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重なる白銀色*
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「おかえり、ティアナン」
「ネイト」
空から降り立ち翼が畳まれる様は何度見ても惚れ惚れする。夕焼けも夜空も、今のような昼の空にも似合う。数歩進むうちにその巨体が解けて、人の形になる。まっすぐ屋根の下に入ってきた彼におかえりのキスをする。綺麗な顔が近づいて触れ合うのはまだ慣れない。これだけで熱っぽくなって、なんというか――腰が抜けそう。
「っ……?」
そんなことを考えていたら、ティアナンの舌が口元を舐めていった。これまでと違う雰囲気を感じて体が硬くなる。あ、これ、もしかして、今日? さっき確認したばかりで、心の準備をしきってないのに――
見上げると、体の奥まで見透かすような銀色の双眸があった。何か言いたかったがすぐには声が出てこない。
「そろそろ、よいな。――塒の用意は済んでおるな?」
「はい、勿論にございます」
言われて答えたのはフェアリーたちだ。俺はただ、軽々抱き上げるドラゴンの腕に従うだけだった。
「ティアナン――」
俺の為に柔らかな布団が広げられた寝室に寝かされる。また唇が舐められる。彼の手が体を這い、服を脱がされる。この服、脱げていくのも容易い。あっという間に裸になっている。もうこれは間違いない、今日、彼に抱かれる。
「貴方も脱いで……」
脱がせた手を握って止め、見上げて願う。
瞬いたティアナンは、ああ、と気づいた声を上げ自分の服も脱いだ。まだ明るい時間だから、窓からの光だけで十分よく見えた。白く滑らかな肌が続く体に見惚れる。
「これでよいか?」
笑って首を傾げると銀髪が裸体の上をさらさら流れる。とんでもなく綺麗。どうにか一度頷くと、笑う唇で口づけられる。舌が入ってくる深いキスに痺れた。
「ぁ」
ティアナンの手が肩から胸へと撫で下ろす。爪が掠めるのに、体が跳ねて声が出てしまった。
恥ずかしい。見れば寒くもないのに乳首はつんと尖っていた。ティアナンもそれを見つけて、もう一度爪で掻いて、指で摘まむ。
「ぁん、ん、や、待って」
「ん、――案外硬いな。ここは。気持ちよいのか? 子に乳を授ける為の器官だろう」
「お、俺は男だから――ッ」
彼らの体には無いものなのに――むしろ俺の体にそれがあるのを面白がって触れる。言って舐められるとじんじんとする。勿論何も出ないし、男なのにこんなに気持ちいいものなのかも分からないけど――きもちいい。今まで経験がない俺は女性にそうする側ばかり考えていたが、ずっと焦がれていた人に触れられると堪らなくて変な声が出る。そうするとまた面白がって捏ねくりまわされる。肌が段々敏感になり、体の中もむらりとしてくるのが分かる。もっとちゃんと相手をしたいのに何も考えられなくなる。自分は何したらいいのか分からない。
「や、ティ、」
そうして触られていたのはまだ体の上側だけだったが、急に握りこまれて身が竦む。俺のものは完全に勃起していた。大きな白い手の中で震えている、自分の体の色が生々しい。
「こうして我に欲情するところを見られるのは、体が育った恩恵だな」
ティアナンが笑う。欲情、なんて言われて恥ずかしくなる。そうだけど。俺は彼が大好きだから、欲情だってする。
「……貴方は……?」
ちゃんと俺に興奮するだろうか。彼には性器がないから分からない、と思ったけれど。
「ここにあるぞ、触れてくれ」
手を導かれて、触れる。彼の体。一気に心臓が早く、息が荒くなっていくのを感じながら恐る恐る撫でる。少し盛り上がった中心に一筋、その奥がある。
「中だ。触れてくれ、我が伴侶」
押されて、指を沈める。体内の熱さ、少しぬるっとする。
「うん、そうだ、そのまま撫でて――お前のものと同じだ」
気持ちよくなってほしくて、経験も何も無いなりに必死に愛撫した。ティアナンの息も熱くなっていく感じがするのが嬉しい。ちゅ、とキスをして、しながら擦る。
「ネイト……」
うっとりと名前を呼ぶ声に恍惚とした。幸せだ。
指だけじゃなく、掌を擦りつけるようにしてまた中に触れる。そっと濡れたところの形を確かめて、すぐそこに何か肉の壁があるのを知る。ただの孔じゃない。――していると段々、盛り上がってきたみたいだ。押される感じがして、出てくる――確かに人とも似た物が勃起してくる手ごたえが――いや、いや?
