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小学校2年生、2月。
「正仁さん、どうやったら高みを目指せる?」
お風呂から上がった後、店仕舞いをしているながみね酒店に入り正仁さんに聞いた。
酒のことや酒屋の営み、雪枝の話を聞いてもらう時なんかは“親父さん”と呼んでいる。
お客さん達が雪枝のお父さんのことをそう呼んでいるから。
でも、今は“正仁さん”と呼んだ。
父さんも母さんも“タダ”と呼ぶけれど、真面目な話をする時いつも“正仁”と呼んでいるから。
“正仁さん”と呼んだ俺のことを、正仁さんは小さく笑った。
「本当に器用な子だよね、駿は。
今日藤岡ホールディングスの社長と会ったんだってね。」
「うん、百貨店で。
名刺1枚で偉い人の所に連れていってくれた。
でも、藤岡ホールディングスの社長よりも俺にはオババせんぱいの方が格好良く見えたけどね。
どんな名刺かは知らないけど、俺達を偉い人の所に連れていってくれようとしてた。
“良い子”って言って、みんなの頭に手を置いてくれた。」
「オババせんぱいって何度聞いても凄いあだ名だよね、タマゴ。」
「タマゴっていうあだ名も酷くない?」
「“画家のタマゴ”っていう意味だったんだけど、竜が途中から“のっぺらぼうだから”とか言い出したから酷くなっただけだよ。」
正仁さんが笑いながら俺の前に置いたお猪口にお茶を注いでくれた。
「気分だけでもね。」
「うん、ありがとう。」
「正仁さん、どうやったら高みを目指せる?」
お風呂から上がった後、店仕舞いをしているながみね酒店に入り正仁さんに聞いた。
酒のことや酒屋の営み、雪枝の話を聞いてもらう時なんかは“親父さん”と呼んでいる。
お客さん達が雪枝のお父さんのことをそう呼んでいるから。
でも、今は“正仁さん”と呼んだ。
父さんも母さんも“タダ”と呼ぶけれど、真面目な話をする時いつも“正仁”と呼んでいるから。
“正仁さん”と呼んだ俺のことを、正仁さんは小さく笑った。
「本当に器用な子だよね、駿は。
今日藤岡ホールディングスの社長と会ったんだってね。」
「うん、百貨店で。
名刺1枚で偉い人の所に連れていってくれた。
でも、藤岡ホールディングスの社長よりも俺にはオババせんぱいの方が格好良く見えたけどね。
どんな名刺かは知らないけど、俺達を偉い人の所に連れていってくれようとしてた。
“良い子”って言って、みんなの頭に手を置いてくれた。」
「オババせんぱいって何度聞いても凄いあだ名だよね、タマゴ。」
「タマゴっていうあだ名も酷くない?」
「“画家のタマゴ”っていう意味だったんだけど、竜が途中から“のっぺらぼうだから”とか言い出したから酷くなっただけだよ。」
正仁さんが笑いながら俺の前に置いたお猪口にお茶を注いでくれた。
「気分だけでもね。」
「うん、ありがとう。」
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