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椅子に座り、どんどん赤くなってくる両手を握り締め、それを眺める・・・。
「見せて・・・?」
ゆっくり顔を上げると、息を切らした藤澤さんが・・・でもあまり汗はかいていなくて・・・私は少しだけ笑った。
「やっぱり・・・走り慣れてるからですかね?」
そんな私を不思議そうな顔で見詰めた後、私の手に視線を移す。
そして苦しそうに顔を歪めた後、私の隣に座った。
「診察、まだ?」
「はい、12時半ギリギリの受付だったのでもっと最後の方ですね。」
“最近忙しくて胸を確認出来ないかもしれないから”
そんな理由で、この前連絡先を交換していた。
初めてスマホから聞こえる藤澤さんの声に、私は少し笑った後、少しだけ、泣きそうにもなった。
“人事部の女の子から聞いた”と言った藤澤さんに、もっと詳細を聞かれ・・・病院に行くよう言われた。
名波社長にも伝えておくと・・・。
「もう1回聞くけど、わざと踏まれたわけではない?」
「はい。私が手を後から出しました。」
「履歴書を・・・守るため・・・。」
「はい。」
希望に満ち溢れた目、そこに静かに揺れるような熱が込められる・・・
私は、そんな藤澤さんの目にソッと手を伸ばす・・・
藤澤さんの目の近くに、少しだけ触れた・・・
「よく、守ったな・・・。
履歴書は、その人の人生、その人そのものだからな・・・。」
恵美side......
「見せて・・・?」
ゆっくり顔を上げると、息を切らした藤澤さんが・・・でもあまり汗はかいていなくて・・・私は少しだけ笑った。
「やっぱり・・・走り慣れてるからですかね?」
そんな私を不思議そうな顔で見詰めた後、私の手に視線を移す。
そして苦しそうに顔を歪めた後、私の隣に座った。
「診察、まだ?」
「はい、12時半ギリギリの受付だったのでもっと最後の方ですね。」
“最近忙しくて胸を確認出来ないかもしれないから”
そんな理由で、この前連絡先を交換していた。
初めてスマホから聞こえる藤澤さんの声に、私は少し笑った後、少しだけ、泣きそうにもなった。
“人事部の女の子から聞いた”と言った藤澤さんに、もっと詳細を聞かれ・・・病院に行くよう言われた。
名波社長にも伝えておくと・・・。
「もう1回聞くけど、わざと踏まれたわけではない?」
「はい。私が手を後から出しました。」
「履歴書を・・・守るため・・・。」
「はい。」
希望に満ち溢れた目、そこに静かに揺れるような熱が込められる・・・
私は、そんな藤澤さんの目にソッと手を伸ばす・・・
藤澤さんの目の近くに、少しだけ触れた・・・
「よく、守ったな・・・。
履歴書は、その人の人生、その人そのものだからな・・・。」
恵美side......
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**********
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