「っ……え」
俺の掌を押しのけるようにして出てくるものはむくりと擡げてまだ膨らむ。視線を落とすと、舌のような質感で濡れた赤色が見えた。
ぴたりと俺のものに並べられるそれはとてもではないが、人のものじゃない。どちらかといえばそう、水棲馬の繁殖を見学しに行ったときの、あれ――
嘘だろ。
これが?
「ティアナン、もう少し、人の形に寄れたりは……」
「怖気づくことはない。もう受け入れられるはずだ」
「いや、」
無理無理無理無理。大きい。絶対見るからに入らない。ああいや、そんな顔で見つめられたら……拒否できるわけが……
「ほら、尻をこちらへ」
容易く俺を俯せにひっくり返した手が、今度は尻のほうに触れた。入らないはずの穴を揉んで、広げて――それが押し当てられる。熱い。ひっと息が漏れて、逃げかけた。
「ネイト」
けれど呼ばれてしまって、許した。怖くても彼と愛し合いたい。俺はずっと待っていた。
「あ、あっ……」
押し上げられる、入ってくる、俺の中に、ティアナンが。熱い物が、深く、腹を貫く。シーツを握りしめた。
「はい、ってるぅ……っ」
やっぱり恐ろしくて声を上げると、ティアナンが頭を撫でてくれた。その優しさと尻を広げてくる凶暴さが一緒なことに混乱する。
でも、でも好きな人としてる。これが欲しかった。こうやって愛し合いたかった。涙が溢れる。体も興奮したままで、のしかかられてシーツと擦れると快感が走る。
振り返り確かめた彼の姿はとても美しく、銀色が綺麗で、燃えるような色の角も綺麗で、触れたいけど今は少し遠い。
「ティアナン――あいしてる、」
触れる代わりに口にすれば、笑顔が返ってきた。ときめくと共に入った物を締めつけてしまって、その存在感に喘ぐ。――まだ奥まで入る。
「っうあ――! あっっ!」
突かれて、視界が白く散った。触りもせずにイった。押し出されて溢れるみたいなイき方で精液が出てきたのが分かった。でも萎えない。身じろぎ擦りつけた胸が、まだティアナンの触り方を覚えていて気持ちいい。ぜんぶきもちいい。
何度も突かれてイきながら、最後まで満たされる。もう俺の意思ではどうにもならないような体の中まで捻じ込まれて、ティアナンでいっぱいだ。
「ようやく入った」
そう言うから、安心したのに。ティアナンはそこからだった。
「ん……! ぅう、あッ――ぅんん!」
抜け――
「うああっ……!」
引っ張られ、突き上げられ、体の中を捏ねて作り変えるみたいな動き。後ろから抱きしめ寄り添う体を感じて幾度目か果てた俺は、腹の圧迫感に堪らず漏らしていた。ティアナンの動きに合わせて噴き出す熱いものが精液に濡れたシーツをびしゃびしゃにしていくのを、恥ずかしいと感じる余裕もあまりなくて。ティアナンも全然止まってくれなくて、むしろ段々激しくなる。
その動きで、空っぽになるまで何度もイった。顔もぐちゃぐちゃで、もう、何も出ない、助けて、と言う頃にやっとティアナンも達した。
「ふうっ……」
「あっ、あ――っ」
脈打つのを感じる。くらりとする意識でも、中に注がれているのが分かる。俺が出したもの全部よりきっと多かった。苦しい。まだ入ったままの隙間から漏れてくる感じがして、締めようとしてももう締まらない。でもまだ止まらない。苦しさにちかちかする。そして――
「っや……あ、あぁ……」
ティアナンが抜け出ていくと、抑えがきかなくていっぺんに噴き出した。悲鳴も弱く、どこにも力が入らない。前も後ろも全部漏らす感覚と共に、俺は意識を手放した。
目が覚めると彼の体の上に抱きしめられていた。胸がいっぱいになる。こういうのが欲しかった。夢のよう。……夢じゃないよな? さっきのも。
