【完】 恋した博士に名前を覚えてもらえるまで

Bu-cha

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「なにそれ?」



「僕は・・・身体だけの関係だった?
23歳の時、それに変えた?」



「・・・23歳の時じゃない。
最初から、身体だけの関係だったでしょ?」




そう答えると、“イチ”が凄い驚いた顔をして・・・




驚いた顔をして・・・





涙を、流した・・・。






“イチ”が泣いているところを、私は初めて見た・・・。






泣くのはいつも、私ばっかりだったから。







「最初から・・・?
最初からって、最初からって、どこから?」




「そんなの、最初から。
初めて性行為をした日から。」




「そこから・・・既に、僕達は身体だけの関係だった・・・?」




「私だって、知らなかった・・・。
何ショック受けた顔してるの?
予想も出来なかったし、ショックだったのは私なんだけど。」





今更こんな昔の話をされ、その時のことを思い出して涙が流れてきた。
抱き締めていたクマのぬいぐるみを、少し強く抱き締める。






「赤ちゃん、出来なかったから・・・。
あの時も、妊娠したら結婚するって・・・“イチ”は言ってた。
避妊具つけてたけど、私は“イチ”がそう言ってくれたのは嬉しかった。
でも、避妊具つけてたから、妊娠出来なかった。」






クマのぬいぐるみを、見下ろす・・・。







「“イチ”が言った・・・。
幼なじみの“二葉”さんに。
あの時も、私のことは“彼女じゃない”って。
私の19歳の誕生日から、避妊具してだけど性行為しまくってた私のことを、“彼女じゃない”って。」






泣きながら、“イチ”を見る。







「デートもしたことなかった。
連絡先も教えてくれなかった。
いつも、会いに行くのは私からだった。
性行為を誘うのも、毎回私からだった。
それでも、私は“彼女”なんだと思ってた。」






クマのぬいぐるみに、私の涙が次々に落ちていく。








「“彼女”に出来ないなら、あの時・・・性行為して欲しくなかった。
“慰めて”って言ったけど、“彼女”に出来ないなら、断って欲しかった。
でも、後から思い返すと・・・“イチ”は乗り気じゃなかった。
“イチ”はいつだって、乗り気じゃなかった・・・。」











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