【完】幼なじみの小太郎君が、今日も私の眼鏡を外す

Bu-cha

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「あ、お姉さん!」



数日後、兄貴に聞き出した女との待ち合わせ場所に、俺が兄貴より先に到着した。
兄貴は5分前行動の男と知っているから。



さっきまで少し気を抜いたような顔で立っていた女は、俺に少し驚いた後に上品な顔で笑った。



「小太郎君だよね?
凛太郎さんにソックリだね?」



「うん、よく言われます。」



そう答えて、スマホを取り出した。



「連絡先、交換してくれませんか?」



「・・・いいよ。」



連絡先を交換しながら、言う。
凛太郎として、でも奥底に俺を少し残して。



「なんか・・・女の子のタイプも兄貴と同じかもしれないです。」



「・・・え~、そうなんだ?」



「俺、女の子と付き合ったことなくて。」



「そうなんだ?格好良いのにね!!」



「この前お姉さんを見て、凄い気になっちゃいました。」



女が嬉しそうな顔で笑っている。



「今度、俺とも会ってくれませんか?」



俺は、詐欺師だと思っている。
凛太郎として、奥底に俺を少し残すと・・・
俺は詐欺師になれた。



それで、親父の会社で営業の成績を伸ばしまくっている。
俺は、詐欺師なのだと思った。



いつか、中学の同級生の女に心配をしたことがある。
“詐欺師”だと何度も連呼をして、その女に心配をしたことがある。
その女の家は俺の家よりも大金持ちだったから。



あんまり話したことはないけど、良い奴で・・・頭に鳥の巣をのせていて、昔の真知子みたいで・・・。
勝手に心配をしていた・・・。



でも、俺が詐欺師だった・・・。



俺が、詐欺師だった・・・。
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