二人とも裸のままだが、あんなに色々出したのに気絶している間に片付けが済んだのか体もベッドも全然汚れてなくて――そっと尻を探ってみる。ふ、と息が漏れる快感が突き抜けていったが、全然、恐ろしいことにはなってない。見ていたティアナンが笑った。
「平気だろう? お前はもう竜と番ったのだから、そういう風になる」
「そっか……いやでも、かなり大変ではあったんだけど……?」
尻は大丈夫そうだが、腰が抜け足は萎えている。手だってちょっと震えてる。それにしてるときは……滅茶苦茶になって、それになんか、恥ずかしいことが沢山――
全部見られた。俺は全然、後ろからだしティアナンを見る余裕なかったのに。
「泣きじゃくって漏らしていたものな。育ったと思ったが幼子のようだったなあ」
銀の目が笑む。揶揄い撫でまわす手に、かーっと体が熱くなる。
「こっちは腹が押しつぶされてるんだよ! あんなに……」
あんな物を入れられて、注ぎ込まれて、出すなっていうほうが無理だ。ドラゴンはどうか知らないけどさ!
何もできなくて下手だったとか、漏らして汚いとか、ティアナンが嫌がってないみたいでそれはよかったが。居た堪れなくて顔を伏せる。抱えられてあんまり動けないのでティアナンの胸だ。
「愛いなあお前は。顔を上げろ。酒をやろう」
声と頬を擽る手に促されて見れば、顔が近い。キスされて、口移しで甘い物が入ってくる。ちょっと驚いたが飲み込めば体が少し楽になった。数回飲まされた。優しくて甘くて、気持ちまでとろとろしてくる。
「……お前が慣れるまでは人の形がよかろうな」
ティアナンが呟く。人の形――と、ドラゴンの形があるのか。
「……慣れるの?」
「十年もすれば馴染むかな」
あれに慣れるのかあ、……十年は大変なのかあ。俺には長いけど今の言い方、百年がちょっとの彼にとってはもう瞬く間なのかもしれない。
「多くするほど馴染むと聞く」
夜の営みを多く、と言われると恥ずかしさもある。でもティアナンとならいっぱいしたい。もっと触れていたい。彼のすべてを知り尽くしたい。
思って、彼の顔にも手を伸ばす。角に触れると表面の凹凸が分かり、石か硬い木のような質感だが温かい。
「発情期があるって聞いたんだけど、それはいつまで?」
「それは二週間ほどだが。――人はいつでも発情できるのであろう。案ずるな、我もお前の為に努める」
「え」
「何も出来ぬわけではないからな。ただ子を成すのに適する時期があるというだけだ」
そうかまず二週間……と思ったのに、張りきる笑顔のティアナンに何も言えなくなる。確かに人間には時期は関係なく、月に何回いや週に何回はするのが夫婦の普通だとか色々聞いた。だがさっきのようなあんな凄いのはそんなペースでして大丈夫なのか。
……多くするほど彼に慣れてよいと言うならそれはもう、頑張ってついていくしかない。
「ネイト、愛しいそなた。今夜はどう過ごそうか」
そう囁く彼が愛しくて、とても満たされて幸福だ。彼にもそう思ってほしいと指輪をした手を重ねて、その耳に囁き返した。
「ネイト」
空から降り立ち翼が畳まれる様は何度見ても惚れ惚れする。夕焼けも夜空も、今のような昼の空にも似合う。数歩進むうちにその巨体が解けて、人の形になる。まっすぐ屋根の下に入ってきた彼におかえりのキスをする。綺麗な顔が近づいて触れ合うのはまだ慣れない。これだけで熱っぽくなって、なんというか――腰が抜けそう。
「っ……?」
そんなことを考えていたら、ティアナンの舌が口元を舐めていった。これまでと違う雰囲気を感じて体が硬くなる。あ、これ、もしかして、今日? さっき確認したばかりで、心の準備をしきってないのに――
