【完】可愛くて美味しい真理姉

Bu-cha

文字の大きさ
上 下
64 / 280
5

5-5

しおりを挟む
そう呼ばれ・・・
そう、呼ばれて・・・



私は・・・“武装”をした・・・。



理子の“お母さん”から言われてもなかなか出来なかった“武装”を・・・。



この人と卒業式以来バッタリ会い、その時に初めて“武装”が出来た・・・。



だって、話したかったから・・・。



私も他の可愛い女の子達のように・・・



この人と、“可愛い私”で話してみたかったから・・・。



それで見て欲しいと・・・



“可愛い私”を見て欲しいと・・・



そう、思ってしまって・・・。



私は初めて、“武装”をした・・・。



メイクは女の武装だから・・・。



化粧品会社で働いている理子の“お母さん”が言うには、そうらしいから・・・。



そして私のお母さんも言っていた・・・。



メイクをしたお母さんは“可愛いお母さん”だと・・・。



メイクをしていないお母さんは“別のお母さん”だと・・・。



そんなことをよく言ったいた・・・。



私と同じような素顔のお母さんが・・・。



メイクをすると別人かのように可愛くなれるお母さんが・・・。



理子の“お母さん”と同じく、お父さんと同じ化粧品会社で働いていたお母さんが・・・。



そう、言っていた・・・。



そんなお母さんの・・・“可愛いお母さん”の姿を思い浮かべ、“武装”をした・・・。



メイクでは“武装”が出来なかった私だけれど・・・



メイクをした“可愛いお母さん”の姿を思い浮かべると“武装”が出来た・・・。



長時間は出来ないけれど・・・



“武装”が出来た・・・。



もう1人の私になる・・・。



もう1つ、チャンネルを作る・・・。



“武装”をした“可愛い私”のチャンネルを作る・・・。



そう思いながら・・・



目の前に立つこの人を・・・



見上げた・・・。



それから・・・



再生ボタンを、押した・・・。



「またばったり会ったね、和雄君!!」



.
しおりを挟む

処理中です...