【完】タバコの煙を吸い込んで

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4-2

“この街でデートをしよう”
そう私は言ったけど・・・。
この繁華街にいる時間はいつも夜で・・・。



拓実の方がよく知っていたし、デートのリードも物凄く上手かった・・・。
物凄く上手くて・・・物凄く楽しかった・・・。



物凄く、楽しかった・・・。
拓実とのデートは、物凄く楽しかった・・・。



お洒落なカフェでホットコーヒーを2人で飲みながら、街並みが見下ろせるカウンター席に並んで座る・・・。



「相当モテるでしょ？」



「相当の基準がよく分からないけど、今年で35になるしそれなりに経験はしてるよね。」



「私は今年32になるけどね・・・。」



私は笑いながら、黒くなり始め・・・輝き始めてきたこの街を見る・・・。



「ここからは、私の生きる時間。」



ホットコーヒーを一気に飲み干し、拓実の手を引いた・・・。