見上げると、体の奥まで見透かすような銀色の双眸があった。何か言いたかったがすぐには声が出てこない。
「そろそろ、よいな。――塒の用意は済んでおるな?」
「はい、勿論にございます」
言われて答えたのはフェアリーたちだ。俺はただ、軽々抱き上げるドラゴンの腕に従うだけだった。
「ティアナン――」
俺の為に柔らかな布団が広げられた寝室に寝かされる。また唇が舐められる。彼の手が体を這い、服を脱がされる。この服、脱げていくのも容易い。あっという間に裸になっている。もうこれは間違いない、今日、彼に抱かれる。
「貴方も脱いで……」
脱がせた手を握って止め、見上げて願う。
瞬いたティアナンは、ああ、と気づいた声を上げ自分の服も脱いだ。まだ明るい時間だから、窓からの光だけで十分よく見えた。白く滑らかな肌が続く体に見惚れる。
「これでよいか?」
笑って首を傾げると銀髪が裸体の上をさらさら流れる。とんでもなく綺麗。どうにか一度頷くと、笑う唇で口づけられる。舌が入ってくる深いキスに痺れた。
「ぁ」
ティアナンの手が肩から胸へと撫で下ろす。爪が掠めるのに、体が跳ねて声が出てしまった。
恥ずかしい。見れば寒くもないのに乳首はつんと尖っていた。ティアナンもそれを見つけて、もう一度爪で掻いて、指で摘まむ。
「ぁん、ん、や、待って」
「ん、――案外硬いな。ここは。気持ちよいのか? 子に乳を授ける為の器官だろう」
「お、俺は男だから――ッ」
彼らの体には無いものなのに――むしろ俺の体にそれがあるのを面白がって触れる。言って舐められるとじんじんとする。勿論何も出ないし、男なのにこんなに気持ちいいものなのかも分からないけど――きもちいい。今まで経験がない俺は女性にそうする側ばかり考えていたが、ずっと焦がれていた人に触れられると堪らなくて変な声が出る。そうするとまた面白がって捏ねくりまわされる。肌が段々敏感になり、体の中もむらりとしてくるのが分かる。もっとちゃんと相手をしたいのに何も考えられなくなる。自分は何したらいいのか分からない。
「や、ティ、」
そうして触られていたのはまだ体の上側だけだったが、急に握りこまれて身が竦む。俺のものは完全に勃起していた。大きな白い手の中で震えている、自分の体の色が生々しい。
「こうして我に欲情するところを見られるのは、体が育った恩恵だな」
ティアナンが笑う。欲情、なんて言われて恥ずかしくなる。そうだけど。俺は彼が大好きだから、欲情だってする。
「……貴方は……?」
ちゃんと俺に興奮するだろうか。彼には性器がないから分からない、と思ったけれど。
「ここにあるぞ、触れてくれ」
手を導かれて、触れる。彼の体。一気に心臓が早く、息が荒くなっていくのを感じながら恐る恐る撫でる。少し盛り上がった中心に一筋、その奥がある。
「中だ。触れてくれ、我が伴侶」
押されて、指を沈める。体内の熱さ、少しぬるっとする。
「うん、そうだ、そのまま撫でて――お前のものと同じだ」
気持ちよくなってほしくて、経験も何も無いなりに必死に愛撫した。ティアナンの息も熱くなっていく感じがするのが嬉しい。ちゅ、とキスをして、しながら擦る。
「ネイト……」
うっとりと名前を呼ぶ声に恍惚とした。幸せだ。
指だけじゃなく、掌を擦りつけるようにしてまた中に触れる。そっと濡れたところの形を確かめて、すぐそこに何か肉の壁があるのを知る。ただの孔じゃない。――していると段々、盛り上がってきたみたいだ。押される感じがして、出てくる――確かに人とも似た物が勃起してくる手ごたえが――いや、いや?
