巨乳娘シャルロットの魔法薬と料理の時間仕立て

挽肉ベーコン

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第1章 オーク豚の百合嵐風煮込み

第1話風 まず刻め、心に金の玉を

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 百合の球根と白詰草、これを煮込んで最後オークの睾丸を加えて煮る――超煮る。

「先生~睾丸は刻んだ方がいいんスか?」

「刻め、力の限り」

「えっ マジで?」

【巨乳少女シャルロット=デイオールの場合】

 教室内部は異常な臭気が立ち込めていました。今は魔法学園の授業「魔薬精製」の時間です。いつも先生は、最後迄ボク達が何を作っているか教えてくれません。さっき質問していたのはボクの友達のアベル君、こぶし大の玉を嫌そうにナイフで切ろうとしています。

 はて? 何がそんなに嫌なんだろう? ボクは目の前のしわしわの玉を、素早く8つに刻みました。去年亡くなったお母様はあまりゴハンを作ってくれなかったので、ボクは意外と料理が得意なのです。

 (思い出すなぁ……)

 ボクは思い出に浸ります。
 お金が無かった頃――河にウナギの罠を仕掛けに行ったり、お肉屋さんに無料で豚の骨とか譲って貰ったりしたなぁ。百合の球根も、白詰草も食べられるんだよね。骨は油でバキバキになる迄揚げるとカロリーも増えて食べられるようになるのです。豚の骨に残ったお肉は小削ぎ落として叩いて刻んだネギと一緒に団子にします。揚げると美味しいよ?

 (そういえばお肉屋さんのオジちゃん元気かなぁ

 ボクに色々親切にしてくれたお店、肉の「朝立ち」の店長さんを思い出します。いつもお店の名前を大きな声で言ったら、余り物の肉とか骨をくれました。優しい人だったなぁ、いつもヨダレ垂らしてたけど。

 色んな理由で今は貴族になってしまいましたが、小さい頃はお外で食料を調達していました。そんな事を思いながら、材料をビーカーに入れて火に掛けます。でもいっつもボクの作るお薬は上手く出来ません。この授業、実はあまり得意じゃないだよね。

 あ、申し遅れました。
 ボクは、シャルロット=デイオールって言います。こんな喋り方だけど女の子で、魔法学院1年生ピリオドです。背は小さいですが胸が大きいみたいで困っています。

(何で男の子はお胸が好きなだろう?)

 そういえば魔法戦闘の先生にも胸の事を言われたなぁ。恥ずかしかったけど……フフフでした。

ボクの隣にはお友達が座っています。


【女友達テッサ=ベルの場合】

 アタシの横でシャルロットが何かニヤけてるな。これは変な妄想をしてる時の顔だ。オークの睾丸を瞬く間に8つに刻んだ後、急にニヤケ出した。おっとりしてるクセに意外と手際が良いな。もしかして女子力高いのか? 可愛くて女子力も高くて乳もデカイのか……何か腹立ってきたな。

(う~ん……この玉……)

 この娘の事だからマンゴーを飾り切りにしてる感覚なんだろうけど。

(アンタそれ……オークのゴールデンボールよ?)

 解ってないんだろうなぁ……机に置かれる乾燥もしてないキモい球体を見据え、アタシは親友を見ていた。

 アタシはテッサ=ベル――褐色の肌にシルバーの髪、シャルロットの親友をやってて、この娘の事はシャルって呼んでる、理由は長いから。ここトロンリネージュ魔法学園は王都で一番大きな施設であり登竜門だ。この国の貴族は全員ここを卒業しなければ良い職に付けない。

 アタシの家は貧乏なんで何としても良い成績で卒業しなければいけない、そしてこの授業は必須科目だ。じゃなきゃこんなキモい授業絶対出ない。ある種これ、公的なセクハラじゃない? 何で睾丸? そして百合の球根――調合している魔薬の効力に不安しか感じない。アタシは嘆息して後ろの席に座る、魔法に詳しいセドリックをチラ見した。


【男友達セドリック=ブラーヌの場合】

(フッ……講師も粋な薬を造らせますね)

 既に調合の終えたビーカーを煮立たせながら微笑む。これは霊薬「ユリ豚嵐」その真価を試せる時が来ようとは――この薬の効力を知っていた僕は期待に胸を膨らませます。しかしこの薬は煮沸時間と調合が非常に難しい。

(僕以外は、きっと失敗するでしょうね)

