【完】 恋した博士に名前を覚えてもらえるまで

Bu-cha

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「妊娠したら、結婚しようと・・・ミツはよく言っていたから。
そして、あの日も・・・そう約束したから。」



「予想も予測も出来るのに・・・。
イチは、予想も予測も・・・出来るのに。」



「出来る。それを専門で研究しているから。
でも、人の言葉の本当の意味や裏側を予想したり予測するものではない。」




イチは涙を拭いてから、笑った。




「僕は、欠けているんだ。
そんなことも分からないくらいに、欠けているんだ。
ミツの本当の名前を覚えられないくらいに、欠けているんだ。」






そうを言ってから、俯いた・・・。






そして・・・






また、あれを見た・・・。







私の大嫌いな女が書いた文字を。







私も、それを見る。







そして、笑った・・・。







大笑いするくらい、笑った・・・。







その文字を見ながら、頷く。







“それでも、諦めない”







私はそんなことを、思ったこともなかった。







だって、諦めなければいけないことが多すぎた。






泣いたって叫んだって、変わらないことが多すぎた。






だから、いつだって諦めてきた。







諦めてきた・・・。







諦めてばかりの、人生だった・・・。







でも、あの文字を見て・・・







今なら、分かる・・・。







確かに凄い文字なのだと、分かる・・・。
















それを思いながら・・・







思いながら・・・


















言った・・・


















「「それでも、諦めない。」」
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