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拓実は私に何かを言おうと口を開け、でもすぐに閉じた。
「まずは、お線香をあげさせて。」
そう言われ、私は頷く。
隣の部屋にある仏壇の前で、拓実がお線香に火をつけた。
ライターではなく、マッチだった。
マッチだった・・・。
拓実のポケットに入れていたマッチの箱を取り出し、儚い火でお線香に火をつけていた。
そして、仏壇の写真をしばらく眺めた後・・・両手を合わせていた。
そんな拓実を震える両手で見ていると、爺さんが嬉しそうな顔で私を見た・・・。
シワクチャの顔をもっとシワクチャにして、笑いながら私に言った・・・。
「僕と時子ちゃんの孫なんだよ。」
そう言った・・・。
そう言った・・・。
そんな大切なことを、この爺さんは今更平然として言った・・・。
響歌side.........
「まずは、お線香をあげさせて。」
そう言われ、私は頷く。
隣の部屋にある仏壇の前で、拓実がお線香に火をつけた。
ライターではなく、マッチだった。
マッチだった・・・。
拓実のポケットに入れていたマッチの箱を取り出し、儚い火でお線香に火をつけていた。
そして、仏壇の写真をしばらく眺めた後・・・両手を合わせていた。
そんな拓実を震える両手で見ていると、爺さんが嬉しそうな顔で私を見た・・・。
シワクチャの顔をもっとシワクチャにして、笑いながら私に言った・・・。
「僕と時子ちゃんの孫なんだよ。」
そう言った・・・。
そう言った・・・。
そんな大切なことを、この爺さんは今更平然として言った・・・。
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