「っ……え」
俺の掌を押しのけるようにして出てくるものはむくりと擡げてまだ膨らむ。視線を落とすと、舌のような質感で濡れた赤色が見えた。
ぴたりと俺のものに並べられるそれはとてもではないが、人のものじゃない。どちらかといえばそう、水棲馬の繁殖を見学しに行ったときの、あれ――
嘘だろ。
これが?
「ティアナン、もう少し、人の形に寄れたりは……」
「怖気づくことはない。もう受け入れられるはずだ」
「いや、」
無理無理無理無理。大きい。絶対見るからに入らない。ああいや、そんな顔で見つめられたら……拒否できるわけが……
「ほら、尻をこちらへ」
容易く俺を俯せにひっくり返した手が、今度は尻のほうに触れた。入らないはずの穴を揉んで、広げて――それが押し当てられる。熱い。ひっと息が漏れて、逃げかけた。
「ネイト」
けれど呼ばれてしまって、許した。怖くても彼と愛し合いたい。俺はずっと待っていた。
「あ、あっ……」
押し上げられる、入ってくる、俺の中に、ティアナンが。熱い物が、深く、腹を貫く。シーツを握りしめた。
「はい、ってるぅ……っ」
やっぱり恐ろしくて声を上げると、ティアナンが頭を撫でてくれた。その優しさと尻を広げてくる凶暴さが一緒なことに混乱する。
でも、でも好きな人としてる。これが欲しかった。こうやって愛し合いたかった。涙が溢れる。体も興奮したままで、のしかかられてシーツと擦れると快感が走る。
振り返り確かめた彼の姿はとても美しく、銀色が綺麗で、燃えるような色の角も綺麗で、触れたいけど今は少し遠い。
「ティアナン――あいしてる、」
触れる代わりに口にすれば、笑顔が返ってきた。ときめくと共に入った物を締めつけてしまって、その存在感に喘ぐ。――まだ奥まで入る。
「っうあ――! あっっ!」
突かれて、視界が白く散った。触りもせずにイった。押し出されて溢れるみたいなイき方で精液が出てきたのが分かった。でも萎えない。身じろぎ擦りつけた胸が、まだティアナンの触り方を覚えていて気持ちいい。ぜんぶきもちいい。
何度も突かれてイきながら、最後まで満たされる。もう俺の意思ではどうにもならないような体の中まで捻じ込まれて、ティアナンでいっぱいだ。
「ようやく入った」
そう言うから、安心したのに。ティアナンはそこからだった。
「ん……! ぅう、あッ――ぅんん!」
抜け――
「うああっ……!」
引っ張られ、突き上げられ、体の中を捏ねて作り変えるみたいな動き。後ろから抱きしめ寄り添う体を感じて幾度目か果てた俺は、腹の圧迫感に堪らず漏らしていた。ティアナンの動きに合わせて噴き出す熱いものが精液に濡れたシーツをびしゃびしゃにしていくのを、恥ずかしいと感じる余裕もあまりなくて。ティアナンも全然止まってくれなくて、むしろ段々激しくなる。
その動きで、空っぽになるまで何度もイった。顔もぐちゃぐちゃで、もう、何も出ない、助けて、と言う頃にやっとティアナンも達した。
「ふうっ……」
「あっ、あ――っ」
脈打つのを感じる。くらりとする意識でも、中に注がれているのが分かる。俺が出したもの全部よりきっと多かった。苦しい。まだ入ったままの隙間から漏れてくる感じがして、締めようとしてももう締まらない。でもまだ止まらない。苦しさにちかちかする。そして――
「っや……あ、あぁ……」
