【完】この夏、人生で初めて海にいく(カットページ掲載済2023.5.30)

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記憶にある限り、人生で初めて“おとにいちゃん”に“心を開いた”。



なのに・・・



『何の話かと思って身構えてたらそんな話かよ！！
そんなの明が中学の頃からだろ！？
・・・マジで何の話かと思っただろ、おっかねーことすんなよ。』



「え・・・っ知ってたの！？」



『中学の時、あんなにオーシャンオーシャン言ってベッタリしてたら誰でも分かるだろ。』



「そんなだった・・・？」



『今さら何の話かは知らねーけど、真坂も明が自分のこと好きだって知ってるからどうにかなるだろ！？』



「え・・・！？オーシャンも知ってるの！？」



『あんなにオーシャンオーシャンってベッタリして、今さら何言ってるんだよ。』



「そこまでだった・・・！？
・・・でも、オーシャンに“女友達”って言われてるんだけど。
その“女友達”も終わらせようとされてるし～。」



『・・・お～、あいつの“女友達”になったのか。
すげーじゃん、そんなミスになりそうなことさせたのか。やったな！！！』



と、人生で初めて“おとにいちゃん”に心を開いたあたしに、“おとにいちゃん”はこんな感じで・・・。



涙も引っ込み、普通に話してしまっている。



「“おとにいちゃん”、知ってるかな～？
オーシャンの恋愛のこと・・・。」



『それ俺に聞くのかよ！？』



「だって、“おとにいちゃん”に聞くしかないから～！
オーシャンに聞けないでしょ、真坂部長なのにまた死んでる空気出してるしさ～。
あんなに死んだ空気出すなら自分が“ゲイ”だって言わなきゃ良かったのに・・・。」



『・・・は？
あいつ“ゲイ”なわけねーだろ。
そんなの空気読めば一発で分かるだろ、どうしたんだよ？』