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翌年、4月1日・・・
保険会社の入社式、良い男と良い女が揃っている新入社員達を見渡しながら、私は小さく笑う。
そんな私に誰も動じない。
こんな場にドレスアップした夜の女がいるのに、誰も動じない。
この新入社員達は、人事部の飯田さんが一次面接と最終面接をした子達。
あの後、飯田さんは正社員になった。
そして・・・
入社式に出席している可愛らしい女の人。
森川さん・・・。
森川さんも本社勤務となり、代理店をとりまとめる部門の部長に抜擢された。
2人とも女性・・・。
日の当たる時間に生きる女性・・・。
夜の女だけではない。
昼に生きる女達もまた、強い。
クソ親父が“親父”くらいになってきた顔で、社長として新入社員達に何やら話している。
それを何となく見ていたら、私の肩にジャケットを掛けられた。
見てみると・・・拓実が・・・。
「身体あんまり冷やさないようにね。」
「最後に一発吐き出そうと思って気合い入れたけど、私は必要ない子達だね。」
「昔からの社員達の方に響ちゃんのタバコが必要だから、しばらくは週に1度は来て欲しい。
無理しないようにで・・・。」
そう言いながら、拓実が私の下腹部に少しだけ手を添えた。
「こんな女が副社長の嫁で、周りはうるさくない?」
「何も気にならないどころか、羨ましがっているように聞こえるくらいだよ。
それくらい響ちゃんが夜の良い女だからね。」
「夜はしばらくお休みだけどね。
この子が少し落ち着いたら、また夜の世界に・・・夜の時間を生きたい。」
保険会社の入社式、良い男と良い女が揃っている新入社員達を見渡しながら、私は小さく笑う。
そんな私に誰も動じない。
こんな場にドレスアップした夜の女がいるのに、誰も動じない。
この新入社員達は、人事部の飯田さんが一次面接と最終面接をした子達。
あの後、飯田さんは正社員になった。
そして・・・
入社式に出席している可愛らしい女の人。
森川さん・・・。
森川さんも本社勤務となり、代理店をとりまとめる部門の部長に抜擢された。
2人とも女性・・・。
日の当たる時間に生きる女性・・・。
夜の女だけではない。
昼に生きる女達もまた、強い。
クソ親父が“親父”くらいになってきた顔で、社長として新入社員達に何やら話している。
それを何となく見ていたら、私の肩にジャケットを掛けられた。
見てみると・・・拓実が・・・。
「身体あんまり冷やさないようにね。」
「最後に一発吐き出そうと思って気合い入れたけど、私は必要ない子達だね。」
「昔からの社員達の方に響ちゃんのタバコが必要だから、しばらくは週に1度は来て欲しい。
無理しないようにで・・・。」
そう言いながら、拓実が私の下腹部に少しだけ手を添えた。
「こんな女が副社長の嫁で、周りはうるさくない?」
「何も気にならないどころか、羨ましがっているように聞こえるくらいだよ。
それくらい響ちゃんが夜の良い女だからね。」
「夜はしばらくお休みだけどね。
この子が少し落ち着いたら、また夜の世界に・・・夜の時間を生きたい。」
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