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あの子は・・・“響ちゃん”は、ばあちゃんの孫だった・・・。
あの子もばあちゃんの“孫”だった・・・。
1月1日・・・。
ばあちゃんが逝ってしまった日、あの子は現れた。
じいちゃんから貰った写真、そこに映る32歳の頃のばあちゃんと同じ顔で・・・。
同じ年齢で・・・。
心臓が止まるかと思った。
ばあちゃんの線香をあげにいこうと、じいちゃんの家に向かっている途中だった。
田舎道の暗闇の中で立ち止まり、タバコにライターで火を付けようとしている人影。
ばあちゃんに線香をあげるために“クラブ 時”のマッチを持っていた。
だから・・・軽い気持ちで火を付けた。
その人のタバコの先に、軽い気持ちで・・・。
ばあちゃんの線香に火を付ける前に・・・
その人のタバコの先に、火をつけた・・・。
そしたら、
そしたら、
現れた・・・。
ばあちゃんが現れた・・・。
32歳の頃のばあちゃんが現れた・・・。
そして、吹き掛けた・・・。
俺の顔に吹き掛けた・・・。
タバコの煙を・・・。
じいちゃんにだけやっていた、あのタバコの煙を・・・
俺に、俺に、吹き掛けてくれた・・・。
そして、吐き出した・・・。
“煙が消えても、良い男だね”
俺に吐き出した・・・。
可愛すぎる笑顔で、吐き出した・・・。
それを吸い込んだ時、俺の身体に回った・・・。
一瞬で、一気に、回った・・・。
毒が回った・・・。
強い強い毒が、回った・・・。
拓実side........
あの子もばあちゃんの“孫”だった・・・。
1月1日・・・。
ばあちゃんが逝ってしまった日、あの子は現れた。
じいちゃんから貰った写真、そこに映る32歳の頃のばあちゃんと同じ顔で・・・。
同じ年齢で・・・。
心臓が止まるかと思った。
ばあちゃんの線香をあげにいこうと、じいちゃんの家に向かっている途中だった。
田舎道の暗闇の中で立ち止まり、タバコにライターで火を付けようとしている人影。
ばあちゃんに線香をあげるために“クラブ 時”のマッチを持っていた。
だから・・・軽い気持ちで火を付けた。
その人のタバコの先に、軽い気持ちで・・・。
ばあちゃんの線香に火を付ける前に・・・
その人のタバコの先に、火をつけた・・・。
そしたら、
そしたら、
現れた・・・。
ばあちゃんが現れた・・・。
32歳の頃のばあちゃんが現れた・・・。
そして、吹き掛けた・・・。
俺の顔に吹き掛けた・・・。
タバコの煙を・・・。
じいちゃんにだけやっていた、あのタバコの煙を・・・
俺に、俺に、吹き掛けてくれた・・・。
そして、吐き出した・・・。
“煙が消えても、良い男だね”
俺に吐き出した・・・。
可愛すぎる笑顔で、吐き出した・・・。
それを吸い込んだ時、俺の身体に回った・・・。
一瞬で、一気に、回った・・・。
毒が回った・・・。
強い強い毒が、回った・・・。
拓実side........
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