ティアナンが抜け出ていくと、抑えがきかなくていっぺんに噴き出した。悲鳴も弱く、どこにも力が入らない。前も後ろも全部漏らす感覚と共に、俺は意識を手放した。
目が覚めると彼の体の上に抱きしめられていた。胸がいっぱいになる。こういうのが欲しかった。夢のよう。……夢じゃないよな? さっきのも。
二人とも裸のままだが、あんなに色々出したのに気絶している間に片付けが済んだのか体もベッドも全然汚れてなくて――そっと尻を探ってみる。ふ、と息が漏れる快感が突き抜けていったが、全然、恐ろしいことにはなってない。見ていたティアナンが笑った。
「平気だろう? お前はもう竜と番ったのだから、そういう風になる」
「そっか……いやでも、かなり大変ではあったんだけど……?」
尻は大丈夫そうだが、腰が抜け足は萎えている。手だってちょっと震えてる。それにしてるときは……滅茶苦茶になって、それになんか、恥ずかしいことが沢山――
全部見られた。俺は全然、後ろからだしティアナンを見る余裕なかったのに。
「泣きじゃくって漏らしていたものな。育ったと思ったが幼子のようだったなあ」
銀の目が笑む。揶揄い撫でまわす手に、かーっと体が熱くなる。
「こっちは腹が押しつぶされてるんだよ! あんなに……」
あんな物を入れられて、注ぎ込まれて、出すなっていうほうが無理だ。ドラゴンはどうか知らないけどさ!
何もできなくて下手だったとか、漏らして汚いとか、ティアナンが嫌がってないみたいでそれはよかったが。居た堪れなくて顔を伏せる。抱えられてあんまり動けないのでティアナンの胸だ。
「愛いなあお前は。顔を上げろ。酒をやろう」
声と頬を擽る手に促されて見れば、顔が近い。キスされて、口移しで甘い物が入ってくる。ちょっと驚いたが飲み込めば体が少し楽になった。数回飲まされた。優しくて甘くて、気持ちまでとろとろしてくる。
「……お前が慣れるまでは人の形がよかろうな」
ティアナンが呟く。人の形――と、ドラゴンの形があるのか。
「……慣れるの?」
「十年もすれば馴染むかな」
あれに慣れるのかあ、……十年は大変なのかあ。俺には長いけど今の言い方、百年がちょっとの彼にとってはもう瞬く間なのかもしれない。
「多くするほど馴染むと聞く」
夜の営みを多く、と言われると恥ずかしさもある。でもティアナンとならいっぱいしたい。もっと触れていたい。彼のすべてを知り尽くしたい。
思って、彼の顔にも手を伸ばす。角に触れると表面の凹凸が分かり、石か硬い木のような質感だが温かい。
「発情期があるって聞いたんだけど、それはいつまで?」
「それは二週間ほどだが。――人はいつでも発情できるのであろう。案ずるな、我もお前の為に努める」
「え」
「何も出来ぬわけではないからな。ただ子を成すのに適する時期があるというだけだ」
そうかまず二週間……と思ったのに、張りきる笑顔のティアナンに何も言えなくなる。確かに人間には時期は関係なく、月に何回いや週に何回はするのが夫婦の普通だとか色々聞いた。だがさっきのようなあんな凄いのはそんなペースでして大丈夫なのか。
……多くするほど彼に慣れてよいと言うならそれはもう、頑張ってついていくしかない。
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