長も高い、力も強そうだ、ミラリアさんは華奢な体型で身長も小さめだが、他の人に比べてオーラが違う……同じ魔法使いだからそう感じるだけだろうか?
「おいスカル、この依頼受けたからにはしっかり仕事しろよ?」
「女が勝手に受けやがっただけだ!俺は誰にも手を貸さねぇからな!」
ギルマスがやれやれと怒りを通り越して呆れているように見える、腕が立つが故にどう扱うかで困ってるって所か……
「ごめんね2人共、あんなクズスカルなんかほっといていいから!で、君がコウガくんよね?隣の彼女は?」
ミラリアさんが心配そうに声を掛けてくれた。
「私はカエデです、庇ってくれてありがとうございます!」
「いいのいいの!冒険者成り立ては大変だからね。私は魔法使いのミラリア、ミラって呼んで!こっちの熊族がジル、戦士でタンクの役割を担ってくれるわ。もし困った事あれば私かジルに声掛けて!手助けするわよ!」
「あぁ、もし何かあっても俺達が守ってやる、安心してついて来るといい」
ミラさんとジルさんが優しくて安心した、だが何故スカルって人とPT組んでるんだ?ちょっとした疑問が残るが、今は気にしないでおく事にした。
「「ありがとうございます!」」
俺とカエデがお礼をいう、周りの2組PTも俺達を励ましてくれた、スカルって奴以外とは仲良くなれそうだ。
「出発するぞ!」
「「「「おー!」」」」
「チッ……」
ギルドから出て、トライデントの門を通り過ぎる、スカルってやつも何だかんだ言いながら付いて来る、本当に不思議だ……何故ミラさんとジルさんがこんな人について行くんだろうか?こっそり聞いてみた。
「ジルさん、ちょっといいですか?」
「どうした?」
「何故スカルさんと共に冒険者を?」
「やはり気になるか」
「はい、迷惑じゃなければお聞きしても?」
「うん?何の話ー?」
ミラさんも混ざってきた、ジルは少し考えるがすぐに口を開いた。
「ミラ、コウガがスカルと何故一緒にいるか聞いてきているが、どうする?」
「んー話してもいいんじゃない?隠してる訳じゃないし」
「なら話そう、アイツは最後尾だから聞こえんだろう」
俺達は最前列にギルドマスターがいてその後ろを歩いている、スカルは最後尾から少し離れて歩いている。
「俺達は幼馴染だ」
「幼馴染なんですね」
「そうよー悪ガキだったスカルが冒険者になるって言って聞かなくてねぇ、アイツあんな性格だから1人には出来ないと思って、私とジルが仕方なく付き添ってるのよ」
手を広げてやれやれポーズするミラさん、ジルさんが頭に手を当てて溜息をついている。
「俺達も冒険者になる事自体は反対ではない、だがあれだけスカルの性格悪いと頭が痛くなる」
「そうねぇ……ほんとどうにかならないかしら?」
相当問題があるみたいだ……ああいう奴は大きな問題でも起こして粛清させない限り止まらない気がする。
門から出てテラー大森林へ向かって行き、入口までやってきた。
「「えっ」」
同時に声を出して驚いた拍子にカエデと目が合ってしまった、抱き合っていた為顔が近い。
「あっ、えっと……ご主人様?何かあった……?」
「い、いや……先にカエデからでいいよ」
「えっと……加護っぽい物を手に入れたみたい?」
「加護っぽいもの?」
「えぇ、託された想いって加護らしいわ。ステータス見せてあげるから鑑定してくれない?」
「分かった」
カエデがステータスを見れるようにしてくれたので鑑定してみる。
託された想い【魂の共鳴と強い想いが産んだユニーク加護、全ステータス常時小UP】)。
「強いなこの加護、さっきの夢の話といい……もしかして俺の前世でよく遊んでいたかえでと今一緒にいるカエデは魂の繋がりがあるのかもしれないな」
「そうね、あの子の想いをいっぱい受け取った……あの子の分まで、いっぱい想いを叶えてあげるんだから、もちろん自分の為にもね」
カエデが自分の胸に手を置き、夢で沢山貰った想いを感じ取っている、頭を優しく撫でてあげると満面の笑みで笑い返してくれて、俺も気持ちが安らぐ気分だった。
「次は俺だな」
「ご主人様は何が起きたの?スキル増えた?」
「実は??になっていたスキルが分かるようになってたんだ」
「えっ、あのスキルが!?」
カエデが驚いた顔をしていた、顔が近い。
「取り敢えずスキルを鑑定してみるぞ、カエデも見れるようにしたからみてくれ」
変身【自分との絆を紡いだ種族へと変身する事が出来る(変身した種族の身体的な見た目の特徴が自分の身体に反映される)】
「「!!!」」
俺とカエデはまた顔を見合わせてしまった、顔が近い。
「ご主人様!変身だって変身!」
「あ、あぁ変身だな!ということは俺も狼人族に姿を変えられるって事だよな!?」
お互い興奮して忘れてしまっているが抱き合ったままである。
「ねぇ!変身してみてよ!」
「おう、ならちょっと離れてくれるか?」
カエデが抱き合った状態から離れてしまう、抱き心地良かっただけに少し残念だが今は変身を試さないとな!
「変身!」
身体が光に包まれて解き放たれると、カエデと同じ狼耳と尻尾が俺についていた。
「「!!!!!」」
カエデが目をキラキラと光らせ、こっちに駆け寄ってくる。
「ご主人様!!狼人族になった感想は!?」
「もふもふきたぁぁぁぁぁぁぁぁ!最っ高だ!!」
まさか自分が狼人族になれるなんて、夢みたいだ!試しに尻尾を動かしてみる。
ふぁさっ!ふぁさっ!
ふあぁぁぁぁぁぁ……憧れの尻尾だぁ……!
「ねぇご主人様、まだギルドに集まるまで少し時間あるし!ご主人様に毛繕いしてあげたいんだけど……いいかな?」
「あぁいいぞ、やってくれ。される側の気持ち良さを味わってみたい」
「でも器用って訳じゃないから期待外れになるかも……取り敢えずやってみるね」
カエデに櫛を渡し、俺の尻尾を手に取り櫛を入れ梳いていく。
「ふおぉ……これは斬新な感覚」
「どう?ご主人様、気持ちいい?」
「あぁ、ゾクゾクする感じが良いな」
スッ、スッっとゆっくり梳いてくれる、カエデ自身も自分の尻尾を梳いていたので慣れたものなのかもしれない。
「おぉ……ハマるのよく分かる気がするぞ」
「ふふ、分かってくれて嬉しい!はい終わり」
「ありがとうカエデ、気持ちよかった。お礼に今日寝る前も梳いてあげよう」
「あぅ、お願いするわ……!」
寝る前に毛繕いする約束をしている内にいつの間にか変身が解けていた、時間制限もしくは意識の問題か?検証する必要がありそうだ。
「そろそろ朝ご飯食べてギルド行こうか」
「うん、ご主人様!」
朝食を頂いて、時間が迫ってきていたのでギルドへ向かう、ギルド内に入ると11名程の人数が集まっていた、3組のPTのようだがまだ集まるのだろうか?
「お、来たな」
ギルドマスターが執務室から出てきた、レイアさんも一緒だ。
「3組の11名と報告者1組2名、これで全員ですね」
「よし、ある程度のことは知っているだろうが念の為説明しておく!先日そこにいる2人PTのコウガがテラー大森林にて奥地に居るはずのスライムが入口付近で見つかったとの報告があった!Fランクで力不足の為、強敵がいた際の対処が出来ないと判断し俺に報告してくれた。Fランクでこうして報連相出来るなら大したもんだろう!そこでお前たちに調査と何かが巣食っていた場合討伐を頼みたい!そして報告してくれた2人には経験として調査に同行してもらう、俺も行くが守りを忘れずに頼むぞ」
事細かに説明するギルドマスター、Fランクで実力不足なのは認めるが堂々と言わなくても……そう思っていると
「チッ、めんどくせぇな!見つけたやつがやりゃ良いものを、しかも守りながらだと?」
「おい、やめろ。冒険者に成り立ての子達に無茶はさせられないだろう、そこは先輩である俺達が支えるべきだ」
「そうよ!このクズスカル!」
「おい!クズ言うなゴラァ!」
何か言い合いしている、レイアさん曰く、あのPTはBランク冒険者3人のチームでクローゼスって名前のPTだそうだ、リーダーの人族スカルが結構難アリだが強いらしい、庇ってくれた男の人が熊人族ジル、女の人が人族ミラリアだと教えてくれた。
ジルさんは熊人族なだけあって身体がごつくて身長も高い、力も強そうだ、ミラリアさんは華奢な体型で身長も小さめだが、他の人に比べてオーラが違う……同じ魔法使いだからそう感じるだけだろうか?
「おいスカル、この依頼受けたからにはしっかり仕事しろよ?」
「女が勝手に受けやがっただけだ!俺は誰にも手を貸さねぇからな!」
ギルマスがやれやれと怒りを通り越して呆れているように見える、腕が立つが故にどう扱うかで困ってるって所か……
「ごめんね2人共、あんなクズスカルなんかほっといていいから!で、君がコウガくんよね?隣の彼女は?」
ミラリアさんが心配そうに声を掛けてくれた。
「私はカエデです、庇ってくれてありがとうございます!」
「いいのいいの!冒険者成り立ては大変だからね。私は魔法使いのミラリア、ミラって呼んで!こっちの熊族がジル、戦士でタンクの役割を担ってくれるわ。もし困った事あれば私かジルに声掛けて!手助けするわよ!」
「あぁ、もし何かあっても俺達が守ってやる、安心してついて来るといい」
ミラさんとジルさんが優しくて安心した、だが何故スカルって人とPT組んでるんだ?ちょっとした疑問が残るが、今は気にしないでおく事にした。
「「ありがとうございます!」」
俺とカエデがお礼をいう、周りの2組PTも俺達を励ましてくれた、スカルって奴以外とは仲良くなれそうだ。
「出発するぞ!」
「「「「おー!」」」」
「チッ……」
ギルドから出て、トライデントの門を通り過ぎる、スカルってやつも何だかんだ言いながら付いて来る、本当に不思議だ……何故ミラさんとジルさんがこんな人について行くんだろうか?こっそり聞いてみた。
「ジルさん、ちょっといいですか?」
「どうした?」
「何故スカルさんと共に冒険者を?」
「やはり気になるか」
「はい、迷惑じゃなければお聞きしても?」
「うん?何の話ー?」
ミラさんも混ざってきた、ジルは少し考えるがすぐに口を開いた。
「ミラ、コウガがスカルと何故一緒にいるか聞いてきているが、どうする?」
「んー話してもいいんじゃない?隠してる訳じゃないし」
「なら話そう、アイツは最後尾だから聞こえんだろう」
俺達は最前列にギルドマスターがいてその後ろを歩いている、スカルは最後尾から少し離れて歩いている。
「俺達は幼馴染だ」
「幼馴染なんですね」
「そうよー悪ガキだったスカルが冒険者になるって言って聞かなくてねぇ、アイツあんな性格だから1人には出来ないと思って、私とジルが仕方なく付き添ってるのよ」
手を広げてやれやれポーズするミラさん、ジルさんが頭に手を当てて溜息をついている。
「俺達も冒険者になる事自体は反対ではない、だがあれだけスカルの性格悪いと頭が痛くなる」
「そうねぇ……ほんとどうにかならないかしら?」
相当問題があるみたいだ……ああいう奴は大きな問題でも起こして粛清させない限り止まらない気がする。
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