【完】 恋した博士に名前を覚えてもらえるまで

Bu-cha

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「頭痛い・・・っ」



翌朝、イチに腕枕をされながら頭を抱える。
イチはそんな私を見ながら笑っていて・・・。



そして、どんどん冷静になってくる・・・。



ゆっくりと起き上がり、ベッドから立ち上がる。



「シャワー、借りる。」



「うん。」



イチの方を見ることなくユニットバスに入り、裸のままシャワーを浴び・・・
シャンプーもボディーソープもなくなりそうなことに気付く。



そんなことを気にしてしまう自分にイライラしながら、ユニットバスの中にある洗面台で・・・ピンク色のドライヤーで髪の毛を乾かしていく。



このドライヤーが、凄い。
うちにあるドライヤーとは比べ物にならない。
艶々でサラッサラになる。
久しぶりにそれを実感しながら、ユニットバスを出た。




そして、着てきた服をまた着ていく。
先輩から貰った服・・・。




化粧ポーチは持っていなかったけど、教育担当の先輩がプレゼントしてくれた婚活リップだけは持っていた。




そのリップを唇に塗っていく。
少しだけ、“自分”を取り戻したような気がした。




その姿でイチのいる部屋に戻り、隅に置いた鞄を取りに行く。




「昨日は、ごめんね。」




そう言いながら鞄を取ろうとした時・・・




見えた・・・。




見えた・・・。




近くにあったゴミ箱の中・・・




あのクマのキャラクターの物・・・




昨日、イチが私に“誕生日おめでとう”と言って差し出した物・・・




それが、ゴミ箱に捨ててあった・・・。





「これ、捨てるの?」




ベッドから起き上がったイチに聞く。
イチはゴミ箱をチラッと見て・・・困ったように笑う。




「社会人になったのに、そんなのプレゼントしようとしてごめん。
何が、欲しかったんだろう・・・。」
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