 一度シャルロットさんの為に作って差し上げようとした時は失敗しましたが、今回の出来は申し分ない――完璧です。特に材料の一つ、四つ葉の白詰草が手に入りにくい、これの形が重要なのです。大きすぎてもダメですし、小さすぎても望みは叶いません。本来「森の豚さん」という伝説の動揺から創られたこの薬の効力は――エロ。そうですエロなのです。

 この薬を生徒に造らせるとは……この教師只者ではないですね。僕は尊敬の眼差しを講師に向ける。名をリーザ=アヤノコウジ講師――この女性は魔導師ではないですが、魔法薬のエキスパートにして学園に就任することになった奇人。時々出る武将を思わせる口調と、男性をゴミとしか思っていないその眼光――やはり只者ではない。僕は鋭い眼で講師を見据えた後、麗しのシャルロット嬢に視線を送ります。

(男セドリック――貴方の新たな扉を開いて見せましょう)

 しかし親友のアベルはダメそうですね。隣にいる僕の親友は調合どころか金の玉を切り刻む所で止まっています。僕と同じくしてシャルロットさんに好意を持つ男アベル=ベネックス――どうせ自分のを切られてるみたいで、下腹部に違和感を感じているのでしょう。まだまだ陰部の扱いに慣れてないと見えますね……まだ青い。

 今回は譲ってもらいますよ――親友よ。


【男友達アベル=ベネックスの場合】

 下手な質問をするんじゃなかった……俺は眼前に置かれるオークの金の玉を見た。あまりのサイズに少々自信を消失させながら思う。

(マジでこれを切り刻むのか……)

 下腹部に痛烈な違和感を感じながらナイフをとるが――き、切れねぇ。こんな立派な玉を刻むなんて無粋な真似は……俺には出来ねぇ。さぞ名のあるオークだったに違いない、何せ1つでコブシ大だ。
 
 俺の3倍、いやそれ以上か!? そして赤い、生前はさぞ素早く動けたに違いない。どうする、どうする俺、良いのか? 人生の先輩を失ってもいいのか? その時リーザ先生が、ドブの赤ミミズを見るような眼で俺に言った。

「出来ないとなんじ――単位どころじゃないから」

 俺は真っ二つに両断した。
 あああああぁぁぁ――半分になってしまった。そのまま砂肝の焼き鳥並みに丁寧に分ける。

 スマン俺の力が足りなかったばかりにぃぃ! お前のことは忘れないぜ戦友よ。 涙を流す俺に、何故か先生はゾクゾク高揚したような顔だ。この女只者じゃねぇ……Sか、Sなのか!?

 教室に甲高い声が響いた。

「やってられませんわ!」

 こんな事、貴族のすることではございませんわ! 叫んだアイツは……セレナ=クライトマンか、同じ上級貴族のシャルロットを目の敵にしているクラス委員。セレナが先生に食って掛かってるな。相変わらずウルサイ女だ。

「こ、こんなもの触れられる訳ありませんわ!」

「ん~? でもこういう学科だからの」

「だってこれ……き、き、きん」

「金の球だね? 睾丸だね?――はいもう一度」

 やはりSなのか? リーザ先生は嬉しそうだ。あ、遂にセレナがキレた。あの女すぐキレるからなぁ……1回魔法食らった事を思い出した。

「ぶぶぶぶ無礼者ーーー!」

 おいおい――セレナは自分の机ごとブッ壊して氷の弾丸を射出した。周りの生徒は即避難、流石慣れている。そしてリーザ先生は研究者とは思えない動きで弾丸を全て笑いながら躱している。只者じゃねぇ。

 その時だ――事件が起こったのは。

 魔法の衝撃で吹き飛んだオークの睾丸が、弧を描いて飛翔――シャルロットの顔にペチッ! 軽い音と共に直撃――そのままあの大きな胸に乗っかった。

 その瞬間俺は、全身の毛が逆立つ衝撃に駆られる。

「セレナァァっクライトマン! お前ぇぇ!」

 許さんぞ! あの汚れを知らないシャルロットの顔に金の玉をぉ! 叫んだ瞬間、隣のセドリックが視界に入った。親友はシャルロットを見て固まっていた。

(お、お前って奴は……何て)

 何てエロい顔してんだ。

 その時、前の席のテッサは幼なじみの顔を見て思った。

(アベル何てエロい顔してんの……キモい)

 これが事件の始まりだ。
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