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桃子せんぱいは深刻そうな顔で何度も頷く。
「須崎社長と板東社長だけには伝えてあるって、光一が松居会長の孫だって。
光一は松居会長の孫なの。
でも、その前から須崎社長は気付いてたはず。
光一の見た目はよく似てるの、鮫島光に。
それも名前だって似てるから絶対に気付いてた。
だから、結果的に板東社長も・・・。」
「それは、そうですね・・・。
あの2人は何だかんだ情報共有だけはちゃんとしているので。
喧嘩しながらもペラペラ喋っているので。」
「うん・・・。
理子の動画を頻繁に見ていないみたいだったから、ライブ配信で光一が顔出しをしてたのは知らないみたいだった。
その時は別に知られてもいいかと思ってて。
松居会長の孫と岩渕室長の子どもがやっている動画だから、うちの商品をボロクソ言ってても大丈夫かなって。
その時はそれくらいの問題しかなくて。」
そこまで言ってから桃子せんぱいが泣きそうな顔になった。
「松居会長の孫だとは言わないで仕事をしていくみたい。
私の息子だっていうことも言わないって。」
「そうですか・・・。
でも、あの動画はうちの社員も多く見ているので、光一君がうちの社員の息子だということは結構知られてそうですけどね。」
「うん、そうなの・・・。」
桃子せんぱいが泣きそうな顔をしながら俺を見上げ続けてくる。
「知られたくない・・・。
あの子のことを私が育てたって・・・。
そんなことを知られたらあの子の仕事が上手く回らなくなる・・・。
私が足を引っ張ることになる・・・。
私、死神だから・・・。」
そう言って、目に涙を沢山溜めて俺を見詰めてくる。
「お願い、助けて・・・。
あの子の仕事がちゃんと出来るように、助けて・・・。」
.
「須崎社長と板東社長だけには伝えてあるって、光一が松居会長の孫だって。
光一は松居会長の孫なの。
でも、その前から須崎社長は気付いてたはず。
光一の見た目はよく似てるの、鮫島光に。
それも名前だって似てるから絶対に気付いてた。
だから、結果的に板東社長も・・・。」
「それは、そうですね・・・。
あの2人は何だかんだ情報共有だけはちゃんとしているので。
喧嘩しながらもペラペラ喋っているので。」
「うん・・・。
理子の動画を頻繁に見ていないみたいだったから、ライブ配信で光一が顔出しをしてたのは知らないみたいだった。
その時は別に知られてもいいかと思ってて。
松居会長の孫と岩渕室長の子どもがやっている動画だから、うちの商品をボロクソ言ってても大丈夫かなって。
その時はそれくらいの問題しかなくて。」
そこまで言ってから桃子せんぱいが泣きそうな顔になった。
「松居会長の孫だとは言わないで仕事をしていくみたい。
私の息子だっていうことも言わないって。」
「そうですか・・・。
でも、あの動画はうちの社員も多く見ているので、光一君がうちの社員の息子だということは結構知られてそうですけどね。」
「うん、そうなの・・・。」
桃子せんぱいが泣きそうな顔をしながら俺を見上げ続けてくる。
「知られたくない・・・。
あの子のことを私が育てたって・・・。
そんなことを知られたらあの子の仕事が上手く回らなくなる・・・。
私が足を引っ張ることになる・・・。
私、死神だから・・・。」
そう言って、目に涙を沢山溜めて俺を見詰めてくる。
「お願い、助けて・・・。
あの子の仕事がちゃんと出来るように、助けて・